「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

"疑惑のデパート”松岡農水相

2007-04-22 06:44:55 | Weblog
松岡農水相の名前がまた新聞の社会面に載っていた。今度は
”光熱費”疑惑ではなくて林道をめぐる官製談合の公益法人や
民間会社から資金管理団体が献金を受けていたという疑惑で
ある。その構図は同じである。こう疑惑が続発すると、この人に
はこのような政治体質があるのかもしれない。

松岡農水相は林野庁の出身である。農水省の林野事業は慢性
的な"赤字”で第二の”国鉄”といわれて久しい。戦後外材に押さ
れて国土の70%を占めるわが国の森林は荒れ放題。1995年には
44万人もいた林業従事者が2000年には6万人に減少した。しかも
従事者の高齢化で下刈や間伐もままならない。

かって僕は途上国外国人の研修の手伝いで東は秋田杉から西は
屋久杉の現場を見た。むかし”森林王国”だっただけに日本の森林
技術は高く老朽化したとはいえ施設も立派だ。問題は停滞の長期
化で従事者の士気の低下ではないだろうかー。

日本の林業は”死に体”である。言葉は悪いが「緑資源機構」やその
周辺の公益法人は悪事を働けば、森林という死体にむらがるハイエナ
みたいだ。このハイエナから、さらに献金を受けとる動物はなんという
名の怪物かー。

林業が日本の主産業だった頃の歌「お山の杉の子」(吉田テフ子作詞
サトーハチロウ補作佐々木すぐる作曲)の五番。
     正しい生活ひとすじに 明るい楽しいこのお国
     わが日本を作りましょう 作りましょう
「美しい国」作りの総理殿。