NHKラジオの「深夜便」は眠れない老人の人気番組である。僕も
時々お世話になるが、最近、アンカーが”団塊世代”になったせい
か、話が自分たち世代中心で、僕ら超老人には抵抗があり、面白
くなくなった。
「深夜便」の早朝4時からのコーナー、”心の時代”は、僕は好きだ。
人生体験豊かな人や、その道一筋の人の話はためになり興味がある。
だが、たまに変な出演者がいる。数年前だが、捏造石器で世間を騒
がせた東北の”考古学者”がとうとうと”神の手”の話をしていた。
6月5,6の二日間にわたって、ノン・フィクション作家が戦後フィリピン
のモンテンルパ刑務所に収容されていた日本人”戦犯”の釈放に尽力
した歌手の渡邊はま子について話をしていた。僕らの世代にはよく知ら
れた話だが、”団塊世代”には耳新しいのか知れない。それはそれで
よいのだが。
僕が耳を疑ったのは、当時”戦犯”の”恩赦”を決めたキリノ大統
領の子供が日本兵によって空中に投げ上げられ、銃剣で刺されたと
いうくだりである。キリノ大統領の夫人と子供3人が戦時中、マニラ
郊外の市街戦で犠牲になっている、ことは知られている。しかし、銃
剣で刺殺されたという話は初めてだ。赤ん坊を宙に投げあげ、刺殺し
た話は、インドネシアでもマレーシアでもある話だ。10年ほど前、
わが国の教科書出版社が、あやうくこれを信じ込み、英語の教科書に
採用されかかった。
ノン・フィクッション作家だから、当然事実に基ずいて調査されたと
は思うが、NHKは公共放送であることを忘れずに。
時々お世話になるが、最近、アンカーが”団塊世代”になったせい
か、話が自分たち世代中心で、僕ら超老人には抵抗があり、面白
くなくなった。
「深夜便」の早朝4時からのコーナー、”心の時代”は、僕は好きだ。
人生体験豊かな人や、その道一筋の人の話はためになり興味がある。
だが、たまに変な出演者がいる。数年前だが、捏造石器で世間を騒
がせた東北の”考古学者”がとうとうと”神の手”の話をしていた。
6月5,6の二日間にわたって、ノン・フィクション作家が戦後フィリピン
のモンテンルパ刑務所に収容されていた日本人”戦犯”の釈放に尽力
した歌手の渡邊はま子について話をしていた。僕らの世代にはよく知ら
れた話だが、”団塊世代”には耳新しいのか知れない。それはそれで
よいのだが。
僕が耳を疑ったのは、当時”戦犯”の”恩赦”を決めたキリノ大統
領の子供が日本兵によって空中に投げ上げられ、銃剣で刺されたと
いうくだりである。キリノ大統領の夫人と子供3人が戦時中、マニラ
郊外の市街戦で犠牲になっている、ことは知られている。しかし、銃
剣で刺殺されたという話は初めてだ。赤ん坊を宙に投げあげ、刺殺し
た話は、インドネシアでもマレーシアでもある話だ。10年ほど前、
わが国の教科書出版社が、あやうくこれを信じ込み、英語の教科書に
採用されかかった。
ノン・フィクッション作家だから、当然事実に基ずいて調査されたと
は思うが、NHKは公共放送であることを忘れずに。