「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

           夏至の日のおしめり 

2007-06-23 05:51:32 | Weblog
梅雨宣言後、一向に雨のなかった首都圏だったが、きのう夏至の日、やっと
おしめりがあった。普段の年ならとっくに雨が降り続いているのだが。このお
しめりで一番喜んだのは、ベランダの植木たちと、水やりの手間が省けた老妻
であった。

若いころ梅雨のない北海道(札幌)で約10年暮した。暑くもなく寒くもなく最高
の季節である。北海道神宮のお祭りをはじめ、いろんな催しがこの期間に集中
する。地元企業では、この季節にあわせて早いボーナスが支給される。最近は、
北欧のような夏至祭りもあるそうだ。夏至のころは午前4時前に陽が昇り、午後
7時すぎまで陽がある。まだ若かった僕は、近くのコースで4ラウンド続けてゴ
ルフを楽しんだ。

戸畑祇園のお囃子の稽古の頃、3年続けて滞在したが、九州の梅雨は関東の
人間にはすさまじく感じる。東京の梅雨は”しとしと”、軒下の「てるてる坊主」
も似つかわしい。東京では夕方、子供達が騒ぐと翌日雨だという言い伝えがある。
昔、その子供は下駄を空中に投げ、落ちた下駄が表か裏で明日の天気を占った。
まだお月さまには、ウサギが餅つきをしていると幼児が信じていた頃だ。

いまテレビ各局は、タレント並みの気象予報士が趣を凝らしてお天気予報をして
いるが、戦争中はラジオも新聞も予報を公表しなかった。
昭和20年8月22日の亡父の日記には”ラジオの予報 復活”と大書してある。
皮肉にも敗戦の年は異常気象であった。