「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

          カメルーンから来た隣人

2008-04-09 07:01:07 | Weblog
わが家の階下の部屋にカメルーン人が引っ越してきた。国際派を自認する僕でも
正直言って「カメルーン」のことはあまり知らない。にわか勉強で、この国について
学んでいるが、かっては遥か遠い遠い存在だった「アフリカ」も身近になったものだ。

1960年は"アフリカの年”だった。この年、僕は新聞社の外信部に勤務していたが、
今でも、この年に特別な感銘をもっている。1月1日にフランス領カメルーンが独立し
たのについで、この年だけで16か国が宗主国から独立した。1945年の日本の敗
戦を契機に僅か15年で"独立の波”が、こんなに早くアフリカの岸に到達するとは思
ってもいなかった。

戦前、日本人のアフリカに対するイメージは、ジャングルと猛獣と未開の黒人だった。
戦後まもなくの昭和20年、30年代でも冒険物語「少年ケニヤ」(山川惣治)の世界であっ
た。今でも野口英世の名前は知っているが、黄熱病の研究で亡くなられたアクラがど
こにあるか知る人は少ないがー。

5月28日から30日まで横浜でアフリカ開発会議(TICAD)が開かれる。1993年、98年、
2003年についで4回目で、アフリカ諸国、援助国などから1千名の参加者がある大国
際会議なのだが、今一つ盛り上がりがない。国内の政治の混乱で、アフリカどころで
はないのかもしれないが、飢餓と貧困と病気(エーズ)に悩むアフリカの実態は想像を
絶するものがある。

身近な隣人からカメルーンを勉強したいと思い、とりあえず、東京・池袋にあるという
カメルーン料理店で身近な食から勉強したいと思っている。