「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

        大人のイタヅラ、子供のイタヅラ

2009-03-15 05:04:57 | Weblog
東京の港区でマンションの11階のベランダから30㍍下の路上を歩く親子に数10リットル
の水をブチまけたとして二人の男が暴行容疑で逮捕された。マンションンに住む24歳の
男と25歳のその友人で、風呂場に貯めた水を大型バケツで二人してベランダまで運んで
持ち上げ、通行人めがけて撒いていたのだという。”悪ふざけがすぎた”と反省している
そうだが、何とも馬鹿馬鹿しく迷惑な話だ。

この記事を新聞で読んで、僕は70年近く前の子供だった時のイタヅラを想い出した。わが
家の二階の物干し場をかねたベランダから悪友と一緒に、釣り糸の先に財布を結び、隠れ
て通行人を見守っていた。通行人が財布を拾うと、さあっと糸を引き上げるのだ。このイタヅ
ラに怒った大人がいて怖くなった想い出だ。

ベランダからバケツで水を撒く青年に比べれば、70年前の少年だった僕らのほうがはるかに
知能犯だった。昔の子供たちは、ガキ大将を中心に遊びなれていた。今から見れば警察沙汰
になるような悪い事もしたが、どこか一線は守っていた気がする。これに反して今の子供たち
は遊ぶことといえばゲームだとかケータイのようだ。ガキ大将もいない。

マンションの水撒き青年の歳には、僕はすでに結婚している。いかにも幼稚すぎるイタヅラだ。
昔ならとっくに卒業している少年期のイタヅラが抜けきれていないのだ。やはり、子供は遊ぶ
時には遊ばせ、イタヅラも大目に見るべきだ、「トムソーヤの冒険」の世界が必要である。