「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「防災の日」は関東大震災発生の日 慰霊も忘れずに

2020-09-01 05:32:16 | 2012・1・1

9月1日は「防災の日」である。大正12年(1923年)9月1日午前11時58分22秒、東京を中心に発生したM7.9の大地震の震災の教訓と台風などの自然災害に備えて1982年に閣議決定された。それまでは震災で亡くなられた10万人余りを慰霊する日であった。

震災とえば今は2011年の東日本大震災を言うが、戦前昭和東京生まれの世代にとっては関東大震災である。僕らが子供だった頃には、両親を初め体験者沢山おり、生々しい体験を聞いたものだ。なかでも地震後業火を避けて避難した本所被服所で大勢の方が焼死された話は痛ましく忘れられない。

関東大震災から7年後の1930年、東京都(市)では震災で犠牲になった方を祀って被服所跡に慰霊堂をたてた。戦後の1948年、東京都は3月10日の大空襲で亡くなられた方々もこの慰霊堂に合祀した。そして、この両日に大法要を営んでいる。しかし、今年で大震災から97年、地震を体験した人は数少なくなった。

歳月の経過で仕方がないのだが、あと20年もすれば、あの戦争の体験者もいなくなる。犠牲者も忘れさらていくが、なんとか慰霊のきも気持ちは持ち続けてもらいたい。