「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

のぞき見の海外旅行(5)マレーシア(2)ジョホール.バル 攻防の起点

2020-09-23 04:46:58 | 2012・1・1

シンガポールからコースウェイで海峡を渡って約1時間、マレー半島の 南端、首都クアラルンプールに次ぐ人口75万人の大都市。シンガポールとセットで観光になっているためか、宿泊してゆっくり滞在でいないのは残念だ。しかし、大東亜戦争の緒戦を決するシンガポール攻防戦の勝利の起点になった町、僕ら“小国民”世代には忘れられない。昭和17年新年までにはマレー半島を電撃的に勝利して半島を南下した山下奉文司令官率いる第25軍は大方、ジョホール.バルに集結していた。シンガポール上陸の機会を狙い、山下将軍は連日、サルタンの高さ30メートルの居城から望遠鏡で望んでいたそうだが、その居城が博物館として残っている。

ジョホール.バルと我が国との関係は古く大正時代にまでさかのぼれる。1921年(大正10年),尾張徳川家の義親侯はジョホール.バルのサルタンの案内でムーア河をさかのぼったジャングルの中で虎狩りをして一頭をしとめている。軍隊まで出た大掛かりなものだったという。({じゃたら紀行」徳川義親 中公文庫)