その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ビエロフラーヴェク指揮/ BBC交響楽団/ マーラー交響曲第6番

2011-02-02 22:43:11 | コンサート (in 欧州)
初めてバービカンホールでBBC交響楽団を聴く。7時から始まることの多いこのオケの演奏会はなかなか行きにくい。今日はマーラーの6番ということで、たまには仕事を定時後早めに切り上げて、バービカンへ。それでも着いたのはギリギリ。
着いてビックリ。なんと3階は閉鎖されていて、1階と2階のみ。メインはマーラーだというのに、2階席も後ろの方はがらがらで、ちょっと楽団員の皆さんが気の毒に。でも、会場の聴衆の皆さんには不思議に、なんだかくつろいだアットホームな雰囲気が流れているような気がした。

1曲目はモーツァルトのピアノ協奏曲16番。BBCラジオで生放送するらしいのだが、事前に簡単な一言紹介があった。モーツァルトのピアノ協奏曲の中で最も演奏される機会が少ない曲だそうだ。なので当然、自分も初めて。曲が始まるとモーツァルトらしい優雅で美しいオーケストラの序奏に続きピアノが始まる。5分ほど頑張ったが、案の上、撃沈。夢の世界に入ってそのまま終了。

休憩を挟んでの後半は、いよいよお目当ての登場。交響曲第6番は「悲劇的」と言われ、9番とならんでかなり暗い曲。ここでは、主任指揮者のイルジー・ビエロフラーヴェクとBBCSOのパワフルな演奏に肝を抜かれた。いつも同じホールで聴くLSOと比較すると粗削るなところがあるのは否めないと思ったが、それを補って余りある大熱演である。ステージ一杯に広がる大オーケストラによる120%の力を振り絞っての演奏は、理屈抜きに圧倒され感動的だった。

終演後、観衆からの大拍手やビエロフラーヴェクの称賛に応える楽団員の皆さんの姿勢や楽団員同士の雰囲気もアットホームな印象を受け、とても好感度の高いオーケストラだ。


Mahler and Mozart
with the BBC Symphony Orchestra

Mozart Piano Concerto No 16 in D major, K451
Mahler Symphony No 6 in A minor

Jiří Belohlávek conductor
Lars Vogt piano

Wednesday 02 February 2011, 7pm
コメント (8)
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