皇帝ヴェスパシアヌスの2人の息子、長男のティトゥス皇帝とその弟ドミティアヌス皇帝の治世を描かれます。父親も含めたフラヴィウス朝は27年のなかで、「ローマ帝国が直面した危機を収拾し、帝国を再び軌道に乗せ、しかも「リメス・ゲルマニクス」の建設をはじめとする数多くの政策を実施することで帝国の活力を回復させ、ローマ帝国がさらなる繁栄に向かう地盤を築いた」(p184)とされています。
個人的に一番興味を惹いたのは、前半の19ページから42ページにかけての、紀元79年の夏のヴェスタヴィオ火山の大爆発によって起こったボンペイの埋没の記述です。この爆発の犠牲になった『博物誌』の著者大プリニウスについて、甥の小プリニウスが歴史家タキトゥスに宛てた、叔父の最期についての2通の手紙を全文翻訳することで、筆者は当時の様子を紹介しています。この文章をそのまま紹介できないのがなんとも残念ですが、気品、教養、誠実に満ち溢れています。とても、こんな文章は書けません。
自然に対して人間が如何に無力であるか。ローマ人の歴史を読んでいると、いろんなところで、人間の知恵の素晴らしさと自然に対しての人間の限界を感じます。
個人的に一番興味を惹いたのは、前半の19ページから42ページにかけての、紀元79年の夏のヴェスタヴィオ火山の大爆発によって起こったボンペイの埋没の記述です。この爆発の犠牲になった『博物誌』の著者大プリニウスについて、甥の小プリニウスが歴史家タキトゥスに宛てた、叔父の最期についての2通の手紙を全文翻訳することで、筆者は当時の様子を紹介しています。この文章をそのまま紹介できないのがなんとも残念ですが、気品、教養、誠実に満ち溢れています。とても、こんな文章は書けません。
自然に対して人間が如何に無力であるか。ローマ人の歴史を読んでいると、いろんなところで、人間の知恵の素晴らしさと自然に対しての人間の限界を感じます。