虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

文化発信基地としての役割

2014-10-22 09:23:56 | 文化
かつて大阪ミナミの真ん中に、大阪球場(大阪スタヂアム)がありました。
真横に南海難波駅があり、ミナミの繁華街に接した場所です。
東京で言えば、新橋駅のすぐ横(銀座の近く)にあるイメージでしょうか?

(黄金時代の)南海ホークスが本拠地にして、浪速の野球ファンを熱くさせた伝説の球場です。
杉浦が投げ、野村が打ち、広瀬が走る…そんな時代です。

また1979年の日本シリーズで「江夏の21球」が演じられた(?)のも、この大阪球場です。
その10年後に、野球場としての役割を終えて、住宅展示場として使われていたのは有名なエピソード。
その期間に、大阪球場へ出向いて、思わず泣きそうになりました。
そして、内野スタンド上段にある「がんこ寿司」の広告看板。

この大阪球場は、現役時代には野球場としての機能はもちろんのこと、文化会館(カルチャースクール)も備わっていたのをご存知でしょうか?
添付の写真にも「文化会館」という表記が見えます。
当時としては、画期的なアイディアだったと思われる。

スタンドでは野球観戦、その下の文化会館では各種教室が開かれていた。
料理、絵画、音楽など、多岐にわたって教室が行われていたらしい。

大阪の商人の魂がそうさせたのか?
もしくは場所柄、そういった展開がしやすかったのか?
何とも分からないが、野球場が文化発信基地としての機能も有していたことがわかる。

現在、プロ野球の本拠地球場でこのような展開を積極的に行っているところはあるのだろうか?

身近なところで言えば、札幌ドーム。
トレーニングルームや運動教室、ナイトランなど運動・スポーツ関連の展開はひっそり(?)と行っていますが、文化センター的な役割を持っている気配はない。
また、運営主体者が役所的な組織のようで、先進的なことに着手しようという気概も感じられない。

施設の知名度とイメージの良さを考えると、活用法はたくさんあるだろうに…といつも思っています。
何とももったいない。

大阪球場のように…とは言わないが、もっと幅広く市民に使用してもらう方法はあるんじゃなかろうか?
そう思っています。

次回は東京で面白いことを仕掛けた球場について紹介します。