産経新聞より。
健康志向の高まりや来年夏に開催される2020年東京五輪・パラリンピックの追い風を受けて、空前のフィットネスブームが続いている。トレーナーがマンツーマンで指導し、「短期間で効果が出る」とうたう「パーソナルジム(プライベートジム)」も増えているが、こうしたスポーツジムで、解約などをめぐるトラブルが急増している。
背景には急速な拡大に伴うトレーナーの「質」や強引な勧誘などの問題があり、注意が必要だ。
東北地方に住む40代の男性は、通っているパーソナルジムのオーナーから、強引にサプリメント(栄養補助食品)を買わされそうになった。「以前通っていた別のジムでも、会員とトレーナー間で女性をめぐってトラブルがあった。最近、質の悪いジムが増えている気がする」と打ち明けた。
国民生活センターによると、スポーツジムやフィットネスクラブをめぐる相談件数は近年、相次いで寄せられている。多いのは、解約しようとすると不当に高額を請求されたり、男性のようにジム側から無理やり物品を売りつけられたりするケースだ。
今年に入ってから寄せられた相談では、以前受けていたパーソナルトレーナーのトレーニングをそのジムでも受けられると聞き24時間型のフィットネスジムと契約したが、契約後に「ジムの規定でジム専属のトレーナーのトレーニングしか受けることができない。
「6カ月間は解約できない」と言われた(60代の女性)、高齢者向けの体操教室と契約したらサプリメント付きの月額1万5千円のコースを契約させられた。後日解約したいと申し入れたが、聞き入れてもらえなかった(70代女性)-などのケースがあった。
同センターによると、スポーツジムをめぐる相談件数は平成30年度は前年度比234件増の3789件で、21年度(2371件)に比べて約1.6倍増加。今年度も4月から今月24日に575件の相談が寄せられている。
背景には、東京五輪・パラリンピックを前に盛り上がる健康志向がある。経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」では、フィットネスクラブ全体の30年度売上高の合計は同1.1%増の3375億円と、3年連続で増加した。
中でも、パーソナルジムは数年前、会員の肉体が劇的に変化した様子を「ビフォー・アフター」で紹介するテレビCMを大手業者が放映し始めてから、一気に知名度がアップ。トレーナーが会員をマンツーマンで指導する形態を売りにするジムが急増した。
パーソナルジムを紹介するウェブサイトを運営する「トレーザップ」の担当者は、「ある程度の人数が同じ空間でトレーニングする通常のジムとは違い、パーソナルジムはマンションの一室に個人用の器具さえ用意すれば開業でき、参入障壁が低い。5年前に比べて10倍ほど増えている」と話す。
フィットネス大国の米国ではパーソナルトレーナーとして活動するには協会が認定する資格が必要だが、日本では無資格でも可能。このため、質の悪いトレーナーや、強引な勧誘をする悪質店も増えているのが現状という。
担当者は「(トレーニング)市場は飽和状態に達しつつある。少ないパイを奪い合って業者の淘汰が始まるだろう」と指摘している。<了>
まだ記事にあるような「商売ありき」の展開をしているところが多いんだなぁ。結構、大手はそういうやり方で顧客を囲っていると耳にします。
お客様が何らかの理由で辞めたくなった段階で、サービスの提供をしている側の「負け」である。
我々も幾分切り口は異なりますが、同業他社ということになるのだが、率直にそう思う。とても残念(+市場が拡大していかないのだ)!お客様に寄り添う気持ちが欠けた段階でダメだろうと…。
お客様がホントに続けたいなら、時間などはいかようにも調整できるはずである。そのあたりの自由度がないところも多いと聞く。
事実、他のジムから鞍替えしてダイエットサポートしている方もおられますが、その方のペースとやり方で最善を尽くす方法を取り入れ、徐々にではあるものの効果が出始めています。反面、即効(即時)性が期待できないことは初めに伝えています。そこをご了解いただき、無理ないメニューを実践しているのです。
また「短期間で~」というフレーズは消費者には響きやすいですが、その分だけ早く元に戻ることを理解してもらいたい。例えば3カ月で15kg減量したとする。その後、それまでの生活に戻せば半年で12~13kgはリバウンドする。人間の(健康な)身体とはそういうものだし、期限を決めて追い込むとその後の反動が出るのが人間である。受験(入試)後の状況(心理=気の緩み)を考えれば分かりますよね?
物事の本質を考えれば、誰でもわかりそうなことである。ただ購買を刺激する心理って「結果が早い」「簡単に成果が…」「誰でも気軽に…」なんですけどね。でもそれが行き過ぎると、どこかで破綻します。
本質にもとるやり方だとどこかで行き詰まるだろう。世の中の道理とはそういうものではないだろうか。
我々のような中小零細は、大手のようなやり方では太刀打ちできないから、いろんな側面を検証して、日常業務にあたっています。
あとは消費者の皆様がどちらを選択するか?そればかりは市場原理に委ねるしかないですから。
愚直なまでに、お客様を第一にやっていかなきゃと、この記事を読んで再認識しました。