Chun日記~両足脛骨欠損症の娘をもった父親の育児&子育て奮闘日記

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先天性脛骨欠損の治療経験に関する論文について

2014-05-25 01:48:29 | 脛骨欠損のお子様をお持ちのご両親へ
先天性脛骨欠損の治療経験に関する論文について


先日も紹介した
脛骨欠損に関する報告
もうひとつある。

これもまた、娘が生まれる前のもの。
前のに比べて、脛骨欠損の型ごとに治療の方向性について言及している。

しかも書いている人は
知る人ぞ知る、あの元心身障害児総合療育センターの先生。

昔からダントツに日本一の先天性欠損の症例数が多い病院では、こんなに昔に、今の当たり前を指摘している。


思うに、基本的にはこの考え方は今でも変わらない。
ただし、知っていても敢えて説明しなかったり、知らなかったり
患者にこれを教えてくれる人は皆無。


こんなにわかりやすい報告があるのに?なぜなんだろう。


これをみれば
なんというか、いろんなことがわかりやすい。
逆に言うと、こうした全体を見渡した報告は他にはあまり見当たらないということなんだけれど。


いまとなれば
私はこの報告に書いてあることを、相談されたご家族に噛み砕いて説明が出来るようになってしまっている。
でもね。私は所詮素人。
こうしたものをみんなが知ることが大切だと私は思うのだ。






先天性脛骨欠損の治療経験に関する論文について


先日も紹介した
脛骨欠損に関する報告
もうひとつある。

これもまた、娘が生まれる前のもの。
前のに比べて、脛骨欠損の型ごとに治療の方向性について言及している。

しかも書いている人は
知る人ぞ知る、あの元心身障害児総合療育センターの先生。

昔からダントツに日本一の先天性欠損の症例数が多い病院では、こんなに昔に、今の当たり前を指摘している。


思うに、基本的にはこの考え方は今でも変わらない。
ただし、知っていても敢えて説明しなかったり、知らなかったり
患者にこれを教えてくれる人は皆無。


こんなにわかりやすい報告があるのに?なぜなんだろう。


これをみれば
なんというか、いろんなことがわかりやすい。
逆に言うと、こうした全体を見渡した報告は他にはあまり見当たらないということなんだけれど。


いまとなれば
私はこの報告に書いてあることを、相談されたご家族に噛み砕いて説明が出来るようになってしまっている。
でもね。私は所詮素人。
こうしたものをみんなが知ることが大切だと私は思うのだ。






以下、論文要旨より抜粋


先天性脛骨欠損の治療経験に関する論文について



厚生科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業)
総括研究報告書
先天性脛骨欠損の治療経験

心身障害児総合医療療育センター整形外科


要旨
平成1年から12年までの12年間に当センターにて治療を行った先天性 脛骨欠損症の症例は男児11例、女児4例の計15例であった。罹患肢は右15 肢、左9肢の計24肢であり9例は両側例であった。Jonesの分類でI a型が
6肢、I b型が6肢、Ⅱ型が7肢、IV型が5肢で、Ⅲ型はなかった。治療はⅠ型の片側罹患3例に対し腓骨中心化術が行われ、うち2例は脚長差・膝関節機 能障害により切断に至った。II型の片側罹患4例は脛腓骨癒合術・足関節離断術、下腿義足にて安定した歩行が得られた。IV型では手術・装具による足部変形にたいする治療のみで十分な荷重歩行が得られていた。Ⅰ型あるいはⅡ型の 両側罹患2例に対してはいずれも膝離断・足関節離断を行った。離断と義足訓練を早期よりおこなった症例は5歳前後には義足も自立し高い活動性が得られていた。両側罹患例では、1歳前後で膝離断し早期より義足歩行を行った方が実用歩行も早期に得られ長期的に見て有利と思われた。

はじめに
先天性脛骨欠損症は10万人対0.1と発生頻度はきわめて低くまたその殆どが弧発例である1)。 欠損部位・程度は多様性に富み、手指・大腿骨の 奇形など合併症が多い2)ことも特徴である。治療 方針はJonesの病型分類に対応し早期より手術・ 装具療法が行われるが足部変形・膝関節機能障害・ 成長に伴う脚長差の進行と治療上の問題は多い3)。

特に変形・機能障害の強い罹患肢に対し早期に切断をすべきかということは統一された見解はなく議論されることが多い。当センターにて平成1年 から12年までの12年間で治療を行った先天性脛骨欠損症の治療経験を報告する。

症例
症例は男児11例、女児4例の計15例、罹患肢は右15肢、左9肢の計24肢あり9例は両側例であった。初診時年齢は0.1から9歳で平均2.7歳調査時年齢は2から25歳で平均10.6歳であった。

Jonesの分類では脛骨全欠損で大腿骨遠位骨端の 形成不全を伴うI a型が8肢、形成不全を伴わない I b型が6肢、脛骨遠位の部分欠損であるII型が7 肢、脛腓骨間離開を呈するIV型か?5肢で、脛骨近位の部分欠損であるⅢ型はなかった。

合併症は、裂手5例、指欠損5例、合多指症3例、 二分大腿骨2例、絞拒輪症候群2例、鎖肛2例で合併症のない症例は5例のみであった。家族歴は2例 が兄弟例で、この症例では両親・近親者は健常であり他に兄弟はいなかった。また1例の母親が甲状腺機能亢進症であったが妊娠中の薬剤の内服はなかった。

治療経過
当センターにて治療を行い経過を観察する事の出来た10例15肢の治療経過を報告する。症例は Jones分類を用いさらに両側と片側肢の罹患例に分類したがIV型は脛腓骨の離開のみであり区別しなかった。

1)片側罹患例 脛骨完全欠損(1型)
1型の片側罹患例は3例あり、いずれも1歳まで に腓骨中心化術を受けた。術後は全例、長下肢装具にて歩行可能となったが、その後1例は足部変形が強くなり4歳時に足関節離断し下腿義足になっている。1例は成長に伴い脚長差・膝関節の側方不安定性が強くなり11歳(脚長差20cm)にて膝離断術施行され大腿義足となった。残りの1例は脚長差・膝関節機能障害か?あるものの、16歳の現在まで長下肢装具で歩行可能で経過観察としている。

脛骨部分欠損(II型)
1型の片側罹患例は4例ありいずれも1歳前後で脛腓骨癒合術が施行され、その内3例は同時に足関節離断術も行われ術後下腿義足となった。足関節を残した1例は術後短下肢装具にて歩行可能となったが、成長に伴い脚長差が進行し、7歳と13歳時に脚延長術をおこない、16歳の現在脚長差は3cmにとどまっており足底装具のみでスポーツも可能となっている。下腿義足となった3例も10度前後の膝屈曲拘縮があるものの活動性の高い生活が出来ている。

2)両側罹患例
両側ともⅠ型もしくはⅡ型である両側罹患例は2 例あった。1例は9歳時に当センターを初診した右II型・左Ⅰ型の症例で、いままで手術歴はなく両長下肢装具としていたが両下肢の変形・左膝不安定性がつよくなり歩行困難となっていた。

右足に対し脛腓骨癒合と足関節離断術を行い1型の左足に対し膝離断術を行い右下腿義足・左大腿義足とした。術後義足訓練を行い現在はゆっくりであれば杖なしでの歩行も可能となり本人の満足の得られる結果となった。もう1例は両側Ⅰ型の症例で初診は7ヶ月であった。1歳2ヶ月にて膝歩きが安定した時点で両膝離断術を行い術後2ヶ月にてスタビー装具による立位歩行訓練を開始した。歩行の安定した3歳10ヶ月よりロック式膝継ぎ手付き大腿義足、4歳より遊動式のひざ継手とした。本児は、5歳にて義足も自立し12歳の 現在両大腿義足にて独歩・手すりなしの階段昇降可能となっている。

脛腓骨間離開(IV型)
 IV型は4例ありいずれも高度の内反変形を呈しその内3例にたいし足関節解離術が行われた。術後足底装具・短下肢装具のみで十分な荷重歩行が可能となっている。1例は足部の低形成を合併しており足関節離断を行い下腿義足となった。

考察
 Ⅰ型に対しては腓骨中心化術、Ⅱ型に対しては脛腓骨癒合術が下腿再建術として早期に行われたがいずれも成長に伴い脚長差と膝関節機能が問題となった。脚長差に対しては装具による補高や脚延長術が行われたが膝関節機能に関しては屈曲拘縮・側方不安定性がⅠ型で強く10歳前後で切断となる症例が多かった。
 II型では拘縮・不安定性とも重度のものはなく膝関節も機能していた。また足部に関しては1型・Ⅱ型とも温存するかは足関節解離術で矯正できるかどうか足部変形の程度によって症例ごとに決められていた。両側罹患例では健側荷重ができないため片側罹患に比べ機能障害が顕著に歩行へ影響を及ぼすこととなり離断は避けられなかった。また一方早期離断を行った症例は義足への身体適応が早期より得られ5歳前後で義足も自立し高い活動性が得られていた。
 IV型は手術・装具による足部変形にたいする治療のみで十分な荷重歩行が得られていた。
 当センターにて治療を行った15症例の概要と治療経過の観察出来た10症例について治療経過を報告した。Jonesの分類でII型とIV型では手術・装具により長期的に良好な成績が得られていたがⅠ型に対する腓骨中心化術では成長に伴い脚長差・膝関節機能障害が大きくなり成績良好とは言えなかった。
 両側罹患例では健側荷重ができないため片側罹患に比べ機能障害が顕著に歩行へ影響を及す。そのため機能的な下肢を得ることが困難で治療も複数回の手術を要する。それ故、膝立ちの可能になる1歳前後で膝離断し早期より義足歩行を行った方が*4実用歩行も早期に得られ長期的に見て有利と思われた。

コメント
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