conparu blog

ささやかな身の回りの日常を書き綴ります。
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図書館は避暑地

2010-09-02 22:10:00 | 日記
ごくごく最近のことながら、一つの楽しみを見つけた。図書館に通う楽しみを覚えたからである。と云うのも自室には興味で集めた本があって、わざわざ図書館に行かなくとも楽しみは得られるはずなのに、どうしたことか気持ちが外に向かってしまうのだ。すでに読んだもの、目次だけで素通りしたもの、と生半可な集積の装飾物になっている自室の本棚のまわりは、夏の重苦しい熱がしみ込んでとてもリラックスしてはいられない環境を作っている。

もちろんクーラーはあるのだけれど、どっかと腰をおろしていられない。気持ちがさきに逃げてしまうのである。文豪が家庭を顧みず愛人のもとへ走る心理とは、スケールにおいてもことの本質からしても話にならないほど差異があるのだけれど。

外にあるものに手を染めるという行為が、環境の移行による打開につながるという点では、いくらか似ている節もある。
実は図書館の中がとても静かで涼しいのである。それに大きな机がゆったりとした居心地で、他者に邪魔されないのがいい。

図書館では一番奥にある歴史のパートで、一段ごとに題名を追ってゆき、目のとまったところで本を引き出す。
こんな題名が目にとまった。

 『ヤマトタケるに秘められた古代史』崎元正教著 ケヤキ出版
 『遊女と天皇』大和岩雄著 白水社

古代史は謎だらけで、著者の視点しだいですごく躍動的と思われたのが『ヤマトタケ…』であり、『日本書記』の神武以来応神、推古天皇までの皇統譜の研究でした。
中でも『ヤマトタケる』のタケはタケ、内ノ宿禰であり、成務天皇も同人というところ
がおもしろい。
『遊女と…』は読み始めたばかりだが、おおらかな性に育まれた内裏の初夜が描かれたりして、思わず笑ってしまう。
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