12月23日(祝)天皇誕生日 平成天皇も81歳の高齢を迎えられた。
TVに映し出された天皇の言葉、「平穏とは言えがたいこの1年…」が終わろうとしている。
印象的だったのは震災御幸とも言える東日本大震災や、伊豆大島と広島市の豪雨禍被害者への、心からの慰めの言葉であったこと。政治指導者の通り一遍の虚しい言葉とは対照的だったことだ。
象徴天皇の立場があるからこそではあるが、国民への深い思い遣りは、皇室を国民に引き寄せる絆でもあり得ると思う。
古代、神武天皇の大和攻めで出雲族の長髄彦の抵抗に苦しんだ神武を、手助けして難局から救ってくれたのが熊野の名も無き人たちであった。力の圧政に苦しむ庶民の加勢が大和攻略を成功させた(慨意)と作家の関裕二氏も著書の中で言っている。 古代から皇室の国民への向き合いが、決して雲上の孤高ものではないと思わせている。後世の子子孫孫の多くが皇室に源を発している因が大きいとは思うけれど。
子々孫々と現代に受け継がれてきた日本人も、21世紀までのストレス社会によって精神的なダメージを受けた人が増えている。
身体障害者や知能障害者に比べて、精神障害(統合失調症)者は外見上見えにくい存在なので、社会の中では受容度が低いままだ。身体的、精神的に極度なストレスを受ける年齢が18歳前後だと思うので、そのころに発症する人が多いようです。私の周りでも結構いるのである。
長い間日本の精神病院は長期入院を是としてきた。社会から隔離することで患者本人の責任に転嫁してきたのである。
欧米では短期間の入院が一般で、出来るだけ社会に順応する環境を用意している。
最近の日本の精神医療も、欧米的な対応に徹する専門医が増えているとは思うのだが、実際、日本精神神経学会のシンポジウムでは見え難い精神科医療の診療や投薬といった施療を、透明化する運動の方針を謳っている。過剰な投薬や無益な入院による弊害を防ぐとともに、患者や家族を含めた周囲の人たちによる監査の眼で医療を評価する。つまり透明化とは、病棟漬けの隔離された医療から解放された人間性を大事にする医療ということになるのであるが、現実にはまだまだである。入院は短期間でも少しでも様子に変化があれば、入院を繰り返させる医療の連結もあるからである。
厚生労働省もようやく社会に順応する医療環境へと方針転換を表明した。医療費の削減にも資することになる。
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