Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ヴァーチャルアイランド・プログラム25.

2009年01月30日 | Design&3DCG
 ヴァーチャルアイランドのなかに湖がある。ランドスケープソフトVueの地形を加工していたときに、なんとはなしにできたところである。
 当初は、リゾートをつくる上で、湖という地形のアイテムが増えることは、プラスだろうといった程度の関心であった。撮影をする段になって、さてこの湖をどう使うか。単なる風景では、ありふれている。そこで、環境インスタレーシヨンを行おう、といったストーリーをたてた。
 湖上に置かれた三つの素材の異なるキュービクルに、くり抜いてあるのは、左からミラノのドゥオモ、ローマのパンテオン、フィレンツェの大聖堂の屋内空間である。こんなことを実際に行ったら、相当なコストになるのだが、ヴァーチャル空間では、簡単にできてしまうというところが面白い。静かな湖上に、古典建築の空気が漂う、リゾートのインスタレーション風景であろう。
 手法としては、ブーリアン減算を使用した。古典建築空間の断面で、キューブをくり抜いたのである。そのときに古典建築空間のテクスチャーを反射率の高い金属にしておいたら、テクスチャーだけは、キュービクルに残ったようである。あとはイメージにあわせ大気をすこし幻想的な様相にすればよいだろう。
 もう少し懲りたければ、靄等をはわせればよい。しだいに幻想的な度合いがましてゆくだろう。しかし、やり過ぎは、思った程の効果がでないときもある。ここでは、まあ、私の感性に見合ったところで留めておいた。

制作:2006年
コメント
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