Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ヴァーチャルアイランド・プログラム16.

2009年01月18日 | Design&3DCG
 Vueには落下モードがあるので、フィギャーを地面の上に立たせるときは容易である。しかし、バーチャル環境には、ないものがある。それが重力である。重力は、視覚化されない要素なのであるが、この写真のように小舟を浮かべ、その上にフィギャーを配置するという具合に複合化した場合、Vueの落下モードは旨く機能してくれない。
 そこでこういう場合は、フィギャーの重さで小舟は前後に傾斜するであろうといった、現実環境での経験に沿い、しかも写真的な見栄えを考慮してオブジェクトを構成した。ヴァーチャル環境を制作する場合、現実環境での経験は、ものすごく大切なことである。
 次に背景は、二つの地形を用意して、それぞれにEcoシステムを使用した。このEcoシステムは、Vue5から新たに搭載されている機能であるが、いわば大量の樹木などを適宜自動的に配置してくれる。だから全体として森の風景が地形の傾斜や遠近感に沿って最適化され、操作はワンクリックですむのである。私のようなスケマティック・デザイン志向の立場から見ると、簡単で大変便利な機能である。
 後は遠近感を出すために、少し湿度の高い気候を設定し、いつものようにライティングすれば、こうしたレンダリングができあがる。

制作:2006年
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