何故システムフェチなのか。一つは機械の部品を組み合わせて作り上げる男の子的好奇心を引きずっているのだろうし、もう一つはフィルム時代の中古カメラブームを起こした日沖宗弘さんの本「 プロ並みに写真を撮る写真術 :一人で仕事をする研究者・ライターのために、頸草書房」の一連のシリーズの影響が大きい。
この本の中で、欧米とマイナーな日本の機材とを組み合わせた撮影システムの事例を多数挙げている。それがとても面白かった。
例えば当時ライツと提携していたミノルタのCLEにライツの優れたレンズとレチナを組み合わせたり、二眼レフ・ローライコードとキャノンT70に優秀な広角ズームレンズというシステムはフォーマットの違う機材を組み合わせる意外性があって傑作だった。
だが機材が全てデジタル化されてから過去の優れたストックが生かせないという点、バッテリーを必要としない機材が皆無、という新たな仕様も発生する。そしてなによりも、システムを組み合わせた時の実用性と面白さが感じられない。つまり昔の機材の方が大変多様であった。デジタル化はある種智恵を絞ってくみ上げるシステムの多様性や面白さを捨ててしまったといってもよいだろう。
だから現在では、大変重たいF2.8ズームレンズ3本で完璧ですなんていう、つまらないシステムしかない。 せめてデジタル・オリンパス機材で少しフィルム時代の片鱗を味わう程度かなと思う。
京都市・三条通
OLYMPUS E-PL1,OLYMPUS LENSE15mm/F8
ISO3200,露出補正-1/3,f/8,1/800
この本の中で、欧米とマイナーな日本の機材とを組み合わせた撮影システムの事例を多数挙げている。それがとても面白かった。
例えば当時ライツと提携していたミノルタのCLEにライツの優れたレンズとレチナを組み合わせたり、二眼レフ・ローライコードとキャノンT70に優秀な広角ズームレンズというシステムはフォーマットの違う機材を組み合わせる意外性があって傑作だった。
だが機材が全てデジタル化されてから過去の優れたストックが生かせないという点、バッテリーを必要としない機材が皆無、という新たな仕様も発生する。そしてなによりも、システムを組み合わせた時の実用性と面白さが感じられない。つまり昔の機材の方が大変多様であった。デジタル化はある種智恵を絞ってくみ上げるシステムの多様性や面白さを捨ててしまったといってもよいだろう。
だから現在では、大変重たいF2.8ズームレンズ3本で完璧ですなんていう、つまらないシステムしかない。 せめてデジタル・オリンパス機材で少しフィルム時代の片鱗を味わう程度かなと思う。
京都市・三条通
OLYMPUS E-PL1,OLYMPUS LENSE15mm/F8
ISO3200,露出補正-1/3,f/8,1/800