EXPRESS DIARY~鉄人日記~

鉄道に関することを日々徒然なるままに書いて行こうと思います。

智頭急行

2007年12月29日 | 山陽

060211chizukyuhot7000  智頭急行には学生時代から何度か乗車している。最初に乗ったのは18きっぷで京都から山陰方面を回り、鳥取から因美線で南下して、智頭から18きっぷから一旦離れて智頭急行に入り上郡から再び18に戻って帰阪した時だ。この時は智頭から上郡まで普通列車で乗り通している。智頭急行は高規格路線として開業したというイメージばかりを持って乗車したが、普通列車はそれなりには飛ばすものの、“高規格路線”というイメージが大き過ぎたため、あまり速いという印象は受けなかった。スーパーはくとに初めて乗った時も同様の感想を持った。高規格路線というとどうしても湖西線のように連続して130km/hを出す路線をイメージしてしまうため、智頭急行も同じような路線だろうというイメージを持ってしまう。しかし、実際には湖西線のような新幹線規格に近い高規格路線は稀…というより湖西線以外にはなく、智頭急行は高速化改良された路線という区分けが正しいのだろう。振り子気動車が投入されているようにカーブの半径も結構小さいところがあるのはこのためで、湖西線と同じ尺度で見ると確かに物足りない高規格路線とも言える。それでも立派な高架線や築堤が続き、ほとんど踏切がない様は、まさに高規格路線であり、播但線や山陰本線と比べると格段に線路規格が高い路線と思える。智頭急行開業前までは京阪神から鳥取までは播但線経由のはまかぜがその主体となっていたが、スーパーはくとははまかぜの半分程度の所要時分で結ぶようになっている。まさに革命的なスピードアップが行われたと言える。表定速度に直すとそれほど速くはないものの、それまでがそれまでだっただけにスーパーはくと=速い列車というイメージを持たせるには十分だったと言える。

01kobehakuto1813  スーパーはくとには5回ほど乗車しているが、中間車でも前面展望が楽しめるようにモニターが備えられており、昼間の列車は中間車に乗っても全面展望が楽しめる。ただ中間車に乗ると前面展望と側面で流れる景色に時間差が生じるためおかしな感覚を持ってしまう。鳥取方面行きは先頭車が自由席となっているので、京都から陣取れば特等席を確保することもできる。ただ、先頭自由席は喫煙車となっており、嫌煙者の私にはきつい車両のため敬遠して乗車したことはない。

 智頭急行にはスーパーはくとの他にJRのキハ187系を使用のスーパーいなばがある。スーパーいなばにはまだ乗ったことがないが、キハ181系時代の特急いなばには一度乗ったことがある。上郡で進行方向が変わるため、上郡から鳥取までの道中は後ろ向きのままだった。キハ181系が120km/hで爆走する区間と言えば、今ではJR神戸線内のはまかぜしかないが、智頭急行内でのはくとでの爆走体験は今となっては貴重なものとなった。

 京阪神と鳥取を短絡する使命を受けて黒字経営が続く智頭急行だが、沿線では並行して高速道路の延伸工事が進んでおり、早晩鳥取まで全通する予定だ。スーパーはくとは現状最大限のスピードアップを行っており、姫路~上郡間ぐらいしかスピードアップののりしろは残っていない。08年3月のダイヤ改正では姫路での新幹線のぞみとの接続を改善するようだが、新幹線との連携の強化及びスーパーいなばを活用した利便性の向上を行っていく必要があるのではないかと思う。スーパーいなばは岡山・広島方面から鳥取への利用が多いが、上郡で山陽線電車と接続させれば京阪神からの利用も可能になる。思い切った増発を行うなら、キハ187系を増備して上郡で分割併合をすれば、スーパーいなばとスーパーはくとの併結運転ができる。現状でも鳥取まで2時間に1本程度のフリークェンシーが確保されているが、スピードアップされる高速バスやマイカーに対抗するには毎時1本の運転に増発するのも悪くはない。

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