EXPRESS DIARY~鉄人日記~

鉄道に関することを日々徒然なるままに書いて行こうと思います。

07年近畿を中心に鉄道を振り返る

2007年12月31日 | 近畿

070326hkyky93007  2007年の近畿圏の鉄道は平穏無事という言葉が当てはまるのではないかと思うぐらい話題が少なかった。JR西日本に動きが少なかった(08年への動きは除いて)こともその要因の一つだろうが、私鉄の方も同様に08年や09年に向けての動きはあっても07年に大きな動きは少なかった。その中で大きな動きというかダイヤ改正があったのが阪急京都線で、未だに賛否両論が行き交うぐらい反響が大きな改正であった。一般の利用者がどう思っているのかはなかなか声が聞こえてこないので何とも言えないが、少なくとも特急が遅くてよく停まるという声は阪急の特急の車内ではよく聞こえてくる。阪急京都線の特急の停車駅増加は07年改正だけの話ではなく、01年改正時からの問題と言えるが、今回の改正で淡路にも追加停車し、実質的に快速急行や以前の急行と停車駅にほとんど差がなくなってきている…これで次回改正で西院、大宮に追加停車となるとまさに快速急行…以前の急行と同じ停車駅となる!!ノンストップ復活論などが出てきてもおかしくないぐらいの状況を作り上げたのは阪急自身と言えるが、今後車両も含めて阪急京都線特急がどうなっていくのかは興味深いところだ。休車中の6300系の処遇や9300系の増備があるのかなど車両面でも課題を数多く抱えており、老朽化している2300系との兼ね合いなど今後の車両施策の動向も気になるところだ。ただ、車両施策については今後の特急ダイヤの動向とも深く関わるところであるので、いち早くダイヤの方向性を決めていかなければ、現在のように車両とダイヤがミスマッチになり、利用者に迷惑がかかるという状況が続きかねない。阪急には会社本位ではなく、利用者本位の次回施策を期待したい。

070318kobesakurasyuku14  JR西日本では3月のダイヤ改正でさくら夙川駅が開業した。阪急・阪神に対して第3の駅として開業したこともあり夙川戦争勃発ということでマスコミにも取り上げられたりしていた。さくらの名所ということでさくら夙川という駅名を採用したり、ホームの着メロにコブクロの桜を採用するなど今までにない戦略でイメージを作り上げた感があり、開業時には鉄道ファンのみならず、一般の旅客も多く同駅を訪れて非常に盛り上がっていた。1年経ってどれだけ利用者が根付いているかに注目したいところだ。

 その他では南海本線と高野線が小規模なダイヤ修正を夏ごろに行っている。近年南海のダイヤ変更が多くなっており、2年に1回は大きな改正を行っているように思う。しかも改正ではなく、ダイヤ変更というような消極的なダイヤ変更が多く、減便が目立つのは気になるところだ。

071020hans12012  車両面では阪神に西大阪線難波延伸線(阪神なんば線)用の1000系が登場し、秋から運用を始めている。同車は昨年末に既に登場していたが、運用開始がずれにずれ込み今秋デビューとなった。デビュー後も2+2の西大阪線普通運用の付属編成については順調に運用についているが、6連の基本編成は不具合があったのか、運用につかない日が多く、おまけに山陽電鉄への貸し出しなどもあってあまり運用についていない。来年度は09年春の開業に向けて量産体制に入ると思われるが、第1編成の不調が長引けば、量産車の生産にも影響が出るのではないかと危惧される。

071007hky90013  阪急では9000系の第2編成が登場して、9001Fとして宝塚線に配置され、秋から運用についている。阪急の財政状況が悪いのは有名だが、車両の置き換えは急務という状況になってきている。今後は大量とはいかないだろうが、数編成ずつでも継続的に増備されていく予定だ。また、南海でも来春の営業開始に向けて新形式が登場しており、これまで動きが少なかった南海でも徐々に動きがみられるようになってきた。8000系と名付けられた新型車両は東急車輌製ということもあって、関東で増備が続いているE231系やE233系をベースにした標準車両に基づいた構造になっており、同車の関西進出が始まったと言える。今後他社にも普及していくのかどうか注目されるが、車両製造メーカがそれぞれ異なっており、南海以外の他社に普及するというのは現時点では考えにくい。

 その他、全国規模でも今年は動きが少なかった年だったが、新幹線ではN700系が営業運転を開始し、東海道山陽新幹線の新時代の到来を告げている。それに伴い、500系が徐々に運用から外れていっており、来年度からは8連化されてこだまに運用されることが決定しているのはファンとしては残念なところだ。また、年末に発表されたブルトレの粛清もファンにとっては大きなトピックと言え、東海道筋からブルートレインが消える日が現実的になった年でもあった。また、北海道では781系の勇退、東北地区ではキハ110系の玉突き転配によるキハ52系・キハ58系の淘汰が行われ、JR西日本以外のJRでは国鉄型の淘汰が続いている。JR西日本でも遅ればせながらアーバンネットワーク内で国鉄型の淘汰への動きが始まっており、来年以降113系や103系の動きが注目されていくのではないかと思う。070708tokaidosn7003