Zooey's Diary

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「チェンジリング 」

2009年03月05日 | 映画
2008年アメリカ映画。クリント・イーストウッド監督。
チェンジリング (changeling)という聞き慣れない言葉は
”取り替え子。ヨーロッパの民話で、妖精が人間の子供をさらった後に置いていく妖精の子供”という意味らしい(Wikiより)。

1928年のロサンジェルス、行方不明になった9歳の息子を必死に探す母(アンジェリーナ・ジョリー)。
5ヵ月後、警察が見つかったと言って連れて来た息子は、別人だった。
母はそう訴えるが、腐敗しきった警察は自分達の怠慢をごまかす為に、なんと彼女を精神病院に送り込んでしまう…
そこにまた、別の恐ろしい事件が絡んでくる。


2時間半があっという間でした。
いや、面白かったです。
実話というだけに、救いのない、後味の非常に悪い映画ではありますが。
ことに、子を持つ母の立場で見ると、これはたまりません。
終盤近く、私は静かに泣いていました。
感極まって泣くというのではなく、気がついたら涙が頬を濡らしていたという感じ。

しかしこの作品について詳しくは、書けないのです。
何を言ってもネタバレになってしまうし、それを知れば面白さは激減してしまうでしょうから。
ただ、腐敗しきったロス警察と、子を思う一心で権力と戦う母(アンジェリーナ・ジョリー)、
良心と正義に基づき、彼女を支え一緒に闘う牧師(J・マルコヴィッチ)や弁護士の姿に
人間の善と悪、米国の明と暗を見た、と言っておきましょう。
これが、あのデモクラシーの国で、ほんの80年ほど前に実際にあったことだったとは…


この作品の大きなポイントとなる、ゴードン・ノースコット事件というものを調べてみて、改めて慄然としました。
実際には、映画よりも更に残酷な事件だったのです。
少なくとも映画の中では、犯人の母親や、性的虐待といった場面は出てきませんでしたから。


クリント・イーストウッド監督78歳、どうかもっともっと長生きして
社会の闇を切り裂く作品、人間の良心に訴える作品を作って頂きたいものです。

☆4

「チェンジリング 」 「チェンジリング 」 http://changeling.jp/  
コメント (4)
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