Zooey's Diary

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最後の力をふり絞って

2012年04月24日 | 社会


トキのひなが、自然界では36年ぶりに生まれたというニュースに小躍りしたのですが
1羽ではなく3羽になったという続報が。
ああ、よかった…

2003年10月、日本産最後のトキ「キン」が死んだ時、
かなりの大きな記事となって新聞に出たことを覚えています。
かつては日本の各地で自由に飛び廻っていたという美しい鳥トキ。
乱獲や環境変化のために激変し、最後の1羽となってしまった「キン」。
「キン」(雌)は幼鳥の時に捕獲され、生涯の殆どを佐渡トキ保護センターで過ごし、
日本産最後の雄や、中国産の雄とカップリングを試し、二世の誕生を期待されたが
いずれも上手くいかなかった。
35年という長きに渡って飼育された「キン」は
老衰で視力を失いながらも突然飛び立ち、ケージの扉に激突して死んだというのです。
最後の僅かな力をふり絞って、野生に帰ろうとしたのか。
薄桃色の美しい鳥の最期はあまりにも悲しく、
私はいまだに忘れられなかったのでした。
関係者の悲しみや絶望はどれほどのものであったことか。
遂に絶滅なんて、ここまでなる前になんとかならなかったのかと
ニュースを読んだ誰もが思ったことでしょう。
「ニッポニア・ニッポン」という学名がまた、悲しすぎるではありませんか…



一口に36年と言っても
その間にどれだけの関係者の苦労、涙、努力があったことか。
大事に大事に育てたトキが、一晩のうちに10羽もテンにやられてしまったのも
最近のことだったような。
ようやく生まれた3羽のひなも、カラス、トビ、ハヤブサなどの天敵の心配や
親鳥がまだ若いために、ちゃんと育てられるかどうかという不安も満載なのだそうです。
しかも自然に放したトキであるがために
人間が助けてやれないのも歯痒いところ。
トキ、がんばれー!とエールを送らずにはいられません。

写真はネットから。

放鳥トキ、巣に3羽のひな確認 
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120423-00000153-jij-soci
日本トキ最後のキンが死亡
http://www.niigata-nippo.co.jp/toki/way/2.html
『ニッポニア・ニッポン』最後の飛翔
http://www.ufpress.jp/archives/000030.html
コメント (8)
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