Zooey's Diary

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雨の歌舞伎座

2023年03月25日 | 劇、オペラ、コンサート

シェイクスピアの「リチャード三世」に着想を得たという、「花の御所始末」。
花の御所と呼ばれる室町御所で、足利義満の次男・足利義教(幸四郎)は、将軍の座を手に入れるべく計略を巡らせる。管領・畠山満家(芝翫)と手を結び、世継ぎである兄の義嗣(坂東亀蔵)が謀反を企んでいると父に嘘をつき、父を殺害してその罪を義嗣に被せる。さらには手を結んでいた満家をも殺して天下を手に入れるが、やがて自分が殺めた兄や父たちの亡霊に日夜苦しめられることになった…



歌舞伎初心者にも分かりやすい演目でした。
暴君と恐れられた足利六代将軍義教の、目的のためには手段を選ばず頂点に登り詰めていく様子、そして次第に狂気に苛まれて末路を迎えるまでがドラマチックに描かれている。
義教に手酷く虐められた若い家来(愛之助)が、あそこであんな風に復讐を果たすとは。



にしても、義教の母親や妹・入江を演じるのは、当然女形。
高齢の御台はともかく、恋に悩む若い妹を熟年男性(雀右衛門)が演じるのは、歌舞伎を見慣れない者にとっては、どうにも不自然に感じてしまう。
以前観たイギリス映画「恋におちたシェイクスピア」では、16世紀のエリザベス朝で、女人禁制のシェークスピア劇にどうしても出たい女性(グウィネス・パルトロウ)が、男装をして舞台に立つ様子が描かれていました。
しかしイギリスでは17世紀後半に、女性の参加が解禁されたのだそうです。
日本の歌舞伎は、未来永劫変わらないのかしら?



幕間に、お食事処「花篭(はなかご)」でランチ。
これが本当の幕の内弁当。
デザートの苺杏仁豆腐には、隈取顔がついた小さなクッキーがついていました。



歌舞伎に着物仲間と着物で行くつもりでしたが、朝から雨で断念。
銀座の壹眞珈琲店のレモンケーキとコーヒーとお喋りで、雨の恨みを晴らしましたとさ。

コメント (6)
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