Zooey's Diary

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「JK、インドで常識ぶっ壊される」「落陽」

2023年05月27日 | 

「JK、インドで常識ぶっ壊される」

「第16回出版甲子園」で大会史上初となる高校生でのグランプリ受賞。
日本でキラキラのJKライフをエンジョイする筈だったのに、父親の転勤でいきなりインドへ。
インターナショナル・スクールに通い、元気なJKの目を通しての摩訶不思議な国での生活を生き生きと綴る。
食事の用意を今夜は三分の一にしてと告げたら、分数が理解できなかったメイドや、どんな路地もスイスイ行くが、実は地図がまったく読めない運転手に驚く。二人とも小学校もちゃんと行ってなかったのです。
"見て見ぬふりをするくらいなら、ほんのちょっとでもできることがあるはずだ、ということ。そして、その「できること」に責任をもつということ。だから、わたしが糸口を見つけようとしていたもやもやに答えがあるとすれば、そのもやもや、つまり「これはおかしい」という気持ちを持ち続けなければいけない、ということだ”
こんなJKが増えてくれたら頼もしい限りです。


「落陽」朝井まかて著

明治天皇崩御直後、東京から巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
百五十年後の完成を目指し、日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?

明治の終わりから大正にかけて、三流ゴシップ新聞の記者の目を通しての、明治天皇崩御と明治神宮造営を巡っての人々の思い、政治家や学者の対立や攻防戦が描かれる。
その頃の原宿駅辺りは、豊多摩郡代々幡村大字代々木、人の行き来もない辺鄙な場所。
天皇の崩御直後、渋沢栄一ら政財界人が「御霊を祀る神宮を帝都に創建すべし」と動き始める。
帝国大学農学部の本郷高徳は、「風土の適さぬ地に、神宮林にふさわしい森厳崇高な森を造るのは不可能」と反論。
しかし全国から十万本もの献木が寄せられ、勤労奉仕の人々はのべ十一万人にものぼった…

以前、外国人の友人をよく明治神宮に案内しました。
ここは人工林(artificial forest)なのだと言うと、皆一様に驚いていました。
荘厳な森林とその奥の神宮の境内は、奇天烈なファッションの若者たちが練り歩く竹下通りの喧騒とあまりにも対照的で、東京観光の代表的なスポットとなっていました。
こんな歴史があったのだと思うと感慨深いです。
今で100年ほどしか経っていないから、まだまだ完成形ではなかったのですね。
盛り込みが多い割には感動的なエピソードは少くて、盛り上がりに欠けるのが少々残念。


コメント (2)
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