今週出た、村上春樹の6年ぶりの新作。
660ページの長編(2970円もした!)、楽しみを長く味わうべくゆっくり読もうと頑張ったのに、二日間で読み終えてしまいました。
これは楽しみにしている人も多いでしょうから、ネタバレしない程度に印象だけ。
春樹の小説にしては珍しく後書きがあり、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の元となった小説を40年振りに書き直したとあります。
内容的にどうしても納得がいかず、しかしこの作品には、自分的にとって重要な要素があると感じ続け、作家として40年の歳月を経て今、完成することができたと。そしてこれを書き始めたのは2020年、コロナが日本で流行り始めた3月であり、それからコロナの3年間で書き上げたのだそうです。
40年間温めていたということにまず、凄まじい作家根性を感じました。
現実の世界と高い壁に隔てられたあちら側の世界を、「私」は行ったり来たり彷徨うことになる。
本体と影、現実と非現実、生と死後の世界、あちらの世界とこちらの世界のどちらが本物なのか?
あちらの私とこちらの私、どちらが本物なのか?
「ここは高い煉瓦の壁の内側なのか、外側なのか」
「あの街は一度中に入ると、そこから出るのはほぼ不可能なところです。高い壁に周りを囲まれ、屈強な門衛が厳しく出入りの管理をしています。そしてその街で暮らしている人々は、満ち足りた生活を送っているとは言えません。冬は寒く長く、多くの獣たちが飢えと寒さの為に死んでいきます。そこは決して楽園ではないのです」
「でもあなたは、そちらの世界に居住することを選ばれた。そして高い壁に囲まれた街の中で、あなたの心が従来求めていたはずの生活を送られることになった。あなたの影に街から出て行こうと誘われても、単身後に残ることを選ばれた」
「そのとおりです。しかし私自身、自分の判断が正しかったかどうか、今でもなお判断に苦しんでいます」(P499)
17歳の「私」が恋した「きみ」には名前がなく、「***」という表記になっている。
後半に登場する、イエローサブマリンの絵が付いたヨットパーカを着た少年の名も「M**」。
とても重要な登場人物なのに、そして他の人には名前がついているのに。
謎です。
私は好きですから、すぐに読み終わってしまいました。
私にとっての春樹祭りが終わってしまって、今は寂しいです。
もっと書いて頂きたいものです。
早いですね。
面白かったからでしょう。
確かに面白いのは読むのが遅い私でも一日で読み終えます。
何と私はまだ随筆1冊と小説1冊しか読んでいません。それはすごく面白かったのに。
パリに住む私の友人によると、向こうではこの本、44.6€、日本円にしたら6600円だそうです。
そりゃ頼みたくなりますよねえ。
私は好きで、デビュー作からほぼ全作読んでいますが
我家の夫や息子たちは、春樹を忌み嫌っていますよ。
ワンダーランド、私はとても好きだったのですが
記憶はもう朧気で、もう一度読み返さなければ。
エニィちゃん、そうだったのですね。
海を渡って迎え入れるのは、手間から費用からとても大変だったでしょうね。
知り合いが娘さんのいるシンガポールに
今日旅立ちましたが~娘さんからのリクエストが
村上春樹の新刊だったそうです。
人気ありますね。
私は…あまり好きではないですが…
先日書込みありがとうございました。
今度向かい入れた子は、めいぷるさんのお父さんの犬舎からと長年思ってきてようやく叶いました。
EUから日本には検疫の関係でエニィは11ヶ月です。ようやく日本語も少しだけわかるようになってきました👍
私の今までの最高記録は「同志少女よ、敵を撃て」、
千人超であきらめました。
高い壁、あちらの世界、実に春樹ワールドです。
本当は一気読みしたかったのですが、
勿体ないのでゆっくり読みました〜
世界の終わりと・・的な小説なんですね❗
高いかべ・・ハルキなテーマですね👑
冬くらいには順番回ってくるといいなあ🌈
zooey さまが2日で読み終えるということは面白いはずですから📯✨
クリンより🍀