歴代徳川将軍家にとって、もっとも大事な努めは政務でも軍務儀式でもなく、ひたすら子づくりに励むことだった。と言う書き出しで始まる本が新潮社から発刊されている「徳川将軍家15代のカルテ」(篠田達明著)に載っています。
15代 徳川慶喜 初代 徳川家康
この中で興味深いことが書かれています。
将軍たちがもうけた子供の数と寿命の長さは彼らの健康のバロメーターでもあるということです。
将軍のなかで一番長生きしたのは、15代慶喜の77歳で24人の子供を産ませており、次に長生きした家康の75才で、19人の側室に19人の子女をもうけています。
11代家斉は69才で16人の側室に57人の子供を産ませ、その子の家慶も父に負けじと7人の側室に29人の子女をみごませています。
このように長生きした将軍は身体壮健で側室も多く、将軍家のもっとも大切な役割をまっとうしています。
もう一つ興味深いのは、将軍が亡くなるたびに、その場で身長を測り、これと同じ高さの位牌を拵えたことです。
これによると、歴代将軍の身長が分かりますが、1番背が高い将軍は、2代秀忠の160cmで5代の綱吉にいたっては、124cmとなっています。
その他の将軍たちは、子供の家継を除いて150cm台で、当時の庶民もその程度の身長と推察されます。
将軍夫人の身長も分かる範囲では(9人)140cm台で14代家茂の夫人、和宮(静寛院)は、143.3cmだったそうです。
この本には、歴代将軍の健康状態から死因までが詳しく載っています。
興味のある方は、読んでみてください。