「もののあわれ」と言う自然に心を通わせるような、素晴らしい感性を日本人は備えています。
もう一つ、日本人の誇りうる情緒として「懐かしさ」があります。
これも非常に高度な感性なのです。
今日の絵は、「小樽運河」です。 F10号
外国人にも当然ホームタウンへの郷愁はありますが、それは淡いもので、日本人の郷愁は、感受性の強い濃厚な郷愁な情緒です。
いかに濃厚なのかは、懐かしさを歌った文学が山ほどあることからも明らかです。
万葉集の中には防人の歌を始め、郷愁を歌ったものがかなりあります。 近代短歌でも石川啄木や斉藤茂吉、俳句では、与謝蕪村、詩の世界でもたくさんありますが、このような文学をたっぷりと子供に読ませなくてなりません。
故郷を失った人が多い中、これは非常に大事なことではないでしょうか?
英語を学ぶ前に、日本の文学に触れ、正しい日本語と日本の感性をしっかりと覚えこまなくてはなりません。
この懐かしさと言う情緒は、「家族愛」「郷土愛」「祖国愛」そして「人類愛」なのです。