新大阪駅への乗り入れのルートは、おおまかに言って3通りありました。
①JR西日本ルート
既にJR難波駅が地下化されており、これをなにわ筋を北上させ、玉江橋、北梅田、を経由して新
大阪駅への10.2Kmのルート。
②大阪交通局ルート
地下鉄四つ橋線を北へ延伸して、北梅田を経由して阪急の十三駅へ。
ここから、阪急電鉄が新大阪駅までつなぐルート。
これには、国土交通省、大阪市、阪急電鉄が建設に向け、都市鉄道業利便増進法に基づく計画と
して基本的に合意したとのことですが・・・・・
③南海ルート
南海電鉄は、難波から大阪市内乗り入れを悲願としており、汐見橋駅や芦原町駅を地下化して、
なにわ筋線に乗り入れようとするルート。
なにわ筋線ルート 四ツ橋線延伸 西梅田駅から北へ
北ヤードにはH17年にJR地下新駅が完成予定
1989年の運輸政策審議会は、2005年までに、新大阪ー梅田北ーなにわ筋ーJR難波・汐見橋間を最高ランクの評価で整備することが適当な路線として取り上げられたのですが・・・・
なぜ、このように掛け声ばかりで、実行されないのでしょうか?
この計画は、複数の事業主体がからみ、どこも積極的に取り組まないのには、4000億円ともいわれる建設費を誰が、どの割合で負担するのか、そして採算が取れるのかがはっきりせず、どこも積極的に動かない理由がここにあるのではないでしょうか?
この路線の利点は、
① 京都・新大阪・関西空港を結び、特に現在、新大阪ー関空間が1時間かかるのを30分に短縮。
② 現在の梅田駅や御堂筋線の混雑の緩和を計る。
③ 大阪の北部と南部を結ぶ都市貫通ルートで、都市移動の利便性を計る。
④ 梅田貨物駅跡地、中之島、湊町などの都市開発の建設で活性化を計る。
今年の3月、近畿運輸局は、鉄道新線”なにわ筋線”の検討会を開き、南海難波駅と地下で接続することが採算面で有効という調査結果を発表しました。
これで、事実上難波接続が有力となりました。
北ヤードを走る”はるか”
2011年5月撮影
同時に平成32年に開業するとしての採算面を試算し、最短で開業から24年目で黒字化が見込めるとし、来年も詳細について検討するとのことです。
これで、四つ橋線の延伸や阪急の十三経由の新大阪連絡線の目は、ほぼ無くなったのではないでしょうか?
特に 四ツ橋線の延伸計画は、阪神本線と同じ地下の深さであり、同時に軟弱な地盤で難工事が予想されており、工費の面からも難しいとされていました。
やや絞られてきたようですが、実現には、まだまだ遠いようです。