極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

変貌する地産地消

2011年02月21日 | 農工サ融合
 

学生も 寄らぬほどまで 不景気と 還暦過ぎの 湖岸清掃






30年前に地域及び職域生活協同組合の設立運動に関わり大学生協や企業内
生活協同組合などと交流調査をしていた頃があった。そのとき「地産地消」
と「環境保全」の2つの課題、つまり生産-消費過程の可視化による安全・
安心と持続可能社会(当時はこの言葉は通用していなかったように記憶し
ている)だった。その「地産地消」の意味合いは現在では大きく変化して
いる。「農工サ融合」という全産業の融合の進展であり『デジタル革命』
であり、そこには『ロングテール』『フリー』の著者で、Wired の編集長
クリス・アンダーソン(Chris Anderson)の言う「新産業革命」も含まれる。





電子商取引の考察のアプローチに「ネットショッピング」について下調べ
しておく必要があると考え、ネットサーフしていると偶然ヒットしたのが
このクリス・アンダーソンの、"In the Next Industrial Revolution, Atoms are the
New Bits"(Wired Feb. 2010
「次の産業革命では、アトムが新たなビットとな
る」)という記事で、自分の体験を交えながら、未来の製造業を描き出し
ている(数分のビデオにまとめられている)。そして、その手順を「夢の
かなえ方(How to Build Your Dream)」で次のように例示する。

産業が民主化する時代には、すべてのガレージがマイクロ工場になれる。
すべての市民がマイクロ起業家になれる。すばらしいアイディアを、すば
らしい製品に変えるやり方は次の通りである:

  1. Invent(発明する):
    • 特許局の Web サイトをチェックして先にアイディアが出て
      いないか確認しよう。
  2. Design(デザイン・設計する):
    • 無料の BlenderSketchUp で 3D デジタルモデルを作ろ
      う。あるいは誰かの設計をダウンロードし、自分のアイディ
      アと結合させよう。
  3. Prototype(プロトタイプを作る):
    • MakerBot のようなデスクトップの 3D プリンタが $1,000
      以下で買える。ファイルをアップロードして、ABS プラステ
      ィックで自分のビジョンが形になるのを見つめよう。
  4. Manufacture(生産・製造する):
    • ガレージが手狭になったら、グローバルにアウトソースしよ
      う。Alibaba.com で中国のパートナー工場を見つけることが
      できる。
  5. Sell(販売する):
    • SparkFun のようなオンラインストアを通じて直接顧客に販
      売しよう。あるいは、Yahoo や Web Studio のような会社を
      通じて自分の EC サイトを始めよう。



つまり、クラウドソーシング(crowdsourcing)を活用した "C to B" (customer
to business
)の製造形態だという。設計ツールが個人でも購入できる価格にな
り、労働力が廉価な新興諸国の工場へのアウトソースが Web ベースでで
きるようになったため、ほんの数人で「マイクロ工場(micro factory)」を
作り、製造メーカーを起業することが可能となり、デジタルコンテンツや
ソフトウェア(ビット)だけでなく、ハードウェア製品(アトム)もロン
グテール化し、そこに一般の人々が参加できる「新産業革命」の時代の到
来である。これはわたしが言って来た『デジタル革命』の第二次産業領域
の変革をさすが、製造業以外の農業も同様で、高度な生産装置も地元でつ
くることができる時代を意味し、またそのことは「地産地消」の実現を促
進するものと考えている。

どのように変貌するのか。その答えは極めてシンプルだ。すべては、地産
地消を構成する共同体成員の意志により決まる、つまりは「やりたいこと
に力を結集できればなんでも実現できる」時代の到来ということになる。
これはバーチャルでなくリアルであることは言わずもがなのだが、地域の
ひとたちによる企画開発の決定→生産量決定→素材を持ち寄り→つくる
{(ハード+ソフト(製造))+システム+プラットフォーム+コンテン
ツ(制作))
}→販売する→点検・評価→‘やる気度’に反映という規路
が「デジタル革命」が強力に後押しするということで、極端なことを言え
ば、意志さえあれば都会であろうと僻地であろうと実現できてしまうとい
う社会(デジタル制社会主義社会?)だ。はたしてこれは夢か。





いよいよ、二人ではじめましたよ。定期・定線びわこ湖岸清掃運動を。腰
痛もあり早めに切り上げ、戸賀町にある『小川珈琲』で近況を話し合う。
いろいろ話を聞くとそれぞれ重いものを背負っているんだと改めて確認す
ることに。いまは不況で学生もバイト探しで窮々としていてボランティア
などにはこれないんだょと彼が解説してくれる。そういえば娘さんも下宿
をやめさせ自宅通学に切り替えさせと作業中に話していた。金持ちどもは
節税と言う名の脱税で窮々として忙しいく、巷にお金が回らなくなってい
るがそれでも日本はましな方さ、リビアや北朝鮮などの貧困と抑圧と比べ
たらたらマシと、モーニングを口にしながら
合の手をいれ、彼の波瀾万丈
(?)の職歴に耳を傾けていると「本当にご苦労様でした」と自然とテー
ブルに両手をついて頭を下げていた。



コメント
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