久かたの 陽照り渡る 窓越しに 草木清かに 風と戯むる
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【思い違いのレモン胡瓜】
何を思い違えたのかピクルス胡瓜だとば
かり思いこんでいたのが、やっと試験菜
園にレモン胡瓜が咲き始め実が数個つい
て食卓に昨日から出るようになった。
Lemon Cucumber Pickles
ところが、白い棘が表面にもつ野性的な
胡瓜。レモンを冠しているがレモンの食
感はなく、英名では“Apple Cucumbers ”。
つまりアップル胡瓜というからややこし
いや~、ややこしや~。アップル胡瓜は
甘い味と皮も食べることができジューシ
ーな果肉とリンゴのような大きさ栄養価
の高い胡瓜だと解説されている。
Lasagna Tart Recipe
レシピはそのままフレッシュ・サラダと
して、またおろしてチーズやサワークリ
ーム、ミントして和え、塩を加えバター
等で煮たり、スライスしレモン、セロリ、
ミント、フェンネル、パプリカを微塵切
りしバーターで炒めたり、チャービル、
ディル、チャイブを加えたり、くりぬい
て皮肉を詰め物料理に、トマト、ピーマ
ン玉葱、塩胡椒しスープ、ガスパッチッ
オ等として食すという。
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Japanese quince
【低木樹の旅 草木瓜】
クサボケ(草木瓜、Chaenomeles japonica
英名Japanese quince)がある。50cmほど。
実や枝も小振り。本州や四国の日当たり
の良い斜面などに分布。シドミ、ジナシ
とも呼ばれる。花は朱赤色だが、白い花
のものを白花草ボケと呼ぶ場合もある。
果実はボケやカリン同様に良い香りを放
ち、果実酒の材料として人気がある。落
葉低木(広葉)で原産地は日本、陽樹、
耐乾湿性、植栽土壌は砂~埴土を好む。
根型は浅根性、樹形は株立型である。成
長がおそい。移植は比較的易しい。花の
時期は4月~5月。実の時期は10月~11月。
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【考古学の『デジタル革命』】
アルディピテクス(genus Ardipithecus)は、
約580万~約440万年前(新生代中新世末
期[メッシニアン中期]~- 鮮新世初期
[ザンクリアン初期])という気の遠く
なる昔のエチオピアに生息していた原始
的人類(猿人)の一種だ。長らく最古の
人類とされてきたアウストラロピテクス
より、古い時代の化石人類。アルディピ
テクス・ラミドゥスとアルディピテクス・
カダッバの2種からなる。
エチオピアのアファール盆地にある約440
万年前の地層から1992年に発見された猿
人(ラミドゥス猿人)の化石を機に1995
年5月に新しい属として記載された。最古
の時期の人類は森で暮らし、木登りをす
る一方で、二足歩行も可能だった。東京
大総合研究博物館の諏訪元(げん)教授
らの国際的な研究グループが、化石から
全身像を復元することに成功し、生活の
様子がわかった。約400万~100万年前に
草原で暮らしていた猿人アウストラロピ
テクスよりさらに古い人類像が初めて描
き出されたという。
諏訪 元
ラミダスは樹上性で、直立二足歩行はで
きたが、後続するアウストラロピテクス・
アファレンシスほど二足歩行に適応して
いなかった。動物相から当時の環境は森
林だったと考えられており、アルディは
もっぱら樹上生活しつつ、時折、地上に
降りて二足歩行していたという(アルデ
ィにナックル・ウォーキングの可能性を
認められない)。
ナックルウォーキング
アルディの脳は、アファレンシスより小
さくチンパンジーと同じぐらいで、アル
ディ化石は、これまで最古とされたアフ
ァレンシスの雌個体「ルーシー」の318万
年前より120万年も古く、成人では最古の
骨格の1つ。樹上性を残す不完全な直立
二足歩行者であったラミダスは、ヒトの
大きな特徴である犬歯の縮小が判明して
いる。ヒト化は、犬歯の縮小が先行して
いた可能性を示唆するもので、これは子
孫繁栄のために雌が犬歯の小さい雄を、
つまりは、クールな雄を選ぶことで高等
化してきたと見られている。
アルディもルーシーも、そしてセラムも
雌であることは興味深く、これまでに起
源的人類として、700万年前の「サヘラン
トロプス・チャデンシス」頭蓋化石、600
万~580万年前の「オロリン・ツゲネンシ
ス」の大腿骨化石、580万~520万年前の
「アルディピテクス・カダッバ」の手や
腕の骨、顎骨片などが見つかっており、
いずれも全身の一部でしかなく、一段新
しいラミダスだが、完全な骨格の全貌が
明らかにされたことは極めて意義深いと
される。諏訪元は、アフリカでの人類化
は700~1,000万年前に溯る可能性がある
と指摘している。
ここで感心したのは、化石を元に10年も
の歳月をかけやっとアルディの復元画像
が、博物学アーティスト、スケッチアー
ティスト等の調査メンバーの総力で実現
できたたということであり『デジタル革
命』の象徴的技術工学である三次元画像
解析装置及びCGなどの映画産業の画像技
術を元に実現できたことだ。
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