『4デイズ』
UNTHINKABLE(2010年アメリカ)
監督 グレゴール・ジョーダン
脚本 ピーター・ウッドウォード
出演 サミュエル・L・ジャクソン
キャリー=アン・モス ミラ・クニス
マイケル・シーン
■ストーリー■
アメリカ国内の3つの都市に核爆弾を仕掛けたというテロ予告が送られる。爆弾が爆発するタイムリミットは4日後!犯人のイスラム系アメリカ人スティーブン・アーサー・ヤンガーは逮捕されるものの、爆弾が仕掛けられた都市の場所は分からないままだった。FBIのテロ対策チームの捜査官ヘレン・ブロディは尋問にあたるが、進展はなかった。
そんなとき、CIAコンサルタントで尋問の専門家“H”が尋問するために現れるのだった。“H”の尋問は、まさに拷問といえるものだった。その非人道的な行為にヘレンは反発するのだが・・・。
■感想■
サミュエル・L・ジャクソン主演の尋問スリラー!
面白い!いや~、本当に面白い!
ランニングタイム97分は短すぎ!あと10~15分くらい長くても良いのに!!
この内容で97分は、テンポが良いというより、短かすぎな感じです!
監督のグレゴール・ジョーダンも『戦争のはじめかた』(2001年)を監督したときは、こんな傑作を撮るとは思わなかったです!!
『戦争のはじめかた』は風刺の効かせた笑えないコメディ調のドラマでした。が、今作は、正統派のサスペンス映画の傑作になっています。まぁ、『戦争のはじめかた』は原作がありましたから、どうしようもなかったんでしょうけどね。
ヒロインのキャリー=アン・モスは、容疑者の人権を守ろうとしますが、タイムリミットが、だんだんせまってきて、サミュエル・L・ジャクソンのペースにはまっていきます。確実に犯人なんだから、サミュエル・L・ジャクソンの行動は、見て見ぬふりをするしかないですよね~。
大量殺戮者に人権がどうのこうのって、いってらんないですよね。
でも、そんなときでも、人権とか言っちゃうんでしょうねぇ、アメリカ合衆国では。
映画を観始めて、すぐにサミュエル・L・ジャクソン側にたって観るか、キャリー=アン・モス側で観るか、自然とどちらかの立場になって鑑賞してしまうんでしょうが、人権!人権!って訴えるキャリー=アン・モスが正しいのに、その考えや行動では、とうてい爆弾の場所は分からないという展開!多数の人間の命を守るためとはいえ、サミュエル・L・ジャクソンの行動は、かなり危険ですよね。今作のように、犯人が確実に本当に犯人なら良いですけどね。
観終わったあと色々と考えさせてくれる作品と思いきや、なんと、日本劇場公開版のラストで、すべてがひっくり返ってしまうような展開がまっています。
ラストも、もちろん、すごいことになっています!
DVD、Blu-rayともに、オリジナル版と、日本劇場公開版の両方が観れるので、ここはぜひ、日本劇場公開版で観て下さい!!
こういうエンターテイメント作品で、日本劇場公開版のこのラスト!!
制作費1500万ドルでも、アイデア勝負で、こんなに素晴らしい作品が出来ることを証明してくれています。主要な登場人物は、サミュエル・L・ジャクソンと、キャリー=アン・モスと犯人のマイケル・シーンの3人。主な舞台は政府の尋問室と、低予算なのが、良く分かるのに、ストーリーのあまりの面白さに、そんなコト全然感じさせないです!!
サスペンス映画ファン、エンターテイメント映画ファン必見!! 85点
4デイズ [DVD] | |
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