A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

ZAZEN BOYS/下山(GEZAN)/KILLER-BONG/5lack@渋谷Club Asia 2013.4.10 (wed)

2013年04月12日 00時14分16秒 | 素晴らしき変態音楽


ANNIE FUKU presents HERE AND THERE
出演:ZAZEN BOYS、下山(GEZAN)、KILLER-BONG、5lack

ロックとヒップホップの異種格闘イベントにZAZEN BOYS、下山(GEZAN)、KILLER-BONG、5lackと濃厚メンツが集結!
2013年春、漢(おとこ)たちのうたと音がほとばしる!4月10日の死闘の日、渋谷clubasiaで、ロックとヒップホップの異種格闘イベントが開催される。
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ライター福アニー企画イベント。『ひと』と『イベント』を照射するドキュメントウェブマガジン=HEATHAZEを主宰する彼女は「今まさにここで起こっていること」を音楽/映画/アート/文学など幅広く紹介しておりその経験に基づきジャンルを越境するイベント「HERE AND THERE」を立ち上げた。第1回のテーマはロックとヒップホップの異種格闘技。

ロックサイドの住人には下山(GEZAN)とZAZEN BOYSの組み合わせだけで美味しいが老舗クラブClub Asiaでコアなヒップホッパーとの対バンというのは未知の不可思議な魅力がある。BO NINGENは最新インタビューでClub Asiaについて「思い切り低音が出せる」と語り音作りにおいてクラブミュージック(低音音楽)の影響を強く受けていることを明言している。ロックとクラブの親和性はTaigenの別ユニットDevilmanがまさにベースミュージックと呼ぶしかない骨太のクラブサウンドをクリエイトしていることが如実に物語っている。



ダンスシーンは1980年代にそれまでのディスコとは異なるクラブミュージック=ハウス/テクノの登場でロックに接近した。ディスコがナンパ目的の水商売的社交場だったのに対しクラブは下心よりも純粋に音楽とファッションを楽しむ文化の香りの湯治場だった。1990年代にはロックコンサートの後にクラブで余韻に浸りチルアウトするというライフスタイルが誕生した。渋谷のCAVEやオルガンバー、恵比須MILK、西麻布Yellowなどの拠点では個性的なハウスDJによる様々なイベントが夜な夜な開かれていた。フリーソウルやレアグルーヴなど渋谷系につながるムーヴメントもクラブから生まれた。マッドチェスターやブリットポップといったUKロック、グランジやオルタナなどUSロックにクラブミュージックの要素は不可欠だった。当時は画期的だったロックとクラブの融合は21世紀には普通の風景になった。

ZAZEN BOYS



ヒップホップに関しては詳しくないが日本では1980年代映画「ブレイクダンス」やRUN DMCのヒットで知られるようになったと記憶する。日本のヒップホップの黎明期に活躍したのはDJ KrushやMUROなどのDJと近田春夫やいとうせいこうやタイニー・パンクス=高木完&藤原ヒロシなどのミュージシャンだった。これらの先駆者が現在でもシーンの第一線で活動していることは興味深い。

KILLER-BONG



ヒップホップを広く一般に知らしめたのは渋谷系と歩調を合わせて1990年代に大ヒットしたスチャラダパーだろう。フリッパーズ・ギターを解散しソロになった小沢健二とのコラボ「今夜はブギー・バック」の影響力は絶大だった。2000年以降RIP SLYME、KICK THE CAN CREW、KREAVA、SOUL’d OUT、HOME MADE家族などが大ヒットしお茶の間でもお馴染みになった。ヒップホップ以外でもJ-POPやアイドルやアニソンにラップが使われるのは当たり前の時代。考えてみれば現在30代以下の世代は生まれた時からラップ/ヒップホップが存在していた訳だ。オヤジ世代にとって水と油のロックとヒップホップは彼らにとっては自然に共存するのである。子供時代メロコアとラップを聴いて過ごした世代が現在のユースカルチャーの中心になっているのは間違いない。

下山(GEZAN)



それにも関わらず今までロックとヒップホップが別世界に隔てられてきたことは送り手=メディア/イベンター/レコード会社などの偏見と怠慢故だと言える。情報の受け手であるリスナーのほうが送り手よりも遥かに先を行っていることは事実であり一度でも現場を体験すればジャンルの壁などとっくに崩壊していることが判る筈。カオスフェスもHERE AND THEREも少し遅すぎた感もある。しかし誰かが勇気と決断を持って実行しなければ為し得ないことは確か。福アニーの現場感覚が正しかったことは満員の観客がどの出演者に対しても等しく大きな熱意と共感を持って迎えたことに明らかであった。

5lack



猪木対アリ
異種格闘技
当たり前

SEでフレッド・フリスの「Step Across The Border」が流れたのは密かな決意表明だろうか。





コメント
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