話題の平均年齢16歳のR&Bバンド、ザ・ストライプスの先輩格の「恐るべき十代」=ティーンエイジャーロックバンドを紹介しよう。
●イーター
1977年パンク隆盛期のロンドンにて平均年齢16歳のハナタレ坊主4人が結成した永遠のへなちょこパンク・バンド。アリス・クーパー「エイティーン」の替え歌「フィフティーン」やルー・リード、デヴィッド・ボウイのカヴァーを含む唯一のアルバムには初期衝動だけで突っ走るヘタクソ演奏がパッケージされている。直ぐにシーンから消えるが1990年代半ば再結成され来日を果たした。
●パワー・オブ・ドリームズ
デビュー・アルバムのキャッチコピーが「恐るべき子供たち」だったアイルランド出身のギターロック・バンド。結成時は平均年齢15歳。スミスやキュアー、ストーン・ローゼズ等に影響された陰影あるサウンドに思春期特有の断罪意識を光るナイフの刃のように潜ませた歌詞が高く評価された。セールス的には本国ではパッとしなかったが日本ではそこそこ売れて来日を果たした。「夢の力」というバンド名通り青臭い若さが武器だったので成長と共に神通力を喪失し1995年元BAKU=「夢を食べる動物」の谷口宗一のバックバンドとして武道館公演を果たしたのを最後にシーンから消えた。近年再結成しライヴ活動中。
●ハンソン
1992年オクラホマ州でアイザック、テイラー、ザックのハンソン3兄弟によって結成されたポップ・ロック・バンド。インディー活動を経て1997年メジャー・デビューし「キラメキ☆MMMBOP」が世界24か国でNo.1の大ヒット。平均年齢14歳だった。翌年のグラミー賞で最優秀レコード賞、最優秀新人賞などにノミネートされたがその後のヒットが続かず一発屋で終わる。現在でもインディーで活動中。
●ケア・ベアーズ・オン・ファイア
ニューヨークの幼馴染3人で結成されたガールズ・バンド。学校のパーティーで演奏したのがウケて本格的に活動開始。地元で話題になりデビューし中学生ライオット・ガールとしてセンセーションを巻き起こす。ローティーン少女の日頃のうっぷんを晴らすギターロックがキュートかつ爽快。ハイティーンに成長した現在もニューヨーク・パンク・シーンで活躍中。
●タイニー・マスターズ・オブ・トゥデイ
2007年平均年齢12歳でデビューしデヴィット・ボウイが 「天才」 と呼んだブルックリン出身の兄妹ガレージ・ロックデュオ。CSSやライヤーズ、YEAH YEAH YEAHS、B-52'sなどとコラボも果たし大きな注目を集めた。ピコピコチープな打ち込みサウンドに、ポップなローファイ・ガレージ、キュートでダルな女子ヴォーカルはまるでUS版パフィー。ホームページはあるが2010年以降更新されていない。
●ジョニー・ラング
ノース・ダコタ生まれ、12歳でギターを手にし地元クラブで活動しバディ・ガイ、ジミー・ヴォーン、B.B.キングなど数多くのブルースマンとも共演、1997年16歳の誕生日の前日にメジャー・デビュー。全米ブルース・チャート1位を獲得。若さに似合わぬブルース魂が高く評価されエアロスミスやエリック・クラプトンなどのサポートも務める。以来第一線で活躍し現在もアメリカン・ルーツ・ロックの実力派として君臨する。
●BOLSHIE
1979年1月新宿ライヒ館モレノで開催されたパンク・ギグ「東京ニューウェイヴ'79」に出演した平均年齢16.5歳のトリオ。メンバーは石田ケンジ(Vo.B)、横山トモユキ(G)、田島カズヒト(Ds)。原宿のパンク・ブティックの常連で結成されS-Kenスタジオ等で活動していた。音源は同名ライヴLPに収録された3曲のみでその後に関しては不明。同LPに収録の他のバンドや東京ロッカーズ勢に比べて格段に若く荒削りながら勢いある演奏が光る。
若さ故
迷うことなく
まっしぐら
少年少女よ、ロックを抱け!(Boys & Girls Be Rockycious!)