RINGO DEATHSTARR –EXTRA SHOW -
RINGO DEATHSTARR
アメリカ・オースティンにて結成されたエリオット・フレーザー(ボーカル、ギター)、紅一点のアレックス・ゲーリング(ボーカル、ベース)、ダニエル・コーボーン(ドラム)からなる3ピースバンド。
アソビ・セクスと並ぶフェイヴァリット・ニューゲイザー・バンド、リンゴ・デススターは何度も来日しているがタイミングが合わず観れなかった。5度目になる今回の日本ツアーはシアトル出身のドリーム・ポップ・バンド、シーポニーとのカップリングツアーだったが福アニーイベントと被ったので単独公演に参戦。ニューゲ界1・2を争うキュート美人アレックスを生で観られるのでドキドキしながらO-nestへ行くとエレベーター前にギターを背負った若い女性4人組が待っていた。ははぁシューゲはけいおん女子にも人気なんだなと思いながら上階へ向かう。O-nestは2~30代の若者で賑わっていた。前日のClub Asiaとはまた違った一癖ある洋楽好きバンドマン風が多い。女性ファンの姿も目立つ。1階で会ったけいおん女子が関係者席に現れる。Jゲイザーバンド(造語)なのかな?サマフェスやマイブラクラスの大ホールではなく外国のロッククラブ風のこじんまりしたヴェニューで観られるのが素敵だ。来場者にレア音源CDRプレゼントというインディーならではのサービス精神も嬉しい。
DJが入るわけではなく普通にCDを流して開演時間10分過ぎにスタッフが機材チェックを始めるというユルい素っ気なさが90年代の若手洋楽ロックバンドの来日公演を思わせ懐かしい気分になる。あの頃はデビューアルバムを出すか出さないかの新人バンドがこぞって来日し前座なしのワンマンライヴを敢行したがいかんせん持ち曲が少ないので1時間に満たないステージがざらだった。夜8時半にはライヴが終わり友人と飲みに行き深夜にクラブへしけこむとライヴを終えたバンドが遊びに来て飛び入りDJするということもよくあった。
ノスタルジーに浸っていると客電が暗転しメンバー登場。大きな歓声が上がる。アレックスはミスフィッツTシャツにおみ足露わなショートパンツ。スリムなボディとしきりに髪を弄る仕草が超キュート。「カワイイ~!!」という溜息まじりの声が上がる。CDではアレックスのヴォーカル曲が多い気がしたがライヴでは完全にギターのエリオットがリードヴォーカル。短髪パンクルックでマイブラ直伝のトレモロアーム奏法ディストーション・ギターを掻き鳴らす。重低音ファズベースと叩きまくりドラムがドライヴする疾走感もマイブラを彷彿させる。アメリカ出身らしく野性味溢れる激しいアクションから放出される骨太ガレージロックは60年代のRaw&Wildなガレージパンクスを思わせる。テキサス出身だから13thフロア・エレベイターズやムーヴィング・サイドウォークス(ZZトップの前身)の血を受け継いでいるのだろうか。
ロリータ好きとしてはやはり男女ツインヴォーカルナンバーに惚れる。マイブラの朧げな歌とは異なりエリオットはルー・リードばりの翳りのある低い声で存在感がある。曲間にツェッペリン・ネタを挟むオヤジギャグ的展開は若いファンにもウケがいい。アンコールではストーン・ローゼズ・ネタも披露。オマージュであるとともに彼らのルーツ開陳ともいえる。2度のアンコールで「やってない曲はあったっけ?」「ディスコグラフィー調べなきゃね」と夫婦漫才っぽい会話に笑みが零れる。1時間半に亘るロングセットを堪能。終演後サイン会もあったが早めに終わったので一杯行こうとエレベーターへ向かうと例のけいおん女子達がフライヤーを配っている。ねごとのライヴチラシ?ってご本人ですか???「はい」との返事に思わず握手を求めるミーハーぶりを発揮してしまった。ねごとがシューゲ好きとは意外だったがまったく不思議ではない。まさにニューゲイザー世代だしね。他にもJゲイザーバンド・メンバーが数人来ていた模様。国境を越えたロッカーの交流という90年代以来の伝統もしっかり受け継がれていることに心が温かくなった。
ニューゲイザー
Jゲイザー
クリスタルガイザー
蜷川実花がシューゲガールズ写真集を出したら売れるんじゃないだろうか。ってかすげぇ欲しい!!どなたか企画して下さい!