THE STRYPES
ジェフ・ベックやポール・ウェラー他大物アーティスト達からも既に高い評価を受けており、NMEで今一番見たいバンドとされるアイルランド出身R&Bバンド『ザ・ストライプス』初来日決定!
アイルランド出身、2011年結成された4人組のR&Bバンド。
バンドは18ヶ月間、彼らの攻撃的なR&Bでアイルランド~UK~欧州のライブハウスやフェスティバルに出演、勢力的に活動し続けてきた。Chuck Berry やBo Diddley などの筋金入りのブルースソングはひどく荒々しく書き換えられて演奏され、さらに彼らは、英国を代表する激情的なブルースバンド、Dr. Feelgood, The Yardbirds, The Rolling Stones や The Animalsなどの毒っぽさも兼ね備えている。
Jeff Beck や Paul Weller等の大物アーティスト達からも既に高い評価を受けており、NME誌で ”いま一番見たいバンド”の1位にランクづけられている。
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今年2月頃からTwitter等で「ストライプスが凄い」という投稿が目立ち始めた。てっきりホワイト・ストライプスの新作が出たのかと思い確か解散した筈と訝っていたらどうも違うらしい。綴りはStripesじゃなくStrypes?Strokesとも違うの?とYouTubeで検索して出たのがこのPV。
何いぃぃ?曲と演奏は渋いけどベースとドラムは明らかにガキンチョじゃん!なんだなんだこのバンド?ベビーメタルのR&B版......?
他の動画もすべて10代とは思えない激渋R&Bナンバーを初期ローリング・ストーンズばりに大胆不敵に演奏。激しく衝撃的な出会いだった。7インチ一枚リリースしただけでエルトン・ジョンの事務所と契約したとのこと。輸入盤店で軒並み品切れしていたデビューシングルをイギリスの発売元レーベルに直接オーダー、ソールドアウト寸前に初来日公演のチケットを入手出来た。4月頭に日本盤CDがリリースされ来日公演当日の朝のTVワイドショーに出演した。週末には人気TV歌番組にも出演するとのこと。通好みの楽曲をアイルランドの片田舎の10代半ばのイケメン少年が演奏するという構図はマスコミの恰好のネタである。テレビなど一般マスコミでは「ビートルズの再来」という使い古されたキャッチフレーズが、音楽誌や評論家からは「恐るべき十代」というお約束の形容詞が乱舞するだろう。洋楽ロック不遇の時代に突如出現した救世主としてセンセーショナルに取り上げられること間違いない。ロケンローの基本のキであるR&Bスタンダードが幅広く紹介されることは歓迎したいし女性ファンを虜にするルックスの良さは30年前ロックが憧れの存在だった時代の熱気の復権である。
そんな騒ぎの中の初来日公演は意外に年齢層高めのオーディエンスで満員御礼。ステージ前は激しいモッシュで盛り上がる。写真より若干大人びた4人は演奏するのが楽しくてしょうがない様子。目をつぶって聴いたらまさか16歳の演奏とは思えない卓越したパフォーマンスは年齢に関係なくひたすらカッコ良い。本物のブルース魂があるかと問われれば断言しかねるが若さ故の有り余るパワーが炸裂するステージは驚異的。無口なヴォーカリストに代わって一番年少のギタリストがMCを取るのも素敵だ。PVではガキンチョのベースとドラムが前のめりに突進するビートで演奏にドライヴ感を与える。パンキッシュなジャンプを繰り返すステージはデビュー当時のジャムを彷彿させる。この熱さは十代特有の初々しさの発露としか表現できない。2011年の結成以来アイルランド各地のパブで演奏してきただけにドクター・フィールグッドやロックパイル等のパブロックが好きだと言うのも納得。周囲がどんなに過剰に大騒ぎして絶賛しようが我が道を行く地に足の着いた飄々とした風情の4人に期待を賭けたい。
▼来日直前にロンドンのラフトレード・ショップでポール・ウェラーと共演
ハイプには
負けない力
貫いて
[4/27追記] ライヴレポートはコチラ。
早くも10月の日本ツアーが決定している。