ガンズ・アンド・ローゼズがの来日が話題になった。アクセル・ローズの変貌ぶりが話題になり、BABY METALがサポートだというのでちょっと気になったが、当時も今もガンズに特別な思い入れは無い。当時バッドボーイズロック、スリージーロックと呼ばれたバンドの中でガンズよりも筆者が好きだったのはサザンロックのブラック・クロウズやイギリスのクワイアボーズやワイルドハーツ、そして同じくロンドンのドッグス・ダムールだった。
⇒時代を超えた酔いどれロックンローラー、ザ・ドッグス・ダムール
ドッグス・ダムールは91年に一旦解散、その後ソロ活動を続けるヴォーカルのタイラの元で何度か再活動を行い、2013年にオリジナル・メンバーで再結成ライヴも行った(DVDとしてもリリースされた)。その後タイラ以外の3人でジョー・ドッグ&ザ・デスペラードス(ならず者たち)/Jo Dog & The Desperadosを結成し、昨年12月に1stシングル「プリーチャーズ・ブルース」が配信リリースされた。メンバーは元ドッグスのジョー・ドッグ(g)、スティーヴ・ジェームス(vo,b)、バン(ds)の3人に加え、キーボード奏者ヘンリー・トゥインチが参加している。トゥインチは93年のドッグスのアルバム『許されざる恥辱/More Unchartered Heights Of Disgrace』にゲスト参加して以来、タイラのソロ作品でコラボしてきた所縁のミュージシャンである。ドッグス時代もブルース好きを公言していたジョーの嗜好に相応しいマイナー調のブルースロック。若い時は甘いルックスで女子ファンの人気を集めていたスティーヴ・ジェームスがいぶし銀のような味のある歌声を聞かせる。PVにプロレスラーが登場するのは「時々以前より強くなって帰ってくる」という歌詞の内容であろう。
PREACHER'S BLUES
間もなく2ndシングル「EVERY STAR」がリリースされる予定だが、予告編としてジョーのインスト・ナンバー「BOOT STOMP」が公開された。ドブロギターのブルースである。
Boot Stomp
一方ヴォーカルのタイラはドッグス・ダムールを名乗って昨年12月2クリスマス・ライヴをシェフィールドとマンチェスターで開催し、ドッグス・ダムールとソロ時代の曲を披露した。両者がそれぞれ活動する状況は、恐らく「けんか別れ」ではなく「のれん分け」に近いと信じたい。
Tyla's Dogs D'Amour: No Gypsy Blood
デジロックやダンスロックばかりの現代ロックシーンには、彼らのような悪ガキロックが必要だ。願わくばドッグス・ダムールとデスペラードのダブルヘッドライナーで来日公演を企画してもらえないだろうか。
愛のイヌ
ならず者たち
ロッケンロー
Victims Of Success / Drunk Like Me [Live In Japan 1991] ~ The Dogs D'Amour