A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【当世欧州サイケ事情】デッド・ヴァイブレーションズ/ニュー・キャンディーズ/ルシッド・ドリーム/チャーチ・オブ・ザ・コズミック・スカル/幾何学模様etc.

2019年04月01日 00時50分21秒 | ロッケンロール万歳!

80年代から90年代にかけて欧米でサイケデリック・リバイバルが起こり、世界中にサイケデリック・ロックを標榜するバンドが数多く登場した。その中からネオサイケデリックやシューゲイザーやドリームポップ、ストーナーロック、ヘヴィ・サイケといったサブジャンルが生まれ、世界のポップシーンに影響を及ぼした。21世紀に入ってからは、殊更に「サイケ」を標榜しなくても、ロックの中にサイケの要素が含有されるようになった。しかし、筆者のように「サイケ」を人生の指針として心に刻んだ音楽愛好家にとっては、何でもこなすマルチな才能よりも「これしか出来ない」不器用なミュージシャンに共感を覚えるのは確かであろう。

そんな「サイケしか出来ない」不器用なバンドやアーティストを、現在のヨーロッパ/イギリスで探してみた。

●デッド・ヴァイブレーションズ Dead Vibrations

2015年4月スウェーデン、ストックホルムに出現した4人組。シューゲイザー、ネオサイケ、ロックンロールの境界を越えて、暴力的なギター、雷鳴のドラム、歪み切ったベース、リバーヴ・ジャンキーなサウンドはヴェルヴェット・アンダーグラウンドの曾孫と言える。女子ドラムが素敵。 

Dead Vibrations – "On a Sunday Morning" – Live session


●ニュー・キャンディーズ New Candys

イタリア、ヴェニスにて2008年に結成。ダーク・モダン・ロックンロールと呼ばれるサウンドは、ノイジーで血の臭いのするギターと浮遊感のあるドリーミーなメロディに彩られている。カラフルなライトショーを取り入れたステージが見どころとのこと。 

フェルナンド・ヌッティ FERNANDO NUTI(lead vocals, guitar, sitar)
アンドレア・ヴォルパト ANDREA VOLPATO(lead guitar, backing vocals)
アレッサンドロ・ボッチェーロ ALESSANDRO BOSCHIERO(bass)
ダリオ・ルチェッシ DARIO LUCCHESI(drums, percussion)

New Candys - Song for the Mutant 


●ソニック・ジーザス Sonic Jesus 

 

イタリア生まれのマルチ楽器奏者ティツィアーノ・ヴェロニーズ Tiziano Veroneseにより2012年にスタートしたプロジェクト。Fuzz Club RecordsからリリースしたEPが各国で高く評価され、ヨーロッパ中のロックフェスから出演依頼が殺到した。2017年アルバム『Grace』をリリース。浮遊感のあるアシッド・フォークを核に、ガレージロックとクラブビートも取り入れ、サイケの境界を拡張している。

Sonic Jesus - Lost Reprise

 

●ルシッド・ドリーム The Lucid Dream

イングランド中部の街カーライルで2008年に結成。明晰夢(自分で夢であると自覚しながら見ている夢)というバンド名に相応しい夢(ドリームポップ)と現実(爆音ギター)が鬩ぎあうロックンロールを展開する。

マーク・エマーソン Mark Emmerson (lead vocals, guitar)
ウェイン・ジェファーソン Wayne Jefferson (guitar, keys, backing vocals) 
マイク・デントン Mike Denton (bass, backing vocals) 
ルーク・アンダーソン Luke Anderson (drums, percussion)

The Lucid Dream - Bad Texan


●ヘヴィ・マインズ The Heavy Minds

 

オーストリア北部のアウトバックをベースとするサイケデリック・ガレージロック・トリオ。60年代後半/70年代ヘヴィサイケに影響されたファズ・サウンドが特徴。プログレ、ネオサイケ、ローファイ、ガレージロックの要素も兼ね備えた個性派である。

The Heavy Minds - Rivers (Official Video)

 

●1000モッズ 1000mods 

ギリシャのチリオモディで2006年に結成されたストーナーロックバンド。バンド名は出身地 Chiliomodiの言葉遊び(1000の発音はギリシャ語でchilliaになる)。影響を受けたバンドとしてMC5、ブラック・サバス、 Colour Haze、Kyussをあげている。粘り着くファズギターと地を這うビートが、トリップ感を醸し出す。

ダニ G. Dani G. - Vocals and Bass
ジアニス Giannis S. - Guitar
ジョルゴス Giorgos T. - Guitar
ラブロス Labros G. - Drums

1000mods - Electric Carve (Official Video)

 

●チャーチ・オブ・ザ・コズミック・スカル Church of the Cosmic Skull

 

イギリス・ノッティンガム出身のロック・バンドにしてスピリチュアル団体でもある。世界中をコズミック・レインボーで繋ぐことを目指しているという。「ELO、ディープ・パープル、フリートウッド・マック、クイーンのファンの為のオカルト・ポップ」と評される。ハモンドオルガンやエレクトリック・チェロを取り入れ、6声のハーモニーを持つサウンドは「ブラック・サバスをバックにABBAが歌う」とも形容されている。良質なブリティッシュロックで信者を獲得しようというコンセプトは素晴らしいが、問題はその存在を如何に世界にアピール(布教)していくかであろう。

ビル・フィッシャー Bill Fisher - Guitar & Vocals
マイケル・ウェザーバーン Michael Wetherburn - Hammond Organ & Vocals
ロズ・ストーン Loz Stone - Drums
サム・ロイド Sam Lloyd - Bass & Vocals
ジョー・ジョイス Jo Joyce - Vocals
エイミー・ニコルソン Amy Nicholson - Electric Cello & Vocals
キャロライン・コーリー Caroline Cawley - Vocals

Church of the Cosmic Skull - Evil in your Eye (Official Video)

欧羅巴
サイケの色は
カラフルに

●幾何学模様 Kikagaku Moyo

2012年に東京で結成。シタールを取り入れたアシッドロックで海外から高く評価され、海外ツアーを何度も行っている。これまで3枚のアルバムをリリース。テキサスのオースティン・サイケフェスやパリコレクションのIssei Miyakeコレクションで演奏をしている。

Go Kurosawa(ds,vo)
Tomo Katsurada(g,vo)
Daoud Popal(g)
Ryu Kurosawa(sitar)
Kotsu Guy(b)

Kikagaku Moyo/幾何学模様 "Kodama" Official Music Video

 

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