自粛期間中にますますポール(といえばモーリア)とラブ・サウンドの魅惑に取り憑かれている。24時間ほとんど外出しないで同じ部屋に引き籠って一日ずっと好きな地下音楽やフリージャズやパンクロックや現代音楽ばかり聴いていると、何をしていても音楽しか頭に入ってこないので耳と脳だけが肥大化していく気分になる。そのうち頭が水膨れならぬ”音”膨れになって、破裂してしまうのではないか?と危機感が募るパニック障害のデトックスとして、ポールをはじめとするラブ・サウンド、またの名をムード音楽、またの名をイージーリスニングが大変有効であることに気づいた。それ以来、ポールの13枚組LP各面20分×2(AB面)×13枚=約8時間半を仕事中ずっと流しっぱなしにしている。時折アクセントとしてCBSソニー系のレイ・コニフ・シンガーズ、カラベリときらめくストリングス、パーシー・フェイス・オーケストラをコンパイルした7枚組LPや、フランク・プゥルセルやレイモン・ルフェーブルなどポールのライバルのレコードを聴いたりもするが、さすがにインストばかりだと物足りなくなる。だからと言って、パンクやロックやクラシックのヴォーカル曲は圧が高すぎる。もっとムードがあってイージーに聴ける女性ヴォーカルはないかと思い、YouTube検索したところ、ラブ・サウンドの日本語ヴァージョンが次々見つかった。しかも日本の歌謡ポップス界を象徴する人気歌手が多い。”ラブ・サウンドの王様”ポールの必殺スマイルは、歴代大物女性歌手をも虜にするのだろう。ポールが導いてくれた素敵なご縁に感謝するしかない。愛のメッセージを交換するムッシュ・ポールと日本の歌姫の聴き比べをお楽しみあれ。
●恋はみずいろ L'amour est bleu
1967年発表。ピエール・クール(英語版) (Pierre Cour) 作詞、アンドレ・ポップ (Andre Popp) 作曲。はじめはヨーロッパで、ユーロビジョン・ソング・コンテスト1967においてヴィッキーの歌唱で発表され4位に入賞。翌年にはポール・モーリア編曲のインストゥルメンタルバージョンがヒットチャート5週連続1位を獲得するなど爆発的にヒットし、数多くのアーティストによってカバーされ、1960年代 - 1970年代に突出した頻度で各メディアで流れた曲であり、また現在でもイージーリスニング音楽やBGMの定番のひとつとして用いられており、世界中の多くの人々に親しまれている曲である。
ポール・モーリアPaul Mauriat /恋はみずいろL'amour est bleu (Love is Blue) (1967年)
森山良子 恋はみずいろ 1967
天地真理 恋は水色
あべ静江 恋はみずいろ
由紀さおり 恋は水色
石川ひとみ 恋は水色
Chara - 恋はみずいろ
●オリーブの首飾り El Bimbo
もとはフランスのグループ、ビンボー・ジェット(Bimbo Jet)の70年代ディスコミュージックで、作曲はリーダーのClaude Morgan。日本でも「嘆きのビンボー」として発売された。これをポール・モーリア楽団がカバーし、「オリーブの首飾り」の邦題が付けられた。ビンボー・ジェットはクラビネット、ポール・モーリアはチェンバロでメロディを奏でている。奇術界を代表する女性マジシャン、松旭斎すみえがポール・モーリア版をBGMに起用したために、手品のバックミュージックとして有名になったと言われている。
ポール・モーリア PAUL MAURIAT /オリーブの首飾りEL BIMBO (1975年)
ローレン中野 ゆうわく(オリーブの首飾り)1976 / El Bimbo
石井明美 オリーブの首飾り
●シェルブールの雨傘 Les parapluis de Cherbourg
1964年フランスのジャック・ドゥミ監督ミュージカル映画。ミェル・ルグランが音楽を担当し、第17回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した。映画中ではダニエル・リカーリが歌った主題歌はスタンダード・ナンバーとして多くの歌手により歌われている。
シェルブールの雨傘 ポール・モーリア Les parapluis de Cherbourg Paul Mauriat
麻丘めぐみ シェルブールの雨傘 1976 / Les Parapluies De Cherbourg
●愛の賛歌 Hymne à l'amour
フランスのシャンソン歌手:エディット・ピアフの歌。作詞はピアフ、作曲はマルグリット・モノー(フランス語版、英語版)による。シャンソンを代表する楽曲として世界中で親しまれている。
Paul Mauriat --HYMNE A L'AMOUR 愛の賛歌
倍賞千恵子 愛の讃歌 1975 / Hymne a L'amour
●サバの女王 La Reine de Saba
1967年にチュニジア出身の男性歌手ミシェル・ローラン(フランス語版)が作詞・作曲し、フランスで発売されたシャンソンの楽曲。
ポール・モーリア Paul Mauriat/サバの女王 La Reine de Saba(1968年)
ペドロ&カプリシャス シバの女王
今陽子 サバの女王
●白い恋人たち 13 Jours en France
1968年に製作されたクロード・ルルーシュ監督による同名のフランス映画のためにフランシス・レイが作曲したメインテーマ曲。
Paul Mauriat 白い恋人たち
ザ・ピーナッツ 白い恋人たち 1971 / 13 Jours en France
いしだあゆみ 白い恋人たち 1973 / 13 Jours en France
●ある愛の詩 Love Story
数多くの映画音楽を手がけてきたフランシス・レイがアメリカ映画『ある愛の詩』(1970年公開)のテーマ曲として作曲した。同曲は1970年の『アカデミー賞』音楽賞を受賞している。同時にアメリカの男子歌手アンディ・ウイリアムスが「ある愛の詩 (Where Do I Begin) Love Story」として歌いヒットを記録した。
Paul Mauriat ある愛の詩
平山三紀 ある愛の詩 1971 / Love Story
●マイ・ウェイ My Way
フランク・シナトラのポピュラー・ソング。作詞はポール・アンカ、作曲はクロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー(英語版)。原曲は1967年のクロード・フランソワのフランス語の歌「Comme d'habitude」で、ポール・アンカが新たに英語の詞を書き、1969年にフランク・シナトラのシングル及び同名のアルバムとして発売された。後にエルヴィス・プレスリーはじめ多くの歌手によりカバーされ、カバーされた回数が史上第2位の曲(第1位はビートルズの「イエスタデイ」)だと言われている。
Paul Mauriat マイ・ウェイ
いとう愛子 マイ・ウェイ 1970's / My Way
●この胸のときめきを Io che non vivo senza te
もともとは1965年のサンレモ音楽祭で歌われたイタリアの楽曲で、原題は『君なしに生きていられない僕(Io che non vivo senza te)』。作曲者のピノ・ドナッジョが創唱した。その後、ダスティ・スプリングフィールドが歌い、のちにエルヴィス・プレスリーもカヴァーした。英語タイトル「You Don't Have to Say You Love Me」。
ポール・モーリアPaul Mauriat/この胸のときめきをIo Che Non Vivo (1966年)
藤圭子 この胸のときめきを
●エマニエル夫人 Emmanuelle
エマニュエル・アルサンのベストセラー小説を映画化した、1974年のフランス映画。シルヴィア・クリステル主演のソフトコア・ポルノとして、特に日本で女性中心に大ヒットした。である。フランスのシンガー・ソングライター、ピエール・バシュレによるテーマ曲もヒットした。
Paul Mauriat - Emmanuelle
アンヌ・アンデルセン エマニエル夫人(日本語)1975 / Emmanuel
●ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン You Keep Me Hangin' On
スプリームスの1966年のシングル。作曲はホーランド=ドジャー=ホーランド。本作はグループの8番目のナンバーワンシングルであり、Billboard Hot 100において1966年11月13日から11月27日まで1位の座を保った。その後もロッド・スチュワート、ヴァニラ・ファッジ、ボックス・トップス、カラーボックス、リーバ・マッキンタイア、キム・ワイルド、アレサ・フランクリンと言った様々なアーティストによってカヴァーされている。
Paul Mauriat - You Keep Me Hangin' On (The Supremes Cover)
キャンディーズ ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン
Risa Yamamoto (山本理沙) - キープ・ミー・ハンギン・オン (You Keep Me Hangin' On)
カラオケで
ラブ・サウンドを
歌いまくりたい
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