グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

サクユリ

2022年06月27日 | 植物

サクユリの蕾を見つけました。

 

固有種であるサクユリも次第に数が少なくなったような気がするのは気のせいでしょうか?

まだ、季節が少し早いの!カルデラ内では7月の20日ごろ見られると思っていたのですが。ここは標高が低いから早いのか、この子が早咲きなのか(まだ咲いてない)

 

咲いたのが有りました。まだ咲いて間もないので雄しべかまだ開ききっていないよです。(雄しべの白い所が見えなくなる)

 

サクユリの前に咲くのはスカシユリ。大島ではイソユリとも言う

花姿は真直ぐに咲くのが特徴

上から見ると花びらの付け根が開いているのでスカシユリ

雨が降っての水が溜まらないのです

葉はサクユリに似て少し丸く細長い(くまざさに似てる)

 

同じ百合では無いけれど 百合に似ている今咲いている花 ハブランサス

うすいピンク色の可憐な花に見えますが、苛酷な状況を生き抜いてきた外来種です(球根でも種でも子孫を残せます)  あれ?サクユリも同じなのになぜ増えないんだ!

 

葉、こちらはただ長い(茎の右側)

 

おまけ ハート型に食べた絵描き虫(ただただ葉から出ないように食べただけかも)

 

梅雨が明けたと言うが島の南部は湿気が一杯で夏空とは程遠い。私の体もまだ春モードです。山のガイドが入っても熱中症になりそう。少し歩きに出かけなくては!(しま)

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逞しく生きるツバキ

2022年06月09日 | 植物
伊豆大島に約300万本自生していると言われるヤブツバキ。
温暖多雨で水はけのよい伊豆大島はヤブツバキの生育に適していることや
大島の人々が防風林やツバキ油、薪、炭、工芸品などなど、
ツバキをあますことなく活用していたことも椿の島になった由縁です。


去年の冬、こんな感じに自宅裏の藪となっていた場所を伐採したところ、

たくさんのヤブツバキが藪の中に自生していました。

中でもビックリしたのは、幹がほぼ90度に曲がっていた椿!
上にツタ類が覆いかぶさって横に伸びていったのでしょう。


半年後の今の状況はこんな感じです。


台風などの災害の後にもたくましく生きるヤブツバキ。
ツバキの生命力に、何度、人間は勇気づけられてきたことでしょう。

ツバキのことを考えていたら、ふと、あのツバキに会いたくなって、会いに行ってきました。


樹齢300年ほどといわれている、仙寿椿(苗の平の大椿)です。

日本ツバキ協会に2016年に優秀古木ツバキとして認定され、その登録台帳によると
樹高約18m、幹周りは192mもあるそうです。

空を仰ぐように広がる枝葉。

どっしり構えたその姿は、「よく来たね。」と迎え入れてくれているよう。

その重厚な幹に手をあてると、長老的な叡智を感じます。


よく見ると、幹に落書きのようなものもありました...涙

仙寿椿の周りには、他にも立派なヤブツバキが何本も見えました。
苗の平には約200本のヤブツバキがあるそうです。
足元は草が結構伸びていましたが、管理が大変そうです...

仙寿椿は岡田の「港の見える丘」のすぐ近くにあります。
雲で、今日は富士山は見えませんでしたが、関東の富士見100景に指定されているようです。
穏やかで気持ちのよい天気です。


6月に入り、道路脇にはガクアジサイがところどころで咲き始めています。


カタツムリちゃんも、まだかまだかと雨を待っているかのようでした。


(ユリカ)
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クロボビョウキン

2022年06月08日 | 植物
今日、ヤブニッケイの枝の先に、大きな茶色のコブを見つけました!

すぐに「虫コブ(虫が寄生し瘤ををつくるもの)かな?」と思いましたが、よく見るヤブニッケイの虫コブは、ダニが葉っぱに数mmのツブツブを作るものがほとんど。

では、これは何??
以前、見たことがある気がしたけれど、遠い記憶すぎて思い出せません😅

で、調べてみました。

結果はダニではなく、クロボビョウキン (黒穂病菌)という菌の寄生でした。

どうやら、このコブに集まる虫もいるようで、ちゃんと研究論文が出ていました。(興味のある方は「ヤブニッケイ黒穂病菌癭に集まる昆虫」で検索してみてください)

菌の世界も虫の世界も、奥深いです❣️

(かな)


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イヌツゲの変化と本のお知らせ

2022年06月01日 | 植物
5月に入ってから、地面の上に古くなった黄色い葉を落とし(写真は今年の5月15日)

そこかしこで、艶やかな黄緑色の若葉を伸ばしているハチジョウイヌツゲ。

今は、イヌツゲ たちが、1年の中で最も華やかな時期だと思います。(丸っこい樹形がイヌツゲ です)

2日前のツアーで、イヌツゲ の黄色い葉を観察していたら、お客様が「茶色くなっている葉はすぐ落ちてしまうけれど、茶色くないのは落ちない」と教えてくれました。

確かに、茶色が入っている葉は、そっと触っただけでもハラハラと散ってしまうのに

茶色の入っていない葉は、割としっかり茎についていて落ちませんでした!

同じような黄色の葉なのに、こんなに微妙な違いがあるとは…。今まで知りませんでした💦

「へ〜〜!!」と驚きながら、イヌツゲ の観察を続けていたら、今年初めての花を見つけました!

5mmぐらいの地味な花ですが、初々しくて可愛いです❤️

鮮やかな紅葉はないし、目立つ花も咲かせない、どちらかというと地味な常緑の木ですが、ひっそり新旧交代しながら生きている姿を見て、「すごいなぁ」と思うのでした😊
皆さんも機会があったら、ぜひ、木に近づいてよく観察してみてください。
何か発見があるかもしれませんよ〜😊

ところで話は変わりますが、先日「島へ」という雑誌の最新号(2022年6月号)が発売になりました。

今回は、伊豆大島の火口〜裏砂漠〜樹海トレッキングなどが詳しく載っています。
(トレッキングの部分は、”きっちり書きたい”とのことで、ガイドの私が語った感じで、やや難しい言葉も使用されていますが💦)

雑誌「島へ」のHPはこちらです
機会がありましたら、ぜひご覧ください。
(藤井工房にも置いてありましたので、美味しいコーヒーを飲みながら、のんびり読書などいかがですか?😊)

(かな)
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八丈桑

2022年05月23日 | 植物

 

大島では子供達がお八つとして食べてきた木の実が沢山ありますが今の季節は

これですね。 クワの実です。正式な名前は“ハチジョウグワ” ヤマグワが島型に変化したものです。 昔、島内で蚕を飼育していた頃の飼料していた物だったのでしょう。

私の行って居る旧差木地小学校の跡地の放課後教室でも何本かの気が有るので毎日熟した実を次々と食べていますので実が段々小さく成ってきたようです。

 たまたま見つけた道端の木なのですが、子供達には見つかっていないので大きな実が成っていました。

甘くて美味しいです。これでジャムを作ったりも出来ますが私はそのまま食べるのが好きです。その季節季節に出会うモノが一番だと思っています。でも、食べられない時に出会えるものも良いのかな?

道路脇で落ちたものもあります。鳥はたべないのかな?蟻は来ているのだけれど。

 

 次に出会えるものは何かな?食いしん坊の私(しま)

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ニンゲンテンナンショウ

2022年05月18日 | 植物
伊豆大島の植物図鑑を見て、「イズホソバテンナンショウ」だと思いこんでいた、この植物。(島ではマムシグサと呼ばれている?)

確かに葉が細い”ホソバ”なのもあるけれど、すごく個体差があって…

「これじゃ、“マルバ”じゃないか〜!」と、頭の中はいつも「?」だらけに…😅

で、八丈島と神津島と御蔵島と伊豆大島の植物図鑑を調べ、ネットでも調べまくってみたけれど、正体は分からず、「もしかしたらコウライテンナンショウなのでは?」という疑惑まで持ち上がり…、追求は諦めることに決定!(笑)

名前はとにかく、三原山周辺の森の中では、この植物の花が盛りを迎えています。

正面から見ると、蛇に睨まれているような気分になります💦

草丈も様々で、15cmぐらいのものから、こんな大きなものまで!

いや〜デカいですよね!
大きさに見惚れ、そしてヒラメキました!

ニンゲンテンナンショウ〜!(笑)
テンナンショウと、お友達になれたみたいで、嬉しかったです😊

(かな)
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「マジ割れ目〜!」

2022年05月03日 | 植物
ゴールデンウィークのツアーが始まりました!
昨日は、静岡からお越しの男性2名との火口〜裏砂漠ツアー。

諸事情でガイド2名体制で歩くことになり、新しくできたピカピカの看板前で新人ガイドさんが景色の成り立ちを案内中です😊

お客様は「溶岩、火口、裏砂漠が見たい」とのことだったので、さっそく溶岩の上へ。

「これ、どうやってできたんですか〜?」と呼ばれたので行ってみると、なかなか素敵な模様の岩を見つけていてくれました💕

何か硬いものに溶けた状態の溶岩が引っかかってできたのかな?
カッコイイので、お客様ごとに記念写真❗️

普段行かない所だったので、私も初対面で嬉しかったです😊

お客様は溶岩の断面を見て、「トンカツみたいだ」とか

降り積もった火山灰のシマシマを見て、「サルノコシカケみたいだ」と感想を述べられていて

「面白い感性だなぁ〜」と、楽しくなりました😊

火口一周では、「この景色、かっこいいですよね〜」と、言い合いながら歩き

割れ目噴火口を見た時には、「マジ割れ目〜!」と…

これを聞いて、今日のブログの題名が決まりました(笑)

白い雲が青空に描きだす模様が、とても爽やかで

休憩中に見上げた空は、綿あめがいっぱい浮かんでいるようで、楽しくなりました。

溶岩も、火口も、裏砂漠も、一緒に楽しむことができて幸せな1日でした😊

(かな)
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?が沢山なのです

2022年05月02日 | 植物

山道を行くと道を飾って白い花が落ちています。これなら分かるオオバエゴノキでしょう?

 

やっぱりね!  良い香り


 

木は ちょと高くて 良く分からない?でもこれかな?

 

道を緑に染めるのは?

沢山落ちているのは雄花?

では、これが落ちてきた木は?

これも高くて‥

これでもちょっと高い

 

やっと手の届く所で見ることが出来たけれど でなたかな?

 

 

ここにもジッと ?と向き合っている人達が居ますよ

 

外に行くと何かしら気になることに出会う。一人だと中々解決しない。家に帰ってからも図鑑でしらべたりパソコンで調べたりして解決を目指す ものの解決しない まあ そんなものでもいいかと思ってしまう(それでいいのか!)と   (しま)

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台風から2年7カ月後の、裏砂漠の植物たち

2022年04月29日 | 植物
2019年9月の台風で、風上側(山側)の幹や枝が、飛んできた小石(スコリア)に樹皮を剥がされ、真っ白になっていた裏砂漠の木々たち。

でも、あっという間に若葉を出し

翌年春(6月)には残った樹皮から、すごい勢いで再生を始め

花こそ咲かなかったものの、たくさんの葉を伸ばしていたので、驚きました。

そしてさらに次の年(今から10カ月前)の6月には、残った樹皮側(海側)に葉が集中して、よりいっそう茂り

樹皮が剥がれて真っ白に見えた幹も薄茶色になり

花が、いくつも咲いていたので、さらに驚いたのでした。


そして今年の4月25日。
何人かで見に行ったら…。「あれ? 白い木がない!」

海側にだけ葉が生えている木を探したですが、目の前にあるのは、山側(風上側)にも枝を広げた普通の(?)樹木でした。

不思議に思って近づいて見ると、半分樹皮が剥がれていた枝は、多くが枯れていたり、

折れて地面に落ちていました。


どうやら、昨年いっぱい葉を出して太陽の光を浴び、自分の栄養を作ったので、今年は同じ根っこから新たな若い枝を伸ばし、古い枝は捨てて生きる作戦に切り替えようです。

こうやって、段階を経て再生していくのですね!
植物たちの無駄のない確実な再生方法に、さらに驚きました。

裏砂漠の植物たち、本当にたくましくて尊敬〜❤️

(かな)
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5mmの💖💘💕

2022年04月27日 | 植物
山では、人の背丈ほどのメギの木に、花が咲きました!

5mmぐらいの小さい花が下向きに咲いているので、多くの人が素通りしてしまいますが…

一昨日は雨粒を乗せて

昨日は虫を呼んで

輝いていました。
💖💘💕

(かな)
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