グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

桜の木の下で

2010年03月02日 | 
 今日の伊豆大島はどんよりとした雲がひろがりすっきりしませんでした。
 しかし昨日はちょっと風がありましたがスカッと晴れて気持ちの良い天気でした。

 今伊豆大島ではオオシマザクラが花盛り。ヤブツバキも引き続き咲いています。また野生種ではありませんが梅や桃も咲いていたりしてまさに花盛りです。

 昨日は天気が良かったので(?)オオシマザクラの木の下に腰を下ろしてみました。大きな木の枝はしだれ気味に下がり傘のようになっていました。その中に入るとまるで包み込まれているかのような不思議な感覚です。
 
 目の前の茂みでガサゴソと音がするな、と思ったら目の前1,5mほどのところにイタチが顔を出しました。私と目が合って両者びっくり。イタチは踵をかえして逃げて行ってしまいました。

 この日は暖かかったので、冬鳥のアカハラがさえずりの練習をしている声が遠くから聞こえてきました。彼らももうすぐ北へ渡りをはじめることでしょう。

 桜の木の下にいると、いつもやってくる鳥がいます。

一つはヒヨドリ。



鳥へんに卑しいと書いてヒヨドリ…。かわいそうに…(笑)
しかし実際、結構食いしん坊で餌台でも他の鳥を追い払ったり、他の鳥の餌を強引に横取りしたりとやんちゃし放題です。
 そのくせ(?)大の甘党で果物や花の蜜が大好き。だから蜜がたっぷりのツバキも桜も大好物です。でも花ごと食いちぎったりまだ開いていないつぼみに穴を開けたりするので人間には嫌われがちです…。(^▽^;) 

 

 しかし花にとってはヒヨドリはただの厄介者でもないようです。よく見るとどの個体もみんな花の花粉で顔が黄色くなっています。こうやって花から花へと花粉を運び、受粉に一役かっているんですね。

 このヒヨドリですが、北海道から沖縄までどこにでも分布し繁殖している鳥ですが、実は外国にはほとんど分布していない鳥で、ほぼ日本固有種と言っていいくらい世界的には珍鳥です。みなさんもヒヨドリを大事にしましょう。(?)


↑桜に囲まれたヒヨドリ。かわいいでしょう?(^▽^;)

 ところが伊豆大島のヒヨドリには大きな謎があって、冬の間は島中ヒヨドリだらけなのに、4月頃から急激に個体数が減って夏にはほとんど居なくなってしまうのです。そしてまた秋9月ごろになると大挙して渡ってくるのです。

 伊豆大島でまったく繁殖していないわけではないのですが、わずか数つがいに過ぎないと思われます。なぜこの島では繁殖しないのか?!
個人的にはタイワンリスが生息しているせいではないかと推測しています。巣を壊されたり卵を食べられたりするのではないかと…。

 さて、もう一種類の鳥が群れで飛んできました。



メジロです。日本産野鳥の中でも三大甘党の一角です。メジロたちもまた顔中花粉だらけで大騒ぎです。


おりゃーっ


とりゃーっ

次から次へと花に顔を突っ込みひっきりなしに鳴き交わしながら私の周りを通り過ぎていきます。こちらがじっとしていれば手が届きそうなところまで近づいてきます。



ちょっと休憩中。

しばらく座っているだけでたくさんの命を感じることが出来、静かにしていると小さな彼らから命の息吹を感じることもできます。それは鳥達だけでなく自分を包み込んでいる大きな桜の木からも伝わってくるのだと思いました。

たまには、こういうのもいいな。

毎日のんびりしてるけど(^▽^;)

(あまの)

 
 
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