浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

安倍談話を聞いた感想

2015-08-14 20:14:34 | その他
1 注目されていたことは、侵略戦争や植民地支配に言及するかどうかであった。今回の安倍談話は、それに言及してはいるが、抽象的な文言の中に埋め込んでしまい、日本という主語が消されている。言及すれば良いというものではない。

2 この談話は、アジアではなく欧米、とくにアメリカに向けられたものだという気がする。

3 実際に安倍政権が行っている政策を考えると、今回の安倍談話のことばがとても軽く聞こえた。
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熊本

2015-08-14 19:53:47 | 日記
 熊本に来ている。浜松を9時に出発、14時頃にはもう熊本だ。新幹線をつかえば5時間で来てしまう。

 ホテルにチェックインしてすぐに熊本県立美術館に行く。「戦後70年記念 浜田知明のすべて」という展覧会を見に行った。先日も記したが、浜田知明の名を、鹿野政直の本で知ってから、浜田知明の展覧会には足を運ぶようにしている。

 浜田知明は、1917年熊本県で生まれた。東京美術学校卒業後、1939年歩兵第13聯隊補充対に入隊し、中国大陸を転戦。一貫して人間としての知性と感性を持ち続け、戦後、戦時下の体験を絵やエッチング、彫刻で表現している。

 浜田は、今回の「参戦法案」についても、こう記している。

 軍隊では、何時、何処の部隊に配属されたかによって、兵士の生死は分かれることになる。戦闘が始まってしまえば兵士それぞれの思想信条に関わらず、相手を殺さなければ自分が殺されるというのが戦場である。自分は絶対に戦争に行かなくて済むというような人たちによって戦争法案がつくられ、戦争を知らない世代の人々から、最近勇ましい言葉が聞かれるようになった。かつての日本軍の一員であり、理由もなく殺し、辱め、なけなしの食料を奪うなど、中国で日本軍が犯した数々の悪行(ママ)を見てきた者として、私は常に再び日本が他国と戦火を交えることがないように祈っている。

 展覧会の図録を購入した。浜田の展覧会図録は、以前神奈川県立美術館葉山館で行われた展覧会のときにも購入したが、今回のはそれぞれの作品について浜田のコメントがつけられている。買わざるを得なかった。

 浜田のヒューマニズムと正義感に裏打ちされた知性と感性が、すべての作品にこめられている。今まで見たことがなかった作品も並べられていた。「浜田知明のすべて」という所以である。

 たいへんよかったし、図録も素晴らしい。

 
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オリンピックは、返上したら?

2015-08-14 06:31:59 | 社会
 オリンピックにケチがつき続けている。

 まず第一に、福島原発事故が収束もしていないのに東京へ誘致したこと自体おかしい。今も大量の汚染水が発生しているし、溶解した「燃料」がどうなっているのかもわかっていない。また大きな地震でもあれば、現状が危機の方向へと動き始めるとも限らない。その点で誘致に動いた安倍政権、東京都、スポーツ選手たちの現状認識のなさに、驚くばかりだ。

 第二に、開催時期が7月から8月という猛暑の中だ。選手たちが、その猛暑の中で協議するなんて狂気の沙汰だ。

 第三に、第一とも関わるが、オリンピックの競技場建設その他で、都内で建設工事の大量受注が起きている。東北地方の復興が、それによって遅れている。また建設資材や工事費も大きく傍聴している。

 第四に、あの国立競技場の問題がある。果たして建設できるのか。

 第五に、新しく出てきた、エンブレムの盗用問題。デザイナーの佐野某氏がデザインしたサントリーの商品に、明確な盗用疑惑が発生している。となると、オリンピックのエンブレムも、本人は盗用を否定しているが、佐野氏に類似の問題が発生している以上、それを否定しきることは難しいのではないか。

 以上のように、オリンピックの東京開催は、その正当性がぐらついている。だから、返上したら・・・といいたい。東京には返上した過去がある。あの戦争へとつながる時だった。そういえば、今、「参戦法案」が成立もしていないのに、それ以前から「参戦法案」成立を見越した研究をずっと前からやっていたことが暴露された。

 また日本は歴史を繰り返す、軍部独走のあの時代に。異なるところは、今度は米軍と肩を組みながらやっているということだ。
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