浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

静かな日々

2016-07-13 21:43:04 | その他
 準備しなければならない仕事のため、ひたすら本を読み、夕方になったら農作業に汗を流す。

 夕食後、夜は、クラシック音楽を聴きながら、活字を追う。投票日以降、テレビやラジオはつけない。見たり聴いたりする価値はないと結論を出す。


 「紅旗征戎非吾事」(藤原定家)の心境になりたいという思いが強いが、しかしそうはいかない。

 彼らの「論理」をどう崩していくか、それを考えながら、活字を追う。
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【本】青木理『日本会議の正体』(平凡社新書)

2016-07-13 11:57:03 | その他
 「日本会議」に関する本がいろいろ出版されている。それらすべてを読んでいるわけではないが、安倍政権の政策に大きな影響を与えている「日本会議」についてはきちんと認識すべきであろう。

 すでにこのブログで何度も記しているが、「日本会議」は戦前の国家体制を復活させたいという願望をもつ宗教団体が、その主な構成団体である。現在の「生長の家」とは切れているというが、「生長の家」の教義を持ち続けている者たちが、「日本会議」の中枢にいる。

 さて、その「日本会議」に莫大なカネを支援しているのが、神社本庁であり、とりわけ明治神宮である。明治神宮は参詣客も多く、その周辺で様々な事業を展開している故に、莫大な収入があるという。したがって、その他右派系の宗教団体が参加しているが、「日本会議」の中核はもと「生長の家」信者と神社本庁である。

 そして構成団体には、三六教(オイスカインターナショナル)が入っているが、「生長の家」とともに、もとは大本教から分離したものであるという。「生長の家」が大本教を出自にしているということは、本書を読んで始めて知った。

 彼らは、安倍政権と組んで、「右派革命」の“うねり”をつくりだしている。その先にあるのは、日本国憲法の否定だけではなく、近代民主主義そのものの廃絶である。ということは、たとえば西周や福沢諭吉、伊藤博文らの否定ということにもなる。

 明治時代ですら、近代民主主義を理解し、立憲主義を掲げた政党があった。

 安倍政権と「日本会議」がめざすものは、実は「大日本帝国」への回帰ではなく、まったく新しい日本の創建である。

 本書は、他の関連書と重複するところもあるが、インタビューを多用している点に特徴がある。

 菅野氏の本が衝撃的なものであったが、本書は冷静に「日本会議」の正体を明らかにしている。

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