窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

さようなら、花津月(山下町)

2024年12月25日 | ワイン・日本酒・ビール


 5年前に初めてお邪魔した、お料理に合う当意即妙の日本酒と締めのお蕎麦がたまらない「花津月」さん。その後、何度かお邪魔し、今回12月17日が久しぶりでしたが、何と今月末を以て27年の歴史に幕を下ろされるとのこと。青天の霹靂であり、何とも名残惜しい。27年前と言えば、僕が新社会人になった1997年。



 みな、おじさんになるわけで…。



 さて、この日は最後ということで、元は裏メニューだったという「蟹しゃぶ」がテーマでした。寒い夜に、しっかりとした出汁とたっぷりの野菜で、本当に温まりました。

 その他の料理は、下のフォトチャンネルにまとめましたので、ご覧ください。





 ご主人が27年打ち続けたお蕎麦もこれが最後。みな、蕎麦が無くなるまでお代わりしていました。



 お酒はいつものように、お料理に合うもの、そして口の中で起承転結が際立つような順番で出てきました。しかし、実はこの日僕はお酒を飲んでいないので、銘柄をご紹介していきます(最後の「黒龍」の写真は撮り忘れてしまいました)。最後の寂しさもあり、皆さんいつもより酔ったようでした。最初は、会津の「天明 中取り壱号 純米生酒」から。



 静岡の「開運 純米 無濾過 生原酒」。



 茨城の「森嶋 純米大吟醸 雄町」。ワインのようなおしゃれなボトル。



 新潟の「鶴齢 純米 しぼりたて」。このブログでもたびたび登場する「鶴齢」。



 YMSのお米のスペシャリスト、芦垣さんがお勧めする福島の「廣戸川 純米にごり生酒」。



 福岡の「田中六五(ろくじゅうご) 生」。



 最後は涙で写真がぼやけてしまいましたが、名前の通り兵庫の「奥播磨 純米 しぼりたて 生」のご紹介です。

 長い間、お疲れさまでした!お世話になりました。

そば酒房 花津月



神奈川県横浜市中区山下町74-6 ロクマルビル 1F



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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菱湖の試飲会に行ってきました

2024年11月26日 | ワイン・日本酒・ビール


 投稿しそびれ、あっという間に1年。昨日、「酔鯨試飲会」の話題を投稿しましたが、こちらは昨年10月19日に開催された、新潟・峰乃白梅酒造さんのお酒「菱湖」試飲会の模様です。試飲したのは、次の6種類。

・菱湖 純米大吟醸 おりがらみ
・菱湖 純米ドライ 火入れ
・菱湖 純米大吟醸 備前雄町 ひやおろし
・菱湖 純米吟醸
・菱湖 純米吟醸 生 JUICE
・菱湖 4年熟成純米大吟醸 備前雄町



 1杯目、「菱湖 純米大吟醸 おりがらみ」。「おりがらみ」とは、うっすらと濁っているお酒のことです。強い米の甘み、なめらかさ、微発泡で食前酒向きのお酒です。



 2杯目、「菱湖 純米ドライ 火入れ」。瓶詰めした後、湯煎で温度を60度から65度まで上げ、その後水槽で急冷却する「瓶燗火入れ」を行っています。甘みの強いお酒から一転して、さっぱり、水のようです。最初キレがありますが、時間が経つとほのかな米由来の甘み、旨味がでてきます。



 3杯目、「菱湖 純米大吟醸 備前雄町 ひやおろし」。日本最古の酒米と言われる備前御町を100%使用した、恐らく日本唯一のお酒です。その不思議な味わいは、ブドウ果汁で甘みと香りを添加した天然水のよう、甘くスッキリとして非常に飲みやすいです。米の力が存分に引き出されていると感じます。なお、「ひやおろし」は、冷蔵技術の発達で、ひやおろしは年々フレッシュになる傾向がある。



 4杯目、「菱湖 純米吟醸」。バランスの良いお酒。時間とともに旨味が増してきます。普段使いに良いですね。



 5杯目、「菱湖 純米吟醸 生 JUICE」。白麹という、普通は焼酎に使う麹を使用しており、この甘酸っぱさは白麹に由来しているとのこと。白麹は、室を洗わないと他の麴が使えないため、扱いが難しいのだそうです。「JUICE」と名のついている通り、酸味、強烈な甘さ、白桃のような果実香。日本酒の幅の広さを感じる不思議なお酒です。



 最後は、「菱湖 4年熟成純米大吟醸 備前雄町」。3杯目の4年熟成(限定品)です。ですが、3杯目と比べ、意外なことにクセがなく、全体的に抑えられ、飲みやすいです。

ほっこり酒処千



神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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酔鯨の試飲会に行ってきました

2024年11月25日 | ワイン・日本酒・ビール


 11月20日、東神奈川の「ほっこり酒処 千」さんで開催された、高知県「酔鯨酒造」さんの試飲会に参加してきました。試飲したお酒は次の通りです。



・酔鯨 特別純米酒しぼりたて 生酒
・酔鯨 TOSAGURA Craft series 蒼 Light
・酔鯨 純米吟醸 吟麗 しぼりたて 生酒
・酔鯨 純米大吟醸 凛
・酔鯨 純米大吟醸 高育秋あがり
・酔鯨 リキュールかじゅ 文旦



 最初の1杯ということもあったと思いますが、個人的に一番好みだったのが、「酔鯨 特別純米酒しぼりたて 生酒」。加水調整をしておらず、アルコール度数は17度あります。期間限定の新鮮なお酒で、何といってもフレッシュさが際立ち、非常に飲みやすかったです。フルーティですが、しっかりとした厚みもあり、お酒としてじっくり味わうことができます。



 2杯目は「TOSAGURA Craft series 蒼 Light」。その名の通り、ぐっと軽い口当たりになります。とはいえ、それは1杯目との比較の話で、個人的にはしっかりとした米の旨味を堪能できるお酒だと思いました。



 3杯目、「酔鯨 純米吟醸 吟麗 しぼりたて 生酒」。1杯目に近く、再び力強いお酒に戻りました。こちらもアルコール度数17度。1杯目の方がよりフルーティさを感じるとすれば、こちらの方はお米の甘み、渋みをより強く感じます。好みでしょうが、1杯目とこの3杯目が好きです。



 4杯目、「酔鯨 純米大吟醸 凛」。白地に赤いクジラの尾鰭のエチケットが日の丸を連想させるように、JALのビジネスクラスで供されているお酒だそうです。2杯目よりすっきりとした飲み口のお酒でした。



 5杯目、「酔鯨 純米大吟醸 高育秋あがり」。やはり秋らしい、やや枯れた感じのするお酒で、アルコール度数も16度と高め。円熟味はありますが、やはり1杯目と3杯目の方がインパクトはあったかなという気がします。



 ただ、最後の「酔鯨 リキュールかじゅ 文旦」は結構驚きました。土佐文旦(ザボン)と柚子に酔鯨の日本酒を使用、柑橘類の果汁の香り、酸味、甘みを強く引き出し、皮の裏の苦みまで感じます。爽やかでありながら濃厚、これは日本酒をあまり飲まないという方でも楽しめますね。



ほっこり酒処千



神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2年ぶり秋の日本酒会

2023年09月20日 | ワイン・日本酒・ビール

 
 9月19日、長年お世話になっている「ほっこり酒処 千」さんでの「秋の日本酒会」に参加させていただきました。まだ秋と呼ぶには蒸し暑い日が続いていますが、キレのある夏酒とはまた違った、秋らしい旨味を楽しめるお酒と、それに合ったお料理を堪能しました。

 早速始めましょう。初めは、左から「秋茄子と万願寺唐辛子の煮浸し」、「トマトとチーズマリネ」、「かに味噌豆腐」です。



 合わせるのは、山形県米沢市、新藤酒造店の「別誂 雅山流(がざんりゅう) 純米吟醸 紅葉」。ボトルも秋らしいですね。米の旨味とまろやかで厚みのある甘みを感じますが、余韻は短く、飽きずに飲めます。特に茄子の煮浸しには良く合いました。



 続いて「わらさの刺身」、「しめ鯖」、「さんまの串焼き」。



 登場したのは、ブランデーのようなユニークなボトルの、京都伏見、藤岡酒造「蒼空(そうくう)純米生酒・美山錦」。先ほどの雅山流より米感は薄れますが、より甘みが強く、特にしめ鯖やさんまのような青身魚と良く合いました。



 三皿目は一転して洋風です。「手ごねハンバーグ」に「海老フライ」。「ほっこり酒処 千」さんのハンバーグは隠れた(?)逸品。



 これにどんなお酒を合わせてくるのだろうと思っていると、何とにごり酒が出てきました。和歌山県海南市、平和酒造の「平和どぶろく 弐ノ濁」。焼酎で使われる白麹で醸造されており、ヨーグルトのような甘みと酸味がなるほど洋食と合うなと思います。度数も9%なので、甘酒のように飲めます。



 続いて洋食に見えますが、「秋鮭 濃厚豆乳クリームチーズ煮」。ホワイトシチューとも粕汁とも違う、和様折衷の味わい。



 イメージですが、スパークリングワインのボトルのようなお洒落なエチケットの、新潟県南魚沼市、高千代酒造「59Takachiyo CHAPTER X 純米吟醸 AI-IPPON 無調整 生原酒」。2023年の新酒限定品。微発泡の爽やかな口当たり、フルーティな香りにしっかりと余韻の残る甘味は、単体で楽しめるお酒ですが、やはり濃厚でクリーミーな上の料理ととても良く合いました。



 デザートも秋なので巨峰とナシ。



 デザートにもお酒を。福井県吉田郡永平寺町、黒龍酒造「黒龍 貴醸酒」。仕込み水の代わりにアルコールを使うことで、本来アルコールに分解されるはずの糖分が残り、非常に甘く、コクのあるお酒に仕上がっています。結果として、ナシとも良く合いました。



 最後にご紹介するのは、新潟県新潟市、峰乃白梅酒蔵「菱湖 純米ドライ NEW NIIGATA DRY」。フルーティな辛口、飲みやすいので量が行けます。

ほっこり酒処千

神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



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夏本番!創作和食と日本酒の会

2023年08月03日 | ワイン・日本酒・ビール


 関内・太田町2丁目を通る太田町通りは、素敵なお店ばかりが立ち並ぶグルメスポットだと個人的に思っています。7月28日、その中にある「和創作いろは」さんで開催された日本酒の会にお邪魔してきました。

 蒸し暑い夏、冷たい日本酒が美味しい季節です。個性豊かな日本酒とのマリアージュを考えた、これまたユニークな創作和食。とても楽しみです。



 初めは、涼しげな「夏野菜と雲丹のジュレ」



 合わせるのは岩手・川村酒造の、「よえもん 夏ぎんが 純米吟醸 直汲み生原酒」。「直汲み」というのは、搾りたてのお酒をそのまま瓶詰めすることをいい、そのため微発泡感が感じられます。爽やかな中にも良い意味で軽い苦みを感じます。



 続いて「鰹と揚茄子の黄身醤油」。さっぱりとした鰹と揚茄子が合わさり、しっかりとした食べ応え。それに鰹にコクのある黄身醤油を合わせるなんて、初めての経験です。尤も、つくねのタレと黄身は一般的にありますから、あり得る組み合わせではあったわけです。それにしても、この相性は良い。



 力強いものに力強いものを当てる組み合わせ、福井・三宅彦衛門酒造の「早瀬浦 山廃純米盛夏の搾りたて生原酒」。先ほどの与右衛門は14度でしたが、一気に上がってこちらは18度。因みに、「早瀬浦・極辛純米酒」は、10年前に今はなき「だるま鮨」さんでいただきました。



 三品目は「酒盗とブルーチーズの茶わん蒸し」、ブルーチーズがほんのり香り、酒盗の塩味が味わいに厚みを持たせる、酒呑みのための一品と言えます。すでに創作和食の虜。

 今度は一転してやわらかで芳醇な、滋賀・松瀬酒造の「松の司 生酛純米酒」。酒盗とブルーチーズのニュアンスが、ふくよかなお酒を伝って口の中に広がっていきます。



 そして一転して再びさっぱりと。「サザエともずくの酢の物」、ワカメではなくもずく。合わせるのは「隆(りゅう)純米吟醸生酒」。地元神奈川県足柄・川西屋酒造店のお酒。川西屋酒造店さんの「丹沢山 低アルコール純米生原酒 金魚ラベル」は、以前ご紹介しました(写真が「みむろ杉」と逆になっています、ご容赦ください)。

 酢の物の酸味に米の甘みと旨味が感じられるやわらかな日本酒。中盤で少しゆっくりと夏を感じます。



 特性海老焼売と島根・旭日酒造の「十旭日(じゅうじあさひ)純米無濾過生原酒 五百万石」。再び力強い辛口のお酒。「十旭日 19BY山田錦火入熟成」は10年前にご紹介しました。瓶の肩に「五百万石七〇」とあるのは、五百万石という酒米で精米歩合70%ということです。島根県は、石見・出雲・隠岐合わせても35万石ぐらいだったでしょうから。



 ザ・夏、「鱧とアスパラの天婦羅」。アスパラを鱧で巻いた天婦羅です。これに合わせたのは、「鶴齢 特別純米 爽醇」。ラベルの柄も涼を感じさせる銀色。鶴齢はこのブログで度々取り上げていますし、4年前には醸造元の新潟・青木酒造さんを招いての試飲会にも参加しました。

日本酒、だって夏じゃない-花津月(山下町)
だるま鮨-夏に合う日本酒

 夏限定で、「爽醇」の名の通り、酸味が爽やかな夏向けのお酒。アルコール度数も14度で、天然水のようにさらりとしています。



 こちらは意外な組み合わせのようにも感じました。「山形豚肩ロースの串焼」。クミンと刻んだ青唐辛子でしょうか?香辛料を効かせたしっかりとした食べ応えの豚串に合わせたのは、富山・王祿酒造の「王祿 出雲麹屋 純米にごり」。しかし、この微発泡した乳酸飲料のようなお酒が、実はがっつり系の串焼きに良く合いました。



 締めは「モロコシと釜揚げシラスご飯」。最後のお酒は京都・松本酒造の「澤屋まつもと 純米酒」。こちらも限定ブランドで、爽やかなさっぱりとした辛口のお酒。これも夏らしいお酒でした。

 素晴らしい会でしたが、何より創作和食の虜になりました。また近いうちにお邪魔したいと思います。

和創作いろは



神奈川県横浜市中区太田町2-30 田中ビル1階



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大阪のお酒-大阪産(もん)料理 空(四ツ橋)

2022年09月02日 | ワイン・日本酒・ビール


 第141回YMSの後は、「オオサカジン」の皆様との懇親会。魚、肉、野菜、お酒、地元産にこだわるお店、「大阪産料理 空」で行われました。

 大阪というとあまり農産、水産物、畜産物のイメージがありませんでしたが、そういう点では意外と農業都市でもある横浜と似ているかもしれません。とはいえ、僕もこれは知っていました。



 泉州の水なす。シンプルに醤油をかけて食べるだけですが、本当に美味しくて昔から大好きです。



 全てをご紹介することはできませんが、これは「ガッチョ(ネズミゴチ)」の唐揚げ。初めて聞きましたが、地元の皆さんはご存知でしたのでポピュラーな魚のようです。姿形からして有明海のムツゴロウのように干潟や浅海にいそうな魚です。身は柔らかい白身で上品な味わい、ハゼのようなかんじでした。



 最初見た時は奈良漬けかと思いましたが、なすのぬか漬けの古漬けとじゃこ海老を和えたものです。こちらも地元の皆さんはご存知でした。



 ホタルイカの沖漬けですが、軽く炙ってあるところが新鮮に感じました。



 さて、大阪の地酒に移りましょう。初めは、有名な大阪最北部、豊能郡能勢町にある秋鹿酒蔵の「秋鹿 千秋 純米酒」。酒米づくりから酒造りまで一貫して手掛ける酒蔵さんだそうです。軽い飲み口ながらもまろやかさがありとても飲みやすく、つい量が行ってしまうお酒です。

 因みに能勢は、大阪のバーで見かける「ノセミネラルソーダ」で聞いたことがありました。



 つづいて、泉佐野にある北庄司酒造店「しょうのさと 北シリーズ 辛口純米生原酒 大阪産山田錦」。裏のラベルによれば、お笑いコンビ「シャンプーハット」のてつじさん監修の大阪産山田錦を100%使用しているのだそうです。先ほどの千秋がアルコール度数14%と抑えめだったのに対して、こちらは17.9%もあります。それでいて適度な甘みとコクがあり、こちらもとても飲みやすく仕上がっています。



 最後にご紹介するのは、池田のお酒「呉春 池田酒」。とてもリーズナブルなお酒なのですが、変なアルコール臭もなく、この日の蒸し暑さも手伝ってか食事に合わせすいすい飲めてしまいます。今回であった大阪のお酒は、米の旨味が主張し過ぎることなく、全体としてスッキリとした中にも適度な丸みがあり、飲み飽きないタイプのお酒が多かったです。

大阪産料理空堀江店

大阪府大阪市西区北堀江1-1-27 イマイビル1階



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クラフトビールとビールに合うメニューがいっぱい-Ottotto BREWERY(浜松町)

2022年04月22日 | ワイン・日本酒・ビール


 浜松町界隈にはクラフトビールのお店が何件かあり、以前「暁タップス芝大門」をご紹介しました。今回は大門交差点そば、仕事でもお付き合いのあるクレトイシ株式会社様の東京営業所ビルに入っている、「Ottotto BREWERY」です。

 お店に入るとすぐ醸造タンクが並んでいます。店内は海岸沿いにありそうなウッド調のカジュアルな雰囲気。従業員さんがみな外国人の方で、アメリカで飲んでいるような感じがします。生憎、時節柄、営業時間が限られており、飲めるビールも限定されていました。冒頭の写真は、苺のあまおうを使った、「あまおうエール」です。



 食事もアメリカサイズといいますか、一つ一つが大きくてビックリしました。例えば上の写真はボケてしまいましたが「たっぷりキノコの森のサラダ」。これでハーフサイズです。3人しかいなかったので、ハーフにしておいて良かったと思いました。



 ホルモンフリー、アンガス牛のフィレ。



 グラスにはゴリラ、ゾウ、オットセイ、ワニなどが描かれており、ビールの種類が分かるようになっています。この日は多くの種類がなかったので、2杯目はペールエール。

ゾウ:ペールエール
ゴリラ:IPA
白くま:ヴァイツェン・ボック
フウロウ:スタウト
龍:サンショウエール
オットセイ:ピーチエール



 ご参考までに、各ビールのテイストをマッピングすると、大まかに上の図のようになります。



 ビアチキンロースト 山椒ケイジャンスパイス。ケイジャンスパイスの効いたチキンは、まさにビールにぴったりのメニュー。



 インディア・ペールエール(IPA)。



 さて、10月28日に二度目の訪問をしました。今回はビールの制約もなく存分に楽しむことができました。上の写真は、牡蠣のグラタンです。



 前回はあまおうエールでしたが、今回はメロンビールというのがありました。人工的に作られたメロン風味ではなく、本物のメロン果肉の味が感じられます。



 続いて甘め系のピーチエール。



 上のケイジャンチキンと良く合い、さっぱりとして飲みやすく、山椒の香りもしっかりと感じられる山椒エール。個人的にはこれが一番好きでした。

Ottotto BREWERY 浜松町店



東京都港区浜松町2-1-5 クレトイシビル B1



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秋のお酒ーほっこり酒処千(東神奈川)

2021年10月09日 | ワイン・日本酒・ビール


 緊急事態宣言が解除となり、条件付きながらぼちぼち営業再開する居酒屋さんもでてきました。今回は、長年お世話になっていながら、当ブログでは「水芭蕉/谷川岳」や「鶴齢」の試飲会でしかご紹介したことのなかった、「ほっこり酒処 千」さんです。YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)の年内の方針を決める打合せを兼ねてお邪魔しました。



 今年は夏の日本酒を楽しむというわけにはいきませんでしたが、すっきりとした辛口が美味しい夏が終わり、少しふくよかな味わい深いお酒が欲しくなる季節になってきました。こちらではいつも時季に合わせたお酒を用意してくださっていますので、日本酒に詳しくなくても安心です。

 まずは、手ごろな「大信州 仕込四十八号 純米大吟醸 生」から。大信州の季節限定品で、「仕込四十八号」というのは、仕込み開始から48本目ということらしいです。期間としてはちょうどその年の後半に差し掛かり、安定してくる頃のようです。長野県産「金紋錦」100%、アルコール度数16度、日本酒度14。純米大吟醸でも冷えているとスッキリと飲みやすく、お刺身などとよく合います。



 ということで、目にも鮮やかなお刺身。家ではこういうわけにはいきません。軽めのしめ鯖、旬のサンマが特に美味しかったです。



 続いて、「黒龍 秋あがり」。秋限定の純米吟醸。国産山田錦55%、アルコール度数16度、日本酒度2.5。ややビターな熟成感が枯れていく秋らしさを感じさせます。厚みがあり、米の旨味をゆっくりと楽しみたいお酒。



 まったりしてきたので、少しさっぱりしたお酒に。「南 特別純米 出羽燦々 ひやおろし」、前の2本に比べればさっぱりした辛口ですが、それでも今まで夏酒に飲んできた純米酒よりは旨味もしっかりしています。山形県産「出羽燦々」、アルコール度数17度、日本酒度10。



 途中、煮込みハンバーグやフライも出て、最後はさっぱりと冷たいうどんで締め。

ほっこり酒処千



神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



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水芭蕉・谷川岳の試飲会に行ってきました

2020年03月09日 | ワイン・日本酒・ビール


  3月4日、群馬・永井酒造さんの「水芭蕉」と「谷川岳」の試飲会へ行ってきました。試飲会場は東神奈川の「ほっこり酒処 千」です。年に1、2回こうした試飲会が催されるのですが、行けたり行けなかったりで、「鶴齢」以来1年振りの参加となりました。



  永井酒造さんがあるのは、群馬県利根郡川場村。北には尾瀬ヶ原があり、利根川の源流域に位置する川場村。硬度50mg/ℓほどの良質な軟水が豊富です。上の写真はこれから試飲する「水芭蕉」の仕込み水。いつもYMSでお世話になっている、米・食味鑑定士の芦垣裕さんによれば、川場村は「雪ほたか」と呼ばれる、「米・食味分析鑑定コンクール国際大会」で10年連続金賞受賞、2016年には「世界一高いお米」としてギネス認定されたという、高級ブランド米(コシヒカリ)の産地でもあるそうです。また、人口3,500人の村に何と年間120万人が訪れ、日本一の道の駅にも選ばれたという、「川場田園プラザ」もあります。車で3時間もあれば行けるので、その内行ってみたいですね。

  さて、日本酒にシャンパンと同じ瓶内二次発酵を取り入れ、スパークリング日本酒の魁となるなど、独自の試みをされている永井酒造さん。スタートは、そのスパークリング日本酒開発のベースになったという、「水芭蕉・純米吟醸辛口スパークリング」(冒頭写真)。瓶内発酵しているので、炭酸の圧が強く、注意して開栓しないとシャンパンのように吹き出してしまいます。開栓と同時に泡が勢いよく立ち上り、お酒がサッと白く濁ります。一見甘そうですが、日本酒度は+8、大辛口に分類されます。それでもお米の香り、ほのかな甘みがあり、厚みもあります。



  今回も日本酒に合うお弁当を用意していただきました。



  続いて「水芭蕉・純米大吟醸・翠」。水芭蕉に翠(カワセミ)、何か尾瀬っぽいですね。一転して日本酒度は+1。兵庫の山田錦精米歩合50%、やわらかくキレがあり、飲みやすいです。単体で楽しむというよりは、刺身や魚の照り焼きなどに合わせたいですね。



  参加者の中で人気の高かった、「水芭蕉・春酒・純米吟醸」。その名の通り、春をイメージした桜色の瓶が美しいです。お酒も春は新酒が出るフレッシュな季節、日本酒度-2のやや甘口で、フレッシュさとしっかりとした甘みのあるお酒は、これまた春らしい若々しさを感じさせます。今年の冬はあまり寒くありませんでしたが、一方で新型コロナウィルスの騒ぎなど、雰囲気としては暗かったので、一層春が待ち遠しいです。



  単体で飲むなら個人的に一番好みだったのが、「水芭蕉・純米吟醸」。日本酒度+3のやや辛口、実にしっかりとした米の旨味を感じることができます。もちろん料理に合わせても良いと思います。



  先に色々と独自の試みをされているとお話ししましたが、こちらは年1回の限定品、「谷川岳・純米吟醸・一意専心」。日本酒度-1、先ほどの「水芭蕉・純米吟醸」よりこちらの方が料理に合わせやすいと思います。やさしくてキレがあり、バランスの良い出木杉君。35歳の若い杜氏さんがラベルのデザインまで担当されているそうで、見ての通りハーレーダビッドソンのロゴをイメージしているそうです。一意専心、杜氏さんの意気込みが伝わってくるようです。



  そろそろ飲み疲れてきた頃に、再び非常にキレのある超辛口、「谷川岳・超辛純米」。日本酒度+8、スパッとした呑みやすさと喉ごしのよさ、これぞ米、というほど米らしさを主張してきます。先ほどの「水芭蕉・純米吟醸」がゆっくり呑みたいお酒だとするなら、こちらは夏の蒸し暑い盛りに良く冷やしてスイスイと呑みたいお酒。これも非常に好みのタイプです。



  最後は非売品、「蔵人の隠し酒」。そこで写真も瓶の緑色を反射させたミステリアスな雰囲気にしてみました。程よい酸味で、素晴らしい飲みやすさです。

  総じて、どれもバランスがよく、量を飲んでもあまり疲れないお酒が今回は多かったように思います。川場村、ぜひ訪ねてみたいですね。

ほっこり酒処 千

神奈川県横浜市神奈川区西神奈川1-8-11



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クラフトビール、魚、そしてショウガー暁タップス ビアロバタ 芝大門

2020年01月08日 | ワイン・日本酒・ビール


  昨年12月6日、世田谷区経堂のクラフトビール醸造所、「暁ブルワリー」さんが展開する、ビールと和食のお店、「暁タップス芝大門」へ行ってきました。名前の通り、店内には囲炉裏があり、それに惹かれて選んだお店なのですが、魔が差したのかカウンター席を選択。静かにしていたかったのかもしれません、



  お通しは、エイヒレ、ホタルイカの一夜干し、ぶなしめじ、舞茸を七輪であぶり、塩でいただきます。これだけも結構ビールに合って楽しめます。



  「暁ホワイト」。通常、ビールは大麦麦芽を使いますが、小麦麦芽も使うのが白ビール。独特の爽やかさ、白ビールにありがちな乳酸飲料のようなニュアンスはあまり強くなく、飲みやすかったです。



  炭火焼の魚料理は時間がかかるというので、生ハム盛り。切り落としの生ハムがたっぷり盛られています。



  スタンダードな「暁エール」、とても飲みやすく仕上がっています。片っ端からどんどん行けてしまいそう。



  栃尾揚げの味噌チーズ焼き。「栃尾揚げ」というのは、新潟県長岡市栃尾の油揚げ(地元では「あぶらげ」と言うらしいです)。大きくて厚みがあり、外はぱりっと中はふっくらとしています。焼いたバケットのように大きな穴が開いているので、色々なおつまみにアレンジできそう。以前、「角平」でご紹介した富山の棒麩と同じような食べ方ができそうです。これに味噌チーズをのせて焼きます。しそ、みょうが、ネギによって、さっぱりと食べられます。



  大好きな黒ビール、「暁ブラック」。高温で焙煎したチョコレートモルトを使い、何と煮沸時に函館みよい農園の、日本一甘いといわれる黄金かぼちゃ(くりりん)を加えているのだそうです。そのせいか分かりませんが、飲みやすく仕上がっています。



  白金豚ロースト 青森黒にんにく醬。白金豚(はっきんとん)とは、岩手県花巻市の穀類加工会社、高源精麦さんが生産しているブランド豚です。軟らかく、肉のうまみが感じられます。

  最近お邪魔するようになった、仲本工事さんのお店でも推していた田子(たっこ)にんにくを生産する、青森県田子町はにんにくの生産が盛んですが、青森県には「協同組合青森県黒にんにく協会」というのがあるらしいです。黒にんにくは普通のにんにくを熟成させる過程で、にんにく内のアミノ酸と糖が褐色物質を生み出す、メイラード反応によって黒くなったもので、商品化されたのは2000年代に入ってからと比較的新しいようです。サプリメントで知られていますね。



  焼き物が出てくる前に、ビールの方が進んでしまいますね。さっぱり系に戻り、「みかんエール」。二次発酵時に自然栽培の和歌山みかんを皮ごと漬け込むそうです。みかん果汁を感じるようなことはなく、思ったよりほんのりとみかんが薫る感じです。



  ようやく岩魚塩焼きが出てきました。岩手町の岩魚を宮古島の塩で味付けし、囲炉裏の炭火で焼き上げます。これを見ていたかったですね。川魚の塩焼きがビールに合うのは、皆さんお分かりいただけるのではないかと思います。



  本物の生姜を使った、「手作り高知産黄金生姜のジンジャーエール」。辛み成分・香り成分が高く、繊維が少ないという、高知県産の黄金生姜。



  何故ここでジンジャーエールを頼んだのかと言うと、目の前の神棚に地元芝大神宮のお札と共に生姜がお供えされていたからです。初めて知ったのですが、江戸時代この辺りは生姜の産地で、毎年9月に芝大神宮で行われる秋祭りは別名「生姜祭」とも呼ばれているそうです。


 
  最近人気のクラフトジン。国産ジンの「槇(KOZUE)」(中野BC、冨士白蒸留所)を試してみました。以前、各国のジンを試したことはありますが、ジャパニーズは初めてではないかと思います。しかし、これが実に美味しかった!まず世界初と言われる、ボタニカルに高野槇を使っており、和歌山県産の温州みかんとレモンの皮、山椒の種なども加えているらしい。何とも言えない日本の原風景を感じさせる香り、恐らく山椒由来のキレは、以前ご紹介した黒胡椒のウォッカが好きな、まさに僕好みの味わい。覚えておきたいですね。



 最後の最後に、石巻産「鮭のロースト四半身(下)」。既にお腹一杯でしたが、マンゴーカットになっており、つまみやすかったので食べられました。今回は初めてだったので間合いが分かりませんでしたが、次回は最初の内に頼んでおこうと思います。

 次は炉端で!


暁タップス ビアロバタ 芝大門




東京都港区芝大門1-6-12 竹やビル1F



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