窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

2019年新年会を開催しました

2019年01月15日 | リサイクル(しごと)の話


  1月12日、ホテル・キャメロットジャパンにて弊社新年会を開催いたしました。

  本年は1月7日より営業を開始いたしましたが、年末年始のお休みがつながる傾向にある昨今、遅めの開催の方が皆様にもお運びいただきやすいのではないかということで、昨年より第一ではなく第二土曜日に開催することにいたしました。

  毎年、各部署が持ち回りで企画から進行までを担当する弊社の新年会。今年は栃木県小山市の北関東営業所が担当いたしました。テーマは、「ナカノって何?」



  オープニングは、昨年7月に公開いたしました、弊社の紹介番組を一部ご覧いただきました。動画は弊社HPよりフルでご覧いただけますので、ぜひご覧ください。



  そして弊社代表取締役社長、中野博恭による年始のご挨拶と、同会長、中野聰恭による乾杯の音頭により会はスタートしました。



   今年で9年目、弊社ニューイヤーパーティの名物としてすっかり定着した感のある、2011年国際バーテンダー協会主催カクテル世界大会総合優勝、「Bar Noble」の山田高史さんによるカクテル・ブース。今年は、弊社の行動指針を表現した定番のオリジナル・カクテル「エコソフィー」(写真奥)と、新たなオリジナル・カクテル「サンライズ」でした。「サンライズ」はラズベリーウォッカ、ピーチリキュール、オレンジジュース、グレナデンシップの、丸く包まれるような甘さと香りにオレンジジュースの酸味が爽やかさを添える、まさに暖かい太陽につつまれた清々しい朝、初日の出にふさわしいカクテルでした。



  昨年の新年会以降に入社した、新入社員12名よりご挨拶。よろしくご指導の程、お願い申し上げます。



  実は、毎年担当営業所が一番頭を悩ますところなのではないかと思いますが、今年の余興は2000年~2013年にかけて放送された『クイズ$ミリオネア』のパロディで、弊社に関する知識(?)を問う問題に各部署の代表が回答するというものでした。



 続いて、こちらが一番長く続いているのではないかと思うのですが、恒例のビンゴ大会。



  締めは、弊社取締役の村松より、本日の御礼と年頭のご挨拶を申し上げました。


 
  最後は、新たな伝統に向け2011年から続く弊社独自の締めの音頭「ヨイヨイヨイショ!」。2019年は陰陽が相剋する年だそうですが、今年から担当が三本松変革から中山変革に代わりました。新旧代われど伝統のバランスは保つ、相剋の時にはそれが大切なのではないかと思います。

  改めてこの「ヨイヨイヨイショ!」ですが、これは創業事業である故繊維業において、数百キロにもなろうかという重い荷物を、人手による協働作業で担ぎ上げていた時代の掛け声が元となっております。そこには、先人の足跡に思いを致すと共に、困難をものともせず、共に力を合わせることで、家族、仲間、お取引先、そして地域社会に奉仕するという決意が込められています。

はじめに、自分と家族のために  よい! よい! よいしょ!!
つづいて、会社と仲間のために  よい! よい! よいしょ!!
もひとつ、お客様と地域のために よい! よい! よいしょ!!

             
  本年もナカノ株式会社をどうぞよろしくお願い申し上げます。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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再生成可能エネルギーの現状について-第103回YMS

2019年01月10日 | YMS情報


  1月9日、mass×mass関内フューチャーセンターにおいて、YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)は2019年のスタートを切りました。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。



  新年の第1回目は、(社)太陽光発電協会の鈴木尚様。過去に2度ほどYMSにお越しいただいており、今回は講師として登壇いただきました。タイトルは、「横浜市の再生成可能エネルギー100%達成を楽しみにしています!」。YMSとして環境をテーマとして扱った講座は今まで意外と少なく、第88回以来ではないかと思います。

  20分延長して熱のこもったお話を頂きました。あまりにも内容が膨大でしたので、レポートでは以下のような切り口でまとめさせていただこうと思います。

1.太陽光発電市場の現状について

  世界の太陽光発電導入量は2017年時点で累計402.5GW。内32.5%が中国。2位のアメリカが12.7%ほどで、日本は12.2%で3位だそうです。

  国内における住宅用太陽光発電搭載率は、住宅総数の8.1%。1軒あたり4KWとして既に原子力発電所8基分の発電能力を持っているのだとか。固定買取価格は下がっていますが、コストも家庭用電力料金に近づきつつあるということです。

  日本における課題は初期費用の高さで、ドイツと比較して1.2倍。日本製の太陽電池パネルが高いということもありますが(1.2倍)、それ以上に高いのは工事費(3.7倍)や許認可等に要するソフトコスト(3.1倍)だそうです。ただ、日本が過去5年で平均8.46GWの太陽光発電を毎年導入しているのに対し、環境先進国のイメージがあるドイツは、わずか平均2GWにとどまっています。ドイツの経済規模がそこまで小さいとは思えませんが、何故なのでしょうか?この点について質問すればよかったと反省しています。

  日本はパリ協定において、2030年までにGDP当たりのCO2排出を2013年度比で26%削減する目標を掲げています。主力電源としての太陽光発電の可能性ですが、エネルギー基本計画では2030年に太陽光発電の全電源に占める割合を7%と試算しています。一方、シェル社による「スカイシナリオ」という試算では、15.4%は可能であろうと見ています。

2.太陽光発電を基幹産業に育てる意義について

  次に、太陽光発電を基幹産業に育てる意義としては、以下のようなものが挙げられます。

1.太陽エネルギーは国産エネルギーの中で賦存量が最大級である
2.将来、最もコスト競争力のある電源の一つになる可能性が高い
3.全国で導入可能であり、地域創生に貢献
4.用途が幅広い
5.長期的に投資を上回る便益が期待できる

  ご存知の通り、太陽光パネルを設置するには場所を必要とします。日本の全電力量を太陽光で賄うには国土の1.8%の面積が必要と言われています。また、外国資本に買われた山林が切り拓かれ、太陽光パネルが設置されている報道に触れたりすると、イメージとしては「本当に環境に良いのだろうか」という疑問も湧いて来たります。しかし、日本には耕作放棄地が東京都と埼玉県の面積を足したほどもあり、それらの面積だけでも国土の1.6%に達するのだそうです。耕作地は元々日当たりが良いでしょうから、そうした土地を活用できるほか、太陽光パネルは水上にも設置可能だそうです。

  また太陽光発電は日照による不安定性が問題視されます。しかし、ドイツにおける調査では日食の時でも問題なく乗り切ることができたそうです。また、電気自動車は巨大な電池のようなものなので、家庭においては今後電気自動車を活用した、安定した電力供給が期待できます。また、法律の変更が必要ではありますが、各家庭で余った電力を融通し合うことも技術的には可能とのことです。

3.世界規模の環境対策の動きに取り残されるリスク

  三番目は、地球規模で進む環境対策の動きとそれに取り残されることへのリスクについて。

  既に、SDGs(持続可能な開発目標)、COP(気候変動枠組条約締約国会議)、温室効果ガス排出削減等の新たな国際的枠組みとしてのパリ協定等、環境対策は世界規模の動きとなっており、各国の経済もそれとは無縁ではいられません。対応の遅れは産業競争力の低下にもつながります。

  その上、今後、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料資産は、地球温暖化対策としてCO2削減目標を達成するためには活用できなく、資産価値が大きく下がる(座礁資産)と考えられています。したがって、今はまだ儲かるからと目先の損得で大量の潜在的座礁資産を抱え込んでいると、将来、その国の経済を結果的には大きく毀損することになりかねません。座礁資産に莫大な資産を注ぎ込んでいれば、それはサンクコストとなり戦略変更の判断を誤らせる大きなリスクともなります。

  既にRE100(事業で用いる電力を100%再生可能エネルギーで調達することを掲げる企業の国際イニシアチブ)やTCFD(金融安定理事会が設置した気候関連財務情報開示タスクフォース。金融関係者による評価等に資する要素として、「気候関連リスク・機会を評価・管理するために使用する指標及び目標」が取り入れられた)といった動きが始まっています。対応に遅れた国や企業は取引条件、金融面からも不利な立場に置かれる可能性があります。

  日本は今年6月に行われるG20の議長国であり、そこでパリ協定に基づく、気候変動(地球温暖化)問題への取り組みに対する長期戦略を発表する予定とのことです。どのような発表がなされるのか、注目されます。

4.エネルギーの安全保障について

  EUでは既に系統線連携で集団的なエネルギーの安全保障と持続可能性実現を目指す動きが進んでおり、2008年時点で33.5GWの電力がEU域内で融通されているそうです。一方日本は、昨年の北海道地震に伴う大規模停電に見られたように、強固な電力インフラを持っているにもかかわらず、電力が地域寡占で分断されているため、他地域の余剰電力を融通することができませんでした。安全保障の観点から、この点も変えていく必要があります(系統増強の計画はあるそうです)。

  最後に。太陽光に限らず、日本の国土の特性から、水力発電も安定供給に優れた、有力な再生可能エネルギーなのだそうです。元国土交通省河川局長、竹村公太郎氏の著書『水力発電が日本を救う』(東洋経済)によれば、新たにダムを増やさなくても既存ダムを活用することで発電量を2倍にすることは可能なのだそうです。

水力発電が日本を救うー今あるダムで年間2兆円超の電力を増やせる
クリエーター情報なし
東洋経済新報社


探求――エネルギーの世紀 上・下2冊セット
クリエーター情報なし
日本経済新聞出版社


過去のセミナーレポートはこちら

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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2018年12月アクセスランキング

2019年01月07日 | 人気記事ランキング


  新年あけましておめでとうございます。ナカノ株式会社は、本日より2019年の営業を開始いたしました。

  2019年の干支は「己亥(つちのとい)」。「己」は、十干の6番目にあたり太陽が昇り最も盛んな時期。一方で、十二支の「亥」は「核」であり、生命力が種などに閉じ込められている状態という意味があるそうです。

  それでいて「己」は「つちのと(土の弟)」であるように、五行では「土(陰)」。一方、「亥」は「水(陽)」だそうです。このように、陰と陽の組み合わせは相剋といい、対立するものが争う関係にあります。五行では「土」が「水」に打ち克つ相剋の関係にあります(土剋水)。つまり、新たな力がこれから出てきて養わなければならない時期に、頂点に達しているこれまでの力がそれを妨げている関係にあると言えます。勢いがピークに達しているということは、これから衰えるということ。今の勢いに惑わされることなく、新たな力をしっかりと育てなければならない年といるかもしれません。

  思えば、今年のお正月はラグビーで帝京大学が大学選手権10連覇を阻まれ、箱根駅伝では青山学院大学が5連覇を阻まれました。しかしそれは単純な新旧交代ということではなく、また新たな勢力が内外で芽を出しつつあるということなのかもしれませんね。

  さて、長くなりましたが2018年12月にアクセスの多かった記事、トップ10のご紹介です。12月は個々の記事へのアクセス数はさほど多くなかったものの、閲覧数(PV)の割に、訪問者数(IP)が多いという特徴がありました。

1 トップページ
2 うまくった、うまかったー熊本馬料理うまかつ(吉田町)
3 富士・山梨合同忘年会に参加しました
4 エコノミーとエコロジーの語源
5 スービック工場20周年①-国旗・社旗掲揚式
6 節目の年の感謝を込めて-第102回YMS
7 その他
7 スービック工場20周年②-クリスマス・パーティ
9 交渉学特別セミナーに参加しました
10 横浜ファッションデザイン専門学校でお話しさせていただきました

  当ブログも昨年11月4日から12年目に入りました。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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