有酸素運動にもいろいろありますが、僕は二本足で歩くこと、ウォーキングを重視しています。「構造医学」を提唱する吉田勧持氏の著書『構造医学―自然治癒のカギは重力にある! 』によりますと、人間とその他の動物をわけるものは二足歩行か否かであり、そもそも人間の身体は二足歩行で重力に抗するために順応して変化してきたのだそうです。骨格・臓器・脳の働きに至るまで「二足歩行」であることに適応しているということは、逆の見方をすれば二足歩行が身体のあらゆる活動に影響を及ぼしているということになります。構造医学の視点によるウォーキングの効用には以下のような特徴があげられます。
・歩行は個体の成長(逆に歩かなければ老化)に密接に関わっている。
・人体の骨格筋は全て心臓の方を向いた形状特性ポンプ(鞴)の形をしている。全身を巡る血液を心臓だけで環流させるのは不可能であり、筋肉の収縮運動がそれを助けている。特に腓腹筋(脹脛)は歩行時に重要な働きをするので、歩行は腓腹筋ポンプの働きを促し、心臓の負担を減らす。
・思考中枢である大脳は重力の影響を受ける。無重力空間では地上と時間感覚に大きなギャップが生じるが、これは重力の影響を受けないためであると考えられる。地上でも直立時の生理重力の影響を受けない睡眠時は実際時間とかけ離れた時間尺度で様々な疑似体験をする(つまり「夢」のことです)。また直立時の荷重では、右足立ちの荷重が脳に伝達された時は右脳が優位になり、左足立ちの時は左脳が優位になる。すなわち歩行時は左右の脳をバランスよく活性化していることになる。したがって、発育の過程でも歩行が脳に与える影響は非常に大きい。
・二足歩行によって重力が脳に影響を及ぼすということは、脳の発達が遺伝子とは無関係に一個体に影響を与えるということを意味している。
・全ての生物は重力場の中で反応し、重力に応じた不断の動きをしている。その生理重力線から逸脱した時、体は自己修復しようとする。自己修復が働かなくなった時、つまり逸脱が固定化したときが病的状態であると考えられる。人間の身体は二足歩行によって重力に適応しているのであるから、正しい歩行は逸脱を感知する能力、即ち自己修復能力を高めると考えられる。
・脳の空白領域にはエネルギーが溜まっていて通常プラズマ状態で均衡を保っている。しかし様々なストレスが続いてエネルギーが溜まり、その均衡が破れると物質化して固定化される(
βアミロイドもこれに当たる)。これを防ぐには溜まったエネルギーを放出してやらねばならないが、エネルギーを外部に放出するアースの役割を果たすのが歩行であると考えられる。これを歩行のアース効果といい、歩いたりタップを踏んだりするとストレスが解消されるのはこのためであると考えられる。
このように、ウォーキングには単純に有酸素運動として体脂肪を燃焼させるだけでなく、「歩くこと」自体が心身の健康に重要な役割を果たしているようです。ただし、これらの効果を期待するには少なくとも40分連続での歩行が必要とのこと。因みに歩くスピードですが、僕はウォーキングマシンを7.5km/h以上に設定しています。というのは、人は7.5km/h以上になると走った方がエネルギー消費効率が良くなるそうだからです。体脂肪を燃焼させるにはむしろエネルギー消費効率が悪い方が良いわけですから、あえて7.5km/h以上のスピードで歩くことにより燃焼効果を高めようというわけです。ただし、歩行速度については個人差があると思いますので、あまり拘らず、無理のないペースで行うのが良いと思います。
無理をして心拍数が上がると、口で呼吸をするようになります。意外と見逃されがちなことなのですが、呼吸は呼気を口で行うことはあっても、吸気は必ず鼻で行うようにした方が良いと思います。口からの吸気は空気中の雑菌やウィルスをまともに体内に取り込んでしまう上、喉の粘膜を乾燥させるので病気になりやすく、また外気の熱や冷気を体内に取り込んでしまうため、肺にも良くありません。
因みに、8月15日以降はウォーキングに「
トレッキングマシン」を使っています。これは実際に存在する山を歩いた場合を想定し、傾斜や速度が自動的に変わるマシンです。変化に富んでいるのでモチベーションを維持しやすく、歩いたり、走ったり、坂を上ったり下りたりと結構きついです。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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