都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太」 山本現代
山本現代(港区白金3-1-15 白金アートコンプレックス3階)
「だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太」
2/20-3/20

無人のジオラマなどをモチーフにした作品を展示します。山本現代で開催中の「だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太」へ行ってきました。
出品作家はタイトルの通りの3名です。不在の「街」をテーマとするグループショーでした。
小林耕平(映像)/西尾康之(彫刻)/杉浦慶太(写真)
誰もいない街に足を踏み入れると寂しい気持ちになることがありますが、この展覧会でもそうした一種の疎外感のようなものに襲われるかもしれません。白い紙製のジオラマを淡々とモノクロ、無音で捉えた小林の映像「1-10-1」を過ぎると、そこに開けてくるのは、コンクリートを用いた西尾の都市の立体作品でした。あたかもマンハッタンのように区画整理された約3m四方の地には、巨大なビルがまるでジャングルのようにして立ち並んでいます。道路にひしめき合う車の他、そこにあるはずの賑わいは、人の直接的な存在を介さない形で淡々と表されていました。またその様子は、深夜の無人の自販機やガソリンスタンドなどを断片的に写した杉浦の写真(上記DM画像)と奇妙に調和していたかもしれません。誰もいない夜の街は、明るいライトに照らされることによって、虚しくも俄かに活気づいていました。
しかしながらこの展示で最も見るべきなのは、西尾のジオラマの言わばテクスチャであるのではないでしょうか。建物の表面を凝視した時、ある物体が『生きている』ことに驚いたのは私だけではなかったかもしれません。
20日まで開催されています。
「だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太」
2/20-3/20
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無人のジオラマなどをモチーフにした作品を展示します。山本現代で開催中の「だれもいないまちで 小林耕平 西尾康之 杉浦慶太」へ行ってきました。
出品作家はタイトルの通りの3名です。不在の「街」をテーマとするグループショーでした。
小林耕平(映像)/西尾康之(彫刻)/杉浦慶太(写真)
誰もいない街に足を踏み入れると寂しい気持ちになることがありますが、この展覧会でもそうした一種の疎外感のようなものに襲われるかもしれません。白い紙製のジオラマを淡々とモノクロ、無音で捉えた小林の映像「1-10-1」を過ぎると、そこに開けてくるのは、コンクリートを用いた西尾の都市の立体作品でした。あたかもマンハッタンのように区画整理された約3m四方の地には、巨大なビルがまるでジャングルのようにして立ち並んでいます。道路にひしめき合う車の他、そこにあるはずの賑わいは、人の直接的な存在を介さない形で淡々と表されていました。またその様子は、深夜の無人の自販機やガソリンスタンドなどを断片的に写した杉浦の写真(上記DM画像)と奇妙に調和していたかもしれません。誰もいない夜の街は、明るいライトに照らされることによって、虚しくも俄かに活気づいていました。
しかしながらこの展示で最も見るべきなのは、西尾のジオラマの言わばテクスチャであるのではないでしょうか。建物の表面を凝視した時、ある物体が『生きている』ことに驚いたのは私だけではなかったかもしれません。
20日まで開催されています。
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