「おまえはどうなんだ?展」 松の湯二階

松の湯二階
「おまえはどうなんだ?展」
10/8-10/29



松の湯二階で開催中の「おまえはどうなんだ?展」へ行ってきました。

江戸川橋駅近く、入り組んだ住宅街の中にある松の湯での展示というと、2009年の「柔らかな器」展を思い出しますが、今回もその際の企画者の工藤春香を中心に、作家主導による手作り感のあるグループ展が行われています。



会場は銭湯の二階です。一階部分は現役の銭湯として今も営業中ですが、使われなくなった二階のスペースを用い、絵画や立体、それにインスタレーションなどの展示が繰り広げられていました。

出品作家は以下の通りです。

工藤春香 窪田美樹 岸井大輔 タニシK 大木裕之 のぎすみこ 黒野裕一郎 西村知巳 池田聖子 福屋吉史 西野大介 池田拓馬

銭湯と現代アートを絡ませるという、会場の個性的な雰囲気だけでも楽しめるかもしれませんが、やはり印象に深いのは洗い場と湯船を舞台に作品を展示した窪田美樹でした。



ずばり浴槽に詰められているのは波の刺青です。まるでウツボのように連なる姿は実に強烈ですが、その素材を知るとさらなる驚きがあるのではないでしょうか。



一見、硬質な陶のようにも見えますが、思いがけないもので出来ています。また会場最奥部、タイルの上の横たわる大きな魚は、あたかも銭湯全体を昔から支配している主のようでした。存在感は抜群です。



銭湯という場所を最も強く意識していたのが大木裕之かもしれません。かつてのサウナ室にはタイルやら古着、それにタオルなどの様々なものが乱れて散っていますが、これらは実は全て銭湯に関係のあるものを集めているというわけでした。



窓一面に白い筋を滝のように配したのが黒野裕一郎です。これも遠目では糸を束ねたようにも見えますが、実際は何とロウを固めたものでした。また窓ということで、外からも鑑賞可能です。松の湯の内と外を隔てるカーテンは白く美しい光を放っていました。

残すところ会期もあと僅かですが、これまでに会場では様々なパフォーマンスやイベントが行われてきました。また10月29日の最終日にも演劇の上演なども予定されています。

「おまえはどうなんだ?展 イベント」

展示のボリューム自体はさほど多いわけではありません。そうしたイベントに参加するのも良さそうです。



なお先にも触れましたが、一階部分の松の湯は今も営業中です。展示は単体で観覧料が500円かかりますが、お風呂とのセット券が700円で販売されています。幸いなことに開場時間は連日夜21時までです。仕事帰りの汗を流しながらの観覧というのも面白いのではないでしょうか。



公式ツイッターがとてもこまめに情報を発信しています。要フォローです。@omaehadounanda

10月29日まで開催されています。

「おまえはどうなんだ?展」 松の湯二階
会期:10月8日(土)~10月29日(土)
休館:火曜日
時間:月水木金:16:00~21:00 土日祝:11:00~21:00
場所:新宿区山吹町16
交通:東京メトロ有楽町線江戸川橋駅2番出口より徒歩8分。
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