2023年8月に見たい展覧会【葛飾北斎と3つの信濃/ジョセフ・アルバースの授業/六甲ミーツ・アート芸術散歩2023】

身の危険を感じるような暑さが続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。秋のシーズンを控え、今月にスタートする展覧会は必ずしも多くありません。見ておきたい展覧会をリストアップしてみました。



展覧会

・『練馬区立美術館コレクション+植物と歩く』 練馬区立美術館(7/2~8/25)
・『イギリス風景画と国木田独歩』 茅ヶ崎市美術館(6/18~8/27)
・『葛飾北斎と3つの信濃―小布施・諏訪・松本(後期)』 長野県立美術館(8/3~8/27)
・『北斎 大いなる山岳』 すみだ北斎美術館(6/20~8/27)
・『マルク・シャガール 版にしるした光の詩 神奈川県立近代美術館コレクションから』 世田谷美術館(7/1~8/27)
・『私たちは何者? ボーダレス・ドールズ』 渋谷区立松濤美術館(7/1~8/27)
・『歌川広重 山と海を旅する』 太田記念美術館(8/1~8/27)
・『フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン』 東京都庭園美術館(6/24~9/3)
・『聖像・仏像・彫像 柳宗悦が見た「彫刻」』 日本民藝館(6/29~9/3)
・『スペインのイメージ:版画を通じて写し伝わるすがた』 国立西洋美術館(7/4~9/3)
・『杉浦非水の大切なもの 初公開・知られざる戦争疎開資料』 川越市立美術館(7/8~9/3)
・『中村直人 モニュメンタル/オリエンタル』 目黒区美術館(7/15~9/3)
・『日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術』 出光美術館(8/5~9/3)
・『生誕100年 山下清展ー百年目の大回想』 SOMPO美術館(6/24~9/10)
・『魔法の美術館 光と遊ぶ超体感型ミュージアム』 そごう美術館(8/1~9/10)
・『開館20周年記念展 中川衛 美しき金工とデザイン』 パナソニック汐留美術館(7/15~9/18)
・『虫めづる日本の人々』 サントリー美術館(7/22~9/18)
・『房総の海をめぐる光と影とアート展 クワクボリョウタ《コレクションネット》』 千葉県立美術館(7/19~9/18)
・『糸で描く物語 刺繍と、絵と、ファッションと。』 静岡県立美術館(7/25~9/18)
・『冨安由真 影にのぞむ』 原爆の図丸木美術館(7/8~9/24)
・『横尾龍彦 瞑想の彼方』 埼玉県立近代美術館(7/15~9/24)
・『挑発関係=中平卓馬×森山大道』 神奈川県立近代美術館 葉山館(7/15~9/24)
・『開館10周年記念展 湖の秘密—川は湖になった』 市原湖畔美術館(7/15~9/24)
・『日本画に挑んだ精鋭たち —菱田春草、上村松園、川端龍子から松尾敏男へ—』 山種美術館(7/29~9/24)
・『生誕120年 棟方志功展 メイキング・オブ・ムナカタ』 青森県立美術館(7/29~9/24)
・『あの世の探検―地獄の十王勢ぞろい―』 静嘉堂@丸の内(8/11~9/24)
・『テート美術館展 光 —ターナー、印象派から現代へ』 国立新美術館(7/12~10/2)
・『うえののそこから「はじまり、はじまり」 荒木珠奈展』 東京都美術館(7/22~10/9)
・『恋し、こがれたインドの染織—世界にはばたいた布たち—』 大倉集古館(8/8~10/22)
・『Material, or』 21_21 DESIGN SIGHT(7/14~11/5)
・『特集展示 堅山南風《大震災実写図巻》と近代の画家 大観・玉堂・青邨・蓬春』 半蔵門ミュージアム(7/19~11/5)
・『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』 DIC川村記念美術館(7/29~11/5)
・『山田寅次郎展 茶人、トルコと日本をつなぐ』 ワタリウム美術館(8/11~11/19)
・『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』 六甲山上(8/26~11/23)

ギャラリー

・『ハシグチリンタロウ × 山本尚志 - GRAM FORCE –』 YUKIKOMIZUTANI(7/14~8/12)
・『ジュリア・チャン Remember That Time When What』 NANZUKA UNDERGROUND(7/15~8/13)
・『THE ENDING '23』 クリエイションギャラリーG8(8/1~9/2)
・『石内都 初めての東京は銀座だった』 資生堂ギャラリー(8/29~10/15)
・『ケリス・ウィン・エヴァンス個展』 エスパス ルイ・ヴィトン東京(7/20~2024/1/8)

まずは日本美術です。長野県立美術館にて『葛飾北斎と3つの信濃―小布施・諏訪・松本(後期)』が開かれます。



『葛飾北斎と3つの信濃―小布施・諏訪・松本(後期)』@長野県立美術館(8/3~8/27)

これは北斎のゆかりのある信濃の3地域と北斎の関わりに焦点をあてるもので、錦絵の揃物や美人画や花鳥画などの肉筆画のほか、上町及び東町祭屋台天井絵や岩松院の天井絵といった晩年の小布施時代の作品も公開されます。


すでに7月1日から前期展示がはじまっていて、8月より多くの作品が入れ替わり後期展示がスタートします。あまり深く知られていない小布施、諏訪、松本での北斎の活動を紐解く見応えのある内容となりそうです。

続いては画家、デザイナー、そして美術教師として活動したアルバースの日本初の回顧展です。DIC川村記念美術館にて『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』が行われます。



『ジョセフ・アルバースの授業 色と素材の実験室』@DIC川村記念美術館(7/29~11/5)

ドイツのバウハウスで学び、のちに教師として基礎教育を担ったジョセフ・アルバースは、渡米後にブラックマウンテン・カレッジや、イェール大学に勤務にすると、戦後のアメリカの芸術家たちを育てました。


そのアルバースの主に教育者としての活動に着目したのが今回の展覧会で、ジョセフ&アニ・アルバース財団の全面的な協力のもと、国内初公開作品を含む絵画や関連資料など約100点が展示されます。アルバースの出した課題に挑戦できるというワークショップ・スペースにも注目が集まるかもしれません。

最後は今年注目の芸術祭です。『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』が開かれます。



『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』@六甲山上(8/26~11/23)

2010年より神戸・六甲山上にて毎年行われてきた『六甲ミーツ・アート芸術散歩』は、六甲の自然ともにアート作品を楽しめる芸術祭として知られ、アートファンだけでなく多くの観光客にも親しまれてきました。


14回目を迎える今年は、招待アーティストの拡充や芸術祭の拠点づくり、また各会場を繋ぐトレイルへの作品展示など、内容を大幅に拡充して開催されます。関西最大級の芸術祭を目指し、新たなステージへと進む芸術祭として大きな話題を呼びそうです。

一部内容が重なりますが、イロハニアートにも今月おすすめしたい展覧会を寄稿しました。

【8月のおすすめ展覧会5選】Immersive MuseumからMOMATサマーフェス、それに魔法の美術館まで。 | イロハニアート

それでは8月もよろしくお願いします。
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