『「エルマーのぼうけん」展』 PLAY! MUSEUM

PLAY! MUSEUM
『「エルマーのぼうけん」展』
2023/7/15〜10/1



ルース・S・ガネット(1923年~)が文を書き、義母のルース・C・ガネット(1896~1979年)が挿絵を手がけた絵本「エルマーのぼうけん」シリーズは、日本でも翻訳され、累計700万部を記録するなど多くの人々に愛されてきました。



その絵本の物語を紹介するのが「エルマーのぼうけん」展で、ミネソタ大学図書館のカーラン・コレクションの原画と、物語の世界を演出したインスタレーションが展示されていました。



まず目を引くのがルース・C・ガネットによる原画で、いずれも物語の世界が生き生きと描かれていて、70年以上も前のものとは思えないほど瑞々しいすがたを見せていました。



また原画にはあらすじやセリフを紹介するキャプションとともに、内容に呼応するような小枝やチューインガムがついていて、遊び心も感じられました。



あたかも絵本の中に入り、エルマーになった気分で楽しめるような展示も魅惑的だったかもしれません。



会場では「エルマーのぼうけん」シリーズから、ワニの背中をジャンプして川を渡る場面や、嵐の中をりゅうとともに空を飛ぶ箇所といった4つのシーンを中心に、光や映像、立体造作によって演出されていて、さながらエルマーの冒険を追体験できるように工夫されていました。



それに動物たちの鳴き声やりゅうが空を飛ぶ音、また洞穴から脱出するりゅうたちの大さわぎなど、音も重要なモチーフとなっていて、まさに視覚だけでなく聴覚でも「エルマーのぼうけん」シリーズを楽しむことができました。



その中でもハイライトといえるのが、洞窟の中に捕らわれていた15匹のりゅうを、エルマーが助ける場面をイメージした展示で、ラッパや笛を鳴らして一斉にりゅうたちが逃げ出す様子を、絵本が刊行された1950年代のアメリカのアナログレコードの音楽を楽しむというコンセプトに置き換えて再現していました。



このほか、作者のルース・S・ガネットが幼い頃に話や絵を書いたノートや写真の展示や、100名の著名人が冒険の書を推薦した「ぼうけん図書館」も充実していたかもしれません。

絵本の中から飛び出す大冒険がここに! PLAY! MUSEUMにて「エルマーのぼうけん」展が開催中|Pen Online

会場内の撮影も可能でした。*写真はすべて「エルマーのぼうけん」展の展示作品、および展示風景。


10月1日まで開催されています。

『「エルマーのぼうけん」展』 PLAY! MUSEUM@PLAY_2020
会期:2023年7月15日(土)〜10月1日(日)
休館:会期中無休。ただし3月5日(日)を除く
料金:一般1800円、大学生1200円、高校生1000円、中・小学生600円、未就学児無料。
 *当日券で入場可。ただし休日および混雑が予想される日は事前決済の日付指定券(オンラインチケット)を販売。
時間:10:00~18:00。
 *入場は17:30まで。
住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3 2F
交通:JR立川駅北口・多摩モノレール立川北駅北口より徒歩約10分。
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