◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「快適に使いづらくなって」って?

2019-01-06 12:46:00 | 言葉についてあれこれ
                                              出ておいで

 「○はユーザーが増え過ぎ、快適に使いづらくなってしまった」(2016年06月22日 11時10分)、これを書いた人はITジャーナリストということなのですが、「快適に」の使い方が日本語として不自然です。快適に使えないことを「使いにくい」と言うのですから、「○はユーザーが増え過ぎ、快適に使うことができなくなってしまった」もしくは「○はユーザーが増え過ぎ、使いにくくなってしまった」でしょ!
 「動向を要チェックすれば、大丈夫」は「YAHOO!占い」で見たのですが、「要チェックすれば」って何ですかね? 単なるミス? それとも・・・( ̄д ̄)! 「要チェック」なら「動向を要チェック!」でいいのですが、本当は「動向をチェックすれば大丈夫」と言いたかったのですよね、「要」が余計です。
 「要」といえば、「値段は要相談」という「出没!アド街ック天国 西荻窪」で見たテロップ、非常にもやもやします。今は「要相談」に疑問を感じない人は多いのでしょうけれど、私なら「応相談」と書きます。「安くしてほしい? う~ん、まぁ、相談には応じますよ」といった意味です。「おう」と「よう」で勘違いして、「応じる」と「要する」を区別せず・・・、そんなところではありませんかね ┐( ̄д ̄)г。
 「○さんは精神を病んでいるという診断結果が下されたという」(2018/7/29 7:00配信 NEWS ポストセブン)は「結果」が余計で、「診断が下されたという」でしょ! 「帰国子女をうらやましい気持ちがあります」(2018/9/21 7:00配信 withnews)は少し言葉が足りません。「帰国子女をうらやましいと思う気持ちがあります」もしくは「帰国子女がうらやましいという気持ちがあります」でしょ!
 「俺にはどうしようもできないんだ」は「ほんとにあった怖い話」で聞いたのですが、「俺にはどうしようもないんだ」と「俺にはどうにもできないんだ」がまぜこぜになっています。「君にしか頼める人がいないんだ」は「TEAM~警視庁 特別犯罪捜査本部」#8(脚本 吉本昌弘)で関田陽介(浅野和之)が言ったセリフ。「君にしか頼めないんだ」もしくは「君しか頼める人がいないんだ」でしょ!
 「朝起きたら、横にいる夫が突然死んでいた日の話」という見出し(2018/10/9 10:00配信 現代ビジネス)を見て、「突然」が余計だなぁと思い、記事を読んでみました。「朝、ふと目が覚めたら外が明るくなっていました。(中略)私は慌てて飛び起き、夫の寝室に向かって『早く起きて~。遅れる!!』と叫びながら部屋に入りました」ということは、寝室は別々ですね、それなら「朝起きたら夫が死んでいた日の話」では?
 以下の例は一般の人が書いた文章から拾いました。「A子が行くなら行くつもりでしたが、A子は都合が悪く行けないので、一緒に行かないことにしました」の「一緒に行かない」とはどういうことなのか、「自分だけ行く」か「別々に行く」か? 「同じ」という意味で「一緒」と言うことはありますが、この書き方で「私も、A子同様、行かない」と受け取るのは難しいですね。続きを読んで「私も」のつもりなのだと分かったのですが、やはり「私も行かないことにしました」と書かないといけません。
 「人様のことを目の前で言ってはいけない失礼さを教えなくてはいけませんね」は、言いたいことは分かるのですが、日本語として成立していません。「人様のことを目の前で言うことの失礼さを教えなくてはいけませんね」とか、「人様のことを目の前で言ってはいけないと教えなくてはいけませんね」とか、「人様のことを目の前で言うのは失礼だと教えなくてはいけませんね」とか、いろいろありますよ。
 「その作業の前にはひと呼吸を行い、慎重にやろうなど、私の姿勢は前向きです」も、分かりますよ、言いたいことは分かるのですが、「その作業の前には、慎重にやろうと一呼吸おくなどして、私の姿勢は前向きです」とかね。ライターは当然ですが、一般の人だって、自分だけが読む日記ではなく、誰でも読める、他人に読ませるものを書いているという意識が必要です(⌒_⌒)。
コメント
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