◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「彼の性格は困っている人」って?

2019-05-05 09:47:54 | 言葉についてあれこれ
                                ちょっと困っている

 「彼の性格は困っている人、落ち込んでる人を放っておけない、自分のそばに居てくれる人は大事にする。という人です」は一般の人が書いたものですが、なぜ「彼の性格は困っている人」まで続けて書くのか? 言葉の区切り方や組み立て方がおかしくて分かりづらいですね。最小限の修正を加え、「彼は、困っている人や落ち込んでいる人を放っておけない、自分のそばにいてくれる人は大事にする、そういう性格です」でしょ!
 しかし、ちょっと疑問が・・・、「自分のそばにいてくれる人は大事にする」というのは、裏返せば、困っている人や落ち込んでいる人は別として、自分のそばにいてくれない人は大事にしないということでしょうか。まぁね、そういうものかもしれませんが、「彼は、困っている人や落ち込んでいる人を放っておけない、自分のそばにいてくれる人を大事にする、そういう性格です」のほうがよくないですか?
 「兄夫婦は、東京にいてもう田舎には帰らないと思うので、介護は僕の嫁になると思いますが、嫁から耐えられない。兄嫁は都会でいい生活をして、こちらにも旅行気分で来てズルい!!って」も一般の人、以下、全てそうなのですが、こういう書き方をする人は多いですね、句読点とか、かぎ括弧とか、うまく使えない・・・というより、意識すらしていないようです。皆さんはちゃんと意識していますか?
 私なら「兄夫婦は東京にいて、もう田舎には帰らないと思うので、介護は僕の嫁がすることになると思いますが、嫁は『そんなの耐えられない。兄嫁は都会でいい生活をして、こちらにも旅行気分で来て、ずるい!!』って」と書きます。『・・・』は、「・・・」の中にあるから『・・・』になっただけですよ、念のため。
 「10年以上つきあっている自己チューな友人がいますが、周りがその性格を理解しているのでたまにイラッとしますが、友達どうしでフォローし合い友人関係を続けています」って ┐( ̄д ̄)г。最初に読んだとき、周りが寛容過ぎてイラッとするのかと思いましたが、どうもそうではないようです。それなら「周りがその性格を理解しているので」の後に句読点を入れてくれないと~( ̄" ̄)。
 「私のなにがいけなかったのか、分からずお客様の目付きだけが忘れられません」は明らかにおかしいですね。「お客様の目付き」は、お客様が不機嫌になった、腹を立てているようだ、という意味でしょう。でも、「目付き」なんて、そのお客様のほうに問題があるように感じますが、どうだったのでしょうかね。お客様を怒らせてしまったようだけど原因が分からないということで、それは「私の何がいけなかったのか分からず、お客様の目だけが忘れられません」でしょ。
 「社内ルールでまとまった休暇は、年1回と決まっているが」は、みんなで話し合って社内ルールでまとまった、休暇に関する何か、という話かと思って読んだら「休暇は、年1回と決まっているが」って( ̄д ̄)! 「まとまった休暇は年1回」なのですよね、それは「社内ルールで、まとまった休暇は年1回となっているが」でしょ!
 「私たち夫婦は28歳で結婚して1年で共働きで子供はまだいません」は、どうもよく分かりません。同じ年齢の夫婦なのでしょうかね、で、この夫婦は何歳でしょうか。29歳? 28歳? 「私たち夫婦は28歳で結婚して、1年たって、共働きで子どもはまだいません」か、「私たち夫婦は28歳で、結婚して1年、共働きで子どもはまだいません」か。どっちにしろ、どこかで区切らないとね。
コメント
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